海外コールセンターへの顧客満足度

最近、読んだ論文より。


近年コールセンターを海外に設置する動きが盛んです。とはいえ、顧客はよもや「外国人が電話応対」するなんて想定していません。

一部の顧客は、電話対応が「日本人らしくない」ことを理由に相手を蔑むエスノセントリズム(英: ethnocentrism)を示します。

これは何も日本人に限った話ではなく、オフショアリングが発達した米国でも同様です。


海外コールセンターにつながった顧客は、当然ながら電話口の不自然な日本語に違和感を覚えます。しかしながら、問題解決が図られた場合には、「日本語の未熟さ」によって顧客満足度が低下することはありません。


海外コールセンターに顧客が最も不満を抱くのは、オペレーターの力量不足を感じたときです。とりわけ、杓子定規のマニュアル対応や長過ぎる保留時間は、顧客満足度を大きく低下させます。


興味深いことに、問い合わせ内容の種類によっては、オペレーターの対応が同じであっても顧客満足度は変わります。

例えば、顧客が深刻な問題を抱えている場合、少しくらいオペレーターの対応がまずかったとしても、最終的に問題が解決すれば顧客はそれなりに満足します。下手な日本語や冷たい態度を「帳消し」にするといえば大袈裟かもしれませんが、オペレーターの専門性や問題解決力はそれほど重要だということです。

問い合わせ内容が顧客の専門領域では、最終的に問題解決したかどうかよりも「オペレーターがどう対応したか」がより満足度に影響することがわかりました。つまり、顧客の専門領域に関する問い合わせ時は、結果よりもプロセスが重視されます。たとえ問題が解決されたとしても、プロセスが悪ければ顧客満足度はあまり良くないだろう、という考察です。


参考:伊藤龍史(2016)、オフショアリングされたコールサービスセンターと日本人顧客の心情:探索的研究、新潟大学


■ 問いかけ

<問1>エスノセントリズム(英: ethnocentrism)とは、自民族中心主義や自文化中心主義と訳される社会学の専門用語です。オフショア開発に携わる日本人エンジニアは、ときどきエスノセントリズム(英: ethnocentrism)の態度を示します。この主張に同意しますか?(Y/N)


<問2>ある会社で経理用パソコンの調子が悪くなりました。そこで情報システム部門の伊集さん(男性・社内SE)がパソコンメーカーのサポート窓口に電話で問い合わせました。つながった先は、明らかに外国人でした。

伊集さんは、外国人オペレーターにも通じる日本語を話さなければならないと思い、始めからかなり気を使いました。こちらの話しが正しく伝わっているかどうか心配だったため、何度も確認しながら一つ一つ丁寧に時間をかけて説明しました。

その結果、伊集さんはオペレーターから有益な情報を引き出すことに成功し、見事パソコンの調子は元に戻りました。サポート対応終了後、伊集さんは「もし(専門家の自分ではなく)コンピュータの素人が問い合わせしていたら、この問題は解決しなかっただろう」とメーカー対応を振り返りました。

伊集さんは、メーカ対応にどれくらい満足したでしょうか? 紹介した伊藤(2016)の論文を参考にして、顧客満足度を予想しなさい。


<問3>顧客の専門性(高/低)と問題解決(Yes/No)とオペレーター対応(良い/悪い)で「2×2×2」の3次元マトリクスを作成しなさい。そして、8個のマスにそれぞれ顧客満足度を書き込みなさい。


*Hints はオフショア大學公式メールマガジンをご覧ください。

*2017.7.20開催オフショア開発実践セミナー(グローバル業務編)でも解説します。

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昼食を奢ってもらったので今度は私の番

オフショア大學への相談より。

私は中国オフショア開発を発注する側の中堅メンバーです(日本人男性・36歳)。

先日、中国オフショア先からたまたま日本出張する現地リーダー(男性・39歳)と一緒に会社近くで昼食をとりました。普段から彼とは仲よくさせてもらっています。

その際、現地リーダーに昼食をおごってもらいました。次に彼と昼食をご一緒する機会があれば、今度は私がお返しに奢ってあげようと思います。

例えば、来月、私は中国出張する予定なので、ちょうど良いタイミングではないかと思います。

ですが、きっと彼は「ここは中国ですから」といって、私に支払いをさせないような気がします。考えてみれば、これまでずっと彼には奢ってもらう一方でした。次の機会こそ、私が彼に奢る番だと思うのですが、いかがでしょうか。彼が気を悪くしないかどうかが心配です。


■ 問いかけ

<問1>日本人の相談者は、多少強引であったとしても次の機会は奢り返すべきでしょうか?(Y/N)

<問2>問1の答えの根拠を述べなさい。

*Hints はオフショア大學公式メールマガジンをご覧ください。

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海外パートナーに預けた金が戻ってこない

オフショア大學への相談より。

私は東京都内の小さなソフトハウスで営業をしています。最近は客先常駐から請負開発へのシフトに力を注いでいます。

数年前に当社でも東南アジアのパートナーを使って、オフショア開発に挑戦しました。当社にとって初めてのオフショア開発プロジェクトでしたが、意外にも無難に終えることができました。

その後も細々とオフショアチームを維持してきました。ところが最近、お客様の都合でラボを解散することになりました。突然のラボ解散でしたが、2年以上の活用実績が残せたので、当社としてはこれまでの結果に満足しています。

ところが半年後、突然、お金の問題が発覚しました。

当社は海外ラボの運営支援という名目で、海外パートナーに数百万円を貸し付けていました。現地での技術者の採用・教育・日本出張費用などに何かと金がかかるので、資金力に乏しい海外パートナーを財政支援していたのです。

ところが、貸付金の返却期日を過ぎても海外パートナーからの着金が確認できません。

小規模会社にとって数百万円は大金ですが、毎月100万円以上のラボ人件費の支払いが発生するため、貸し倒れリスクは小さいと見積もっていました。万一、海外パートナー側で何か怪しい動きがあれば、即座に毎月のラボ人件費支払をストップすればよい、と考えていたからです。

ところが、顧客都合で突然ラボが解散されたことにより、貸し倒れリスクが顕在化してしまいました。

当社の管理部門責任者が慌てて海外パートナー代表者の携帯電話に連絡したところ、驚きのコメントが戻ってきました。

「先日、会社を売却した。個人保有株もすべて処分した。よって貸付金については売却先の新会社と話して欲しい」


私たちは唖然としました。

当社がこれまで2年以上、この海外ラボを維持してきたのは、他ならぬ(元)代表者個人との信頼関係に基づいていたからです。

顧客都合で突然ラボ解散となったのは不幸な出来事ですが、2年以上の継続発注を通じて信頼関係を築き上げたのに「会社を手放したからさようなら」では到底納得できません。

当社社長は「裁判だ!」と息巻いていますが、現実には相手国の土俵で争うのは極めて困難です。

海外パートナーの元代表者は「もはや私はこの件については無関係だが、元代表としては遺憾である。何とか金が戻ってくるよう引き続き努力したい」と電話口で語ったそうです。

さて、この先いったいどうすればいいのでしょうか。

■ 問いかけ

<問1>この後、相談者がとるべき対応を検討します。可能性のある選択肢をすべて洗い出しなさい。

<問2>相談者の会社が、相手国で裁判を起こして争う決心をしました。想定されるリスクを挙げなさい。

<問3>相談者の会社にとって「数百万円」は、すぐに倒産するような金額ではないものの、かなり痛手です。なぜこのような事態を招いたのか、時系列順に原因を探りなさい。

*Hints はオフショア大學公式メールマガジンをご覧ください。

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欧米方式と比較されて苦戦

オフショア大學への相談より。

当社は、工場の生産管理システム導入を得意とするITサービスプロバイダーです。

随分と遅れましたが、当社のお客様もようやく海外の生産拠点を本格稼働させるようになりました。

そこで、お客様の海外生産拠点への情報システム導入と運用サポートが当社の新しい事業課題となっています。お客様の海外拠点はいくつかありますが、すべて東南アジア圏に集中しています。

先日、お客様の本社部長と一緒にアジア新興国のある工場に乗り込み、情報システムの刷新計画について検討しました。

本社部長からトップダウン的にシステム刷新の全体方針が打ち出されました。一方で、「郷に入れば郷に従え」の精神に則り、実務はすべて現地採用の現地人幹部に任せることにしました。

担当する現地幹部は、欧米企業での実務経験が豊富で英語も堪能です。何事にも強い信念を持っていて、本社部長にも自分の意見をしっかり主張するタイプの男性です。


現地幹部曰く「日本本社とは無関係のローカルなシステム要件については、世界最先端の評判の良いパッケージ製品を使って欧米的なやり方で効率よく導入したい」

物分りのよい本社部長は特に反論する様子はありません。なぜなら、現地幹部は全体方針には素直に従う姿勢を示しており、むしろ、パッケージ導入によってコスト削減できるはずだ!と主張しているからです。


そこで困ったのが当社の側です。

今までは、自社開発した「生産管理システム」をウリに日本では提案営業していました。ところがここだけの話、実態はパッケージと呼べるほど手離れのいい製品ではありません。

お客様のご要望に合わせてガッチリ作り込むため、品質には絶対の自信があります。とはいえ、客観的に「世界最先端で効率よく導入するタイプ」の製品でないことは明白です。


■ 問いかけ

<問1>相談者の会社が持つ技術ノウハウだけでは、現地幹部の要望には到底応えられないと仮定します。この後、相談者がとるべき対応を検討します。可能性のある選択肢をすべて洗い出しなさい。


<問2>相談者の会社が欧米企業の既存パッケージを担いでサービス提供することになったとします。想定されるリスクを挙げなさい。


<問3>相談者の会社では、現地幹部の要望には応じられないと決断しました。では、その代償として、お客様の海外工場に対してどのような便益を提供しますか。トレードオフやギブ・アンド・テイクを意識して考えなさい。

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海外でも日本並み品質なのに値下げ要求される

オフショア大學への相談より。

私は中堅SI企業のセールスエンジニアです。

近年、当社はアジア新興国に進出するお客様に小判鮫のようにくっつき、現地でのシステム構築や保守運用を請け負っています。

場所はアジア新興国であるにも関わらず、システム要件やサービス品質は日本にいるときと同等水準が求められます。

それなのに「ここはアジア新興国だから」といって、お客様の現地法人からは大幅な値下げ要求が突きつけられています。

現地人件費の安さを考慮すると、私も多少の値下げはやむを得ないと感じています。とは言え、現地人材を使いながら日本と同じような高品質サービスを提供し続けられるかどうかは甚だ疑問です。


■ 問いかけ

<問1>この後、相談者がとるべき対応を検討したい。可能性のある選択肢をすべて洗い出しなさい。

例:選択肢1:値下げに応じる
  選択肢2:値下げに応じない
  ・・・

<問2>もし、値下げに応じたときのリスクを挙げなさい。

<問3>もし、値下げに応じないと決断したなら、お客様の現地法人に対してどのような便益を提供しますか。トレードオフやギブ・アンド・テイクを意識して考えなさい。


* Hints はオフショア大學公式メールマガジンをご覧ください。

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海外顧客へのプレゼンに万全を期すも失敗

オフショア大學への相談より。

私は、日本のSI企業でグローバル対応可能なシステム導入を提案営業しています。ある日、アジア某国の研究機関から「システムを提案してくれないか」と依頼がありました。当社製品を導入してくださった実績のある有力者からの紹介案件です。

しかも、この研究機関から複数のキーパーソンが来日するとの情報を事前にリークしてもらいました。研究者らが集うシンポジウムへの参加が目的とのこと。

これ幸いにと、当社は営業・技術・R&D部門の上級管理職が首を揃えてシンポジウム会場を訪問し、来日したキーパーソンらにご挨拶しました。そして、入念に段取りされた流れにしたがって、当社システムの導入案をプレゼンしました。

プレゼンと質疑応答の公用語は英語でした。プレゼンは、技術出身で英語も得意な当社の中堅エース営業に担当させました。


・・・後日談

当該案件を紹介してくださった方によると、当社のプレゼンはお客様の心にあまり響かなかったそうです。

むしろ、若干の不信感すら残ってしまったようです。

■ 問いかけ

<問1>上記相談によると、プレゼンは失敗でした。一体なぜでしょうか。考えられる原因をできるだけたくさん挙げなさい。

<問2>上記相談のプレゼンが失敗した原因は、国民文化の違いで説明できます。この主張に賛成しますか?(Y/N)

<問3>上記の失敗事例から得られる教訓をまとめなさい。

* Hints はオフショア大學公式メールマガジンをご覧ください。

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日本製部品を海外パートナーに担いでもらう提案

オフショア大學への相談より(※)。


私はアジア新興国で国内市場の開拓に従事しています。

当社はシステムの一部分として組み込まれるソフトウェア部品を扱っています。

そのため、海外で売上を伸ばすためには、現地の有力パートナーのメニュー表に予め当社製品を加えてもらわないといけません。いわゆる、現地パートナーに担いでもらう営業方針です。

現地パートナーの営業責任者は、高品質な当社製品を高く評価しています。ただし値段が高すぎるため、ソリューション全体のバランスが崩れることを懸念しています。

実際、地元政府や現地見込客との商談でも、値段の話題になった途端に表情が一変します。「これじゃ全く話にならん」という態度です。

私も現地感覚だと「日本製は高すぎる」という自覚はあります。成功した他社事例など、何か有益な情報や助言をいただけますか。

※機密情報保持のため話をかなり脚色しています


■ 問いかけ

<問1>相談者が求める有名な成功事例を1つ挙げなさい。

<問2>日本製部品を海外パートナーに担いでもらうには、どう提案すればよいでしょうか。適当に条件を設定して、相談者に助言しなさい。


* Hints はオフショア大學公式メールマガジンをご覧ください。

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海外代理店による初のパッケージ導入

オフショア大學受講生からの相談より(※)。

私の会社では、10年間の取引実績がある中国オフショア開発委託先と販売代理店契約を結んで、自社パッケージ製品の中国国内ソリューション展開を図っています。

今年度の導入目標は5件ですが、実績は1件にとどまっています。

実績1件は、中国オフショア開発委託先の人脈を使って、ある国営企業の系列会社に試験導入しました。

試験導入といっても、実際には相応のカスタマイズが発生します。

そこで中国代理店では、不慣れなソリューション案件を成功させるために、日本向けオフショア開発で実績あるリーダー陳さんを客先に出向させて常駐作業させることにしました。

陳さんは、客先で頻発するカスタマイズ要求に現地でリアルタイムに応えることにしました。

ところが、客先で実際に起こっている多くの出来事は、日本側に伝わってきません。

対日業務で大活躍したリーダーが現場を指揮しているはずなのに、状況はなかなか好転しません。

このままでは、日本側からの支援も滞ってしまいます。

そこで急遽、日本人担当者が中国に飛んで、現地状況を確認することになりました。

現地に入ってプロジェクト点検を始めた日本人担当者は、現場のあり得ない状況に思わず言葉を失いました。

※機密情報保持のため話をかなり脚色しています。どうかご了承ください。


■ 問いかけ

<問1>現地でプロジェクト点検を始めた日本人担当者が真っ先に目撃した「現場のあり得ない状況」とは何だと思いますか? 


<問2>対日業務で大活躍したリーダーが現場を指揮しているはずなのに、この試験導入案件では苦労しています。なぜだと思いますか?


<問3>販売代理店契約を結んで「年間導入目標5件」を掲げた現地パートナーですが、このままだと目標達成できません。この後、事態はどう進展するかを予想しなさい。


問いかけの Hints はオフショア大學公式メールマガジンに記載されています。

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インド人出張者の受け入れNG対応

来週の月曜日、インドのオフショア委託先から次期プロジェクトの打ち合わせのために初来日します。男性(36歳・ムンバイ出身)です。

あなたは、インド人出張者の受け入れ担当です。彼は次期プロジェクトのキーパーソンです。

技術はピカイチですが、日本語は全くできません。風のうわさによると、今さら日本語を覚える気もないそうです。

■ 問いかけ

<問1>あなたは、初日の歓迎会のお店を探しています。無難なお店と危ないお店を、それぞれ以下の選択肢から1つ以上選びなさい。またその理由を述べなさい。
なお、参加者は英語が(少し)話せる人に限定したため、合計4名の少人数だと仮定します。

(a) 焼肉バイキング
(b) ビュッフェ形式のレストラン
(c) 個室のある落ち着いた雰囲気の洋風居酒屋
(d) 会社近くにある食べログ高評価のインド料理店


<問2>あなたが世話をするインド人出張者は、会社が契約するウィークリーマンションに3ヶ月の予定で滞在します。
日本に不慣れな訪日外国人は、日常生活でもよくトラブルを起こします。あなたは、彼のお世話係として、どのような点に注意すればいいでしょうか。


答えの Hints はオフショア大學公式メールマガジンをご覧ください。

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ベトナム人出張者の受け入れNG対応

来週の月曜日、ベトナムオフショア委託先から若い技術者が「日本研修」という名目で初来日します。男性(27歳・ハノイ出身)です。

あなたは、ベトナム人研修生の指導係です。研修生はこれからの1年間、あなたの会社で研修を受けながら、日本の仕事のやり方を覚えます。

若手技術者が日本に到着した後、ベトナム委託先は研修生の面倒をほとんど見てくれません。

風の噂では、他社でも同様に研修生の放置プレーが目立つそうです。


■ 問いかけ

<問1>あなたは、初日の歓迎会のお店を探しています。無難な料理と危ない料理を、それぞれ以下の選択肢から1つ以上選びなさい。またその理由を述べなさい。以下は、全て創業◯◯年の老舗専門店だと仮定します。

(a) しゃぶしゃぶ
(b) トンカツ
(c) お好み焼き
(d) 焼き鳥


<問2>あなたの会社では、半年前に同じベトナム委託先から別の研修生を受け入れています。こちらも20代のベトナム人男性です。現在は他部署に配属されているため、普段はほとんど交流機会はありません。
せっかくなので、彼も歓迎会に参加してもらおうと思います。同じ会社から派遣された研修生同士、これから仲良くしてもらいたいと思います。念のため、留意すべき点があれば指摘しなさい。

参考:須田健太郎(2016)、インバウンド市場の現状と訪日客の特徴、BBT


答えの Hints はオフショア大學公式メールマガジンをご覧ください。

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ミャンマー人出張者の受け入れNG対応

来週の月曜日、ミャンマーオフショア委託先の事業部長と上級技術者が訪日します。

目的は新規プロジェクト立ち上げに伴う顔合わせと知識移転です。

事業部長はこれまで何度も訪日経験がありますが、上級技術者は初訪日とのこと。ちなみに二人とも女性です。

あなたは、日本側のプロジェクトリーダーとしてミャンマー人出張者の受け入れを担当します。この二人をうまく歓待して、パートナーとの信頼関係を築くのがあなたに与えられた重要なミッションです。

初日の夜は、あなたがミャンマー人出張者の歓迎会を主催します。


■ 問いかけ

<問1>初日の歓迎会で出してよい無難な料理と危ない料理を、それぞれ以下の選択肢から1つ以上選びなさい。またその理由を述べなさい。

(a) 中華料理
(b) タイ料理
(c) しゃぶしゃぶ
(d) イタリアン


<問2>来週、会社の近くにあるホテルはどこも満杯で予約がとれません。以下の選択肢から、より好ましい対応と好ましくない対応をそれぞれ1つ以上選びなさい。またその理由を述べなさい。

(a) 会社近くにようやく一部屋だけ確保できたので相部屋にしてもらう
(b) 満員電車を乗り継いで片道45分かけて通う部屋を確保
(c) 比較的混まない路線を使って片道 60分ほど離れた二つのホテルにそれぞれ1部屋ずつ確保
(d) 片道 90分ほど離れた始発駅にあるホテルを確保


参考:須田健太郎(2016)、インバウンド市場の現状と訪日客の特徴、BBT

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ベトナムはチャイナ・プラス・ワンの最有力候補?

中国パートナーへのオフショア開発でそこそこ実績のあるK社では、チャイナ・プラス・ワンの観点からベトナムを代表とする次の委託先を調査しています。

全社レベルでオフショア開発推進する宇江城さんは、上司から「ベトナムはチャイナ・プラス・ワンの最有力候補国か?」と質問されました。

宇江城さんは「はい」と即答したものの、結論を裏付ける根拠が不十分でした。

このままでは翌週の役員会で報告できないため、宇江城さんは再分析することになりました。


■ 問いかけ

<問1>上記の宇江城さんは、翌週の役員会でチャイナ・プラス・ワンの最有力候補国を提示することになっています。

結論はすでに「ベトナム」に決まっていると仮定します。

上司からは、結論を「PowerPointスライド1枚」にまとめるよう助言されました。

あなたなら、どうまとめますか?

問いかけのヒントはオフショア大學公式メールマガジンに記載されています。

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オフショア委託国の調査票

「チャイナ・プラス・ワン」はソフトウェア業界でもお馴染みとなった経営用語です。

オフショア開発に馴染んだ大手企業や小回りの利く一部の中小企業では、ベトナムの次の次を見据えたオフショア拠点づくりを検討しています。

よって、「なぜ今さらチャイナ・プラス・ワン?」と訝しむ読者も少なくないはずです。

ところが、世の中には、オフショア開発どころか持ち帰り外部委託ですらままならないソフトウェア企業がたくさんあります。

ある会社のソフトウェア部門では、数年前にいくつかの海外オフショア企業を調査しました。対象国は中国、ベトナム、インドの三大オフショア委託国。

そして今年、改めて海外オフショアの最新動向を調査することになりました。理由はチャイナ・プラス・ワンへの対応です。対象国は前回の三カ国に加えてフィリピン、ミャンマー、その他を考えています。


■ 問いかけ

<問1>あなたは、会社トップから「チャイナ・プラス・ワンに対応するため次世代オフショア委託候補国を調査せよ」と指令を受けました。

中国、ベトナム、インド、フィリピン、ミャンマーの五カ国が調査対象です。

トップからは「PowerPointスライド1枚」にまとめるよう指示を受けています。あなたなら、どうまとめますか?

問いかけのヒントはオフショア大學公式メールマガジンに記載されています。

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統計学で言葉と文化の壁を超える

グローバル環境で活躍する日本人エンジニアの話。


當銘元明さん(仮称)は地元の国立大学を卒業した後、単身で米国に渡り大学院に進学しました。

修士課程を修了した後、日本に帰国せずそのまま現地メーカーの生産管理スタッフとして就職しました。

工場では、表向きはERPシステムで全ての生産工程が一元管理されていることになっていましたが、実際には生産途中に生じる仕掛品のデータをスタッフが手動でシステム登録していました。しかも、この工場では納期遵守率の異常な低さにも悩まされていました。

もし、ここが日本国内の工場であれば、ブルーワーカーと呼ばれる生産現場の労働者と管理スタッフが一丸となって、問題発生の原因を徹底的に「なぜなぜ分析」していたでしょう。

でもここは外国です。

「ワタシ作る人」「アナタ管理する人」とばかりに工場内の役割分担が分断されていました。

そこで、数少ない日本人の中で最も若い當銘さんが選ばれて問題分析することになりました。

現場に入った當銘さんは、さっそく仕掛品に(  a   )がついていることに着目して、データ集計の自動化と仕掛り状況の見える化を試すことにしました。

ボスの指示がないと何も動けない周囲を尻目に、當銘さんはさっさと自腹で(   b   )を購入し、これまで二人のスタッフが6時間かけていた仕掛品データのシステム登録作業を半自動化させました。

次に、MS-Officeで簡単なマクロを組み、仕掛品と納期遵守状況をグラフ化し、翌週月曜日に主要メンバーに配布することにしました。

英語には不自由のない當銘間さんでしたが、皆で「ワイワイガヤガヤ議論」とは真逆の組織風土を持つ米国工場で、入社したての自分が前にでしゃばることを若干警戒していました。

そもそも、当時の當銘さんは生産現場を熟知していなかったので、自分で作ったExcelグラフが問題解決に役立つのかどうかさっぱり見当がついていませんでした。

・・・結果は大成功でした。


當銘さんのアイデアによって、この工場の納期遵守率は大幅に改善されました。

言葉や文化だけではなく組織形態も全く異なる海外の生産現場であっても、現物データに基づく確かな統計技法は問題解決に大きく役立つことを當銘さんは実感しました。


■ 問いかけ

<問1>現場に入った當銘さんが早速試したことは何だと思いますか? 本文中のカッコ(a)と(b)を埋めなさい。

問いかけのヒントはオフショア大學公式メールマガジンに記載されています。

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凡人による英文規格書読解の流れ

前号のおさらい。

与那嶺茂雄(仮称)さんは、ある通信機器メーカーからの下請け開発に従事する平凡な組込系ソフトウェア技術者です。
近年、与那嶺さんは英文で書かれた規格書を読む機会が増えるようになりました。
英文を頭から全て理解している訳ではありませんが、機能設計に必要な情報は過不足なく抑えられています。
お世辞にも英語が得意とはいえない与那嶺さんは、どうやって英文規格書をすらすらと読解しているのでしょうか。


前号の続き。

与那嶺さんが英文規格書を読解する手順を簡単に紹介します。
まず、英文規格書を読まざるを得ない状況に追い込まれる流れから。


1. 顧客から新機能を提案するよう依頼を受ける

2. 日本語でネット検索して新機能の概要を把握する

3. 新機能が定義された規格書の日本語訳を探すが、適当なモノが見つからない

4. 英文規格書を探してローカルPCにダウンロードする


次に、与那嶺さんが本格的に英文規格書を読む流れを示します。

5. 目次から新機能が記述された箇所を限定

6. 熟読すべき文章量を概算して次の戦略を立てる


ここまでの Steps 1-6 では高度な英語力はほとんど要求されません。当該領域の知識を持つ技術者なら誰でも簡単にできるはずです。この後から本格的な読解作業に入ります。

7. 機能仕様が解説された図面を探す

8. 図面の近くにある熟読すべき文章を特定する

9. 英文規格書を読解する作業量を見積もり

10. ようやく読解に着手

以上です。


■ 問いかけ

<問1>なぜ、与那嶺さんは英文規格書を読む際、真っ先に目次を見るのでしょうか?(Step 5)

<問2>図面の近くにある「熟読すべき文章」とは?(Step 8)

<問3>英語が苦手な与那嶺さんはどうやって「熟読すべき文章」を特定していると思いますか?(Step 8)

<問4>「作業量見積もり」の内訳を予想しなさい(Step 9)


問いかけのヒントはオフショア大學公式メールマガジンに記載されています。

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春節休暇にあえて求人広告を出す会社

中国でひっそりとオフショア受託業務を営む知人から聞いた話より。


先週から中国では旧正月の長期休暇に入っています。

近年、日本のマスコミでも都会から地元に帰省する中国人でごった返す人民大移動を面白おかしく伝えるのが年中行事となっています。

中国沿岸部の大都市から数百キロメートルも離れた地方都市に進出したある対日オフショア受託企業では、春節休暇に入るちょっと前から日本語人材を募集する求人広告を仕掛けます。しかも毎年のように繰り返し募集します。

そもそも、この地域に日本語人材はほとんどいません。しかも集中的に広告を出す時期は春節休暇に入る少し前なので、都会から帰省する地元出身者の目にとまる機会もありません。


■ 問いかけ

<問1>なぜ、この会社では毎年のように春節休暇に入る少し前から日本語人材の求人広告を出すと思いますか。その目的と費用対効果を予想しなさい。

例:緊急募集ではなく知名度向上のためのPR活動が目的。求人としての費用対効果は極めて悪いが、マーケティングとして考えれば長期で元が取れる。

ヒント→ オフショア大學メールマガジンに掲載

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専門家の知識と実践のギャップ

最近聞いた専門家の話より。

中国には中国独特の人材育成のキモがあります。

ある中国ビジネスコンサルタントの大城さん(仮称)は、日本で多くの社内研修・中国赴任者支援を実績を上げてきました。ところが、いざ自分が上海に赴任することになり、現地で最高責任者を務めることになると、これまでの指導内容が中国人部下の指導にあまり役立たないことに気づきました。

日本では「中国専門家」で名が通る大城さんでしたが、恥ずかしながら、上海赴任当初は次のような失敗を犯してしまいました。

社内のキーパーソンを集めた幹部研修にて。

「まず、皆さんの問題を取り上げてみましょう」→反応◯◯◯◯に比嘉さんは驚く!

「では、この課題について自分で考えてみましょう」→反応◯◯◯◯に比嘉さんは再び驚く!

「一人ひとりがリーダーシップを発揮しましょう」→反応◯◯◯◯に比嘉さんは開いた口が塞がらない


出所:BBT(2016)、組織人事ライブ 622:中国現法現地化のための人材育成

■ 問いかけ

社内研修で最高責任者が投げかけた以下の問いかけに対して、現地の中国人幹部はどう反応したでしょうか。それぞれのケースを予想しなさい。

<問1>「まず、皆さんの問題を取り上げてみましょう」
<問2>「では、この課題について自分で考えてみましょう」
<問3>「一人ひとりがリーダーシップを発揮しましょう」

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手戻り覚悟で見切り発車

オフショア大學受講者より。

当社は中国パートナーにオフショア開発を出しています。これまで大きな問題はありません。あえて1つだけ気になる点を挙げるなら、中国側は「手戻り覚悟」で見切り発車する傾向があることです。スピード感覚の違いといえばそれまですが、他社でも同様な傾向はありますか? それともうちのリーダーの個性でしょうか?

■ 問いかけ

<問1>以下は一般的な中国人エンジニアの特徴を説明した文章です。選択肢から最も正しい説明を1つ選びなさい。

一般に中国人エンジニアは
(a) スピード感を重視するため、手戻りはあまり気にならない
(b) 手戻りのリスクを感じたら、見切り発車したがらない
(c) 見切り発車したがるが、それは手戻りのリスク管理が甘いから

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経済は中低速なのに

先週、上海と江蘇省にあるいくつかのオフショア開発企業を訪問してきました。そこで、いくつかの新しい情報を入手し、いくつかの既存情報を更新しました。

・人件費の最新動向
・人材流動の最新動向
・転職先の選択肢増加
・不動産価格上昇が与える影響

■ 問いかけ

<問1>2015年から中国経済は中低速モードに切り替わっています。ではここ1年間、ソフトウェア技術者の賃金はどう推移しているでしょうか。
(a) ほぼ横ばい
(b) やや上昇
(c) 大幅上昇(3-4年前と同じ)

<問2>上海とその周辺地域(江蘇省と浙江省)で、ここ1年間のうちに最も不動産価格が上昇した地域はどこでしょうか。
(a) 上海
(b) 蘇州
(c) 無錫
(d) 南京
(e) 杭州

<問3>上海や周辺地域では、社会の発展に伴い技術者の転職先の選択先が増えています。2016年秋、ソフトウェア技術者の転職動向を分析しなさい。

<問4>上海と周辺地域の不動産価格上昇がオフショア企業に与える影響をいくつか挙げなさい。

■Hints:

<答1>(c)
<答2>(d)
<答3>セミナーにて詳細解説
<答4>セミナーにて詳細解説

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質問を丸投げするベトナム通訳

ベトナムオフショア開発は相変わらず盛況ですが、現場では日本語を話すリーダー人材が圧倒的に不足しています。

特に予算が限られる中小企業の小規模プロジェクトでは、優秀な日本語人材が配置されることは極めて稀ではないでしょうか。よって、通常は技術力を優先してチームを構成し、後から通訳を付けます。通訳は当然ながら非技術者です。

ある典型的な小規模ベトナムオフショア開発での事例を1つ紹介します。

日本側の窓口を務める河本氏は、ベトナム現地の通訳を介して日常のQ&A連絡をやり取りしています。ところが、文系出身の現地通訳は技術の深い領域には手が届きません。ときどき技術者のセリフを直訳したQ&Aを投げかけて、河本氏を混乱させました。

越南:(Web画面に表示する)種別データについてサンプルソースを確認してみると、SQLから該当するデータを取っているだそうです。そのSQLについて詳しく教えてもらいたいと言われました。

■ 問いかけ

<問1>あなたが日本側窓口を務める河本氏の立場なら、上記の依頼に対してどう回答しますか。

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