私は、来月(10/5)、マレーシアのペナン島で開催される国際カンファレンスで講演することになりました。
全体テーマは "Trends & Changes Towards Industry 4.0"、主催は日本マレーシア技術学院(JMTI)です。JMTiは1997年に設立された政府系の職業訓練校で、現地では国内トップ校の扱いです。
このカンファレンスには、地元関係者だけではなく、東南アジア諸国からも10名ほどが参加する見込みです(カンボジア、フィリピン、ベトナム、バングラディッシュ、スリランカ、モーリシャス、モルディブ)。いずれも各国の政府機関に所属する技術系キーパーソンとのこと。当日の式次第は以下のとおりです。
1. 基調講演
University Malaysia of Computer Science & Engineering
副学長 Prof. Dr. Khairuddin bin Abd hamid
2. 講演(1)
組込みシステム技術のイノベーション
Innovation with Embedded System Technology
JICA, 藤森
3. 講演(2)
日本のオフショアリング市場の最新動向
An overview of Japanese offshore outsourcing trend
オフショア大學, 幸地
4. 講演(3)
Realisation Through Innovation
CIM, En. Mohamad Najmuddin bin Abd Rahman
5. 講演(4)
マレーシアにおける知的財産権と工業デザイン保護の重要性
Importance of Intellectual Property and Industrial Design Protection in Malaysia
Malaysian Intellectual Property Academy
Mr. Redzuan bin Al
※
私の講演では、日本のオフショア開発の最新動向を紹介します。そのため、インターネットで公開されている情報を調べ直しています。そこで、今日もみなさんといくつか情報共有したいと思います。
[1] 国内BPOサービス市場予測、2017年~2021年(IDC)
現場の本音では「国内BPOは逆風」が定説です。一方、信頼できるマクロ統計として知られる調査会社によると、国内BPOサービス市場は依然として好調に推移すると予測されています。
・2016年 市場規模 前年比4.9%増 7,017億円
・2016年~2021年 年間平均成長率 3.7%
・2021年 市場規模 8,427億円
[2] Worldwide Offshore IT Services Forecast, 2017-2021 (IDC)
調査会社IDCが販売する「オフショアITサービス」の近況と将来予測を把握するためのレポートです。無料公開資料では日本市場を個別に把握することはできませんが、世界のトレンドを知ることはできます。社内ポータルサイトから閲覧できる企業があるので、興味があれば探してみてください。
[3] オフショアリング、スキル偏向型技術変化、労働需要(RIETI)
技術変化によって低スキル労働者の雇用が減る一方で、高スキル労働者の雇用を増やす効果があることが確認されました。換言すれば、世の中には「オフショアされやすい作業」というものがあり、それは、非熟練者でも担当できる作業がであることが改めて確認されました。
ただし、この調査はソフトウェア分野に限らず多くの産業を対象とします。現場で活躍するPM/PMOにとっては、あまり役立つ情報ではありません。
■ 問いかけ
<問1>他のアジア地域と同様にマレーシア現地人も高いプライドを持ちます。その特徴を他国と比較しながら簡潔に述べなさい。
<問2>過去数年間、世間を賑わしたマレーシア関連ニュースを思い出しなさい。
<問3>マレーシアは、今後コールセンター産業の誘致に力を注ぐべきだと思いますか?(Y/N)
*Hints: オフショア大學公式メールマガジンに詳細な補足説明が追記されています。
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