ソフトウェア企業のM&Aを検討しています

オフショア大學への相談より。

私は外資系IT企業の日本法人で人事と開発管理部門のマネージャーを兼務しています。日本市場での競争力を高めるために、優良クライアントを持つ東京のソフトハウスを買収する話が上層部で検討されています。

M&A検討に際して、財務や法務のリスクは別途専門家を雇って診断することになっています。そこで私は、開発現場を熟知する立場としてM&A検討に参画するよう命じられました。

でも、私を含めて当社にはM&Aに関するノウハウがほとんどありません。何でもいいので、この段階でよいご助言があれば教えていただけますか。

■ 問いかけ

<問1>一般的なM&Aのプロセスを箇条書きで示しなさい。

<問2>ソフトウェア企業同士のM&A初期交渉において、相手企業を分析する観点を挙げなさい。

<問3>デュー・デリジェンスとは何ですか?

<問4>PMIとは何ですか?

<問5>M&A初心者の相談者に助言しなさい。できれば情報量を絞り、できるだけ平易な言葉を選ぶこと。

<問6>オフショア開発に取り組むソフトウェア企業同士のM&Aでありがちな挑戦課題を1つ以上、挙げなさい。

*Hints: オフショア大學公式メールマガジンに詳細な補足説明が追記されています。

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直訳は葛藤をひき起こす

グローバルなビジネスでは、日本語をそのまま外国語(英語)に翻訳すると不自然になることがあります。代表的な5つの例を紹介します。

1.われわれ日本人は
2.受け身の文体
3.はい、しかしですね
4.・・・すべきである
5.・・・と思います


例えば「日本の品質基準だと、重大な問題が発生したら後で根本原因析がなされることが当然だと考えられる」は、上記1と2の合せ技です。

このような言い回しは、相手に不誠実な印象を与えてしまう恐れがあります。なぜなら主語が不明瞭で主体性が感じられないからです。

文脈を無視してこの発言だけを切り取ると、命令なのか、依頼なのか、それとも、前向きな助言なのかが判別できません。聞き手が空気の読めない外国人だと、「また日本人の責任逃れがはじまった」と舌打ちされてしまうこともしばしばです。


■ 問いかけ

<問1>上記3「はい、しかしですね」は、コミュニケーションの教科書で推奨される定番手法の1つです。英語に直訳すると「Yes, but...」、最近は「イエス、バット」とカタカナ表記されることも珍しくない使い勝手のいい定形表現です。海外ビジネスで、日本人が「はい、しかしですね」を発するリスクを分析しなさい。

<問2>日本人が「・・・すべきである」を多用しがちな理由を分析しなさい。

<問3>日本人が「・・・と思います」を多用するリスクを分析しなさい。


参考情報:

岩下貢(1994)、日米ビジネスコミュニケーション、pp.83-91, JETRO
「取りこぼし=負け」と直訳
やや違和感のある中国語からの直訳表現
オノマトペを外国語訳する一工夫

*Hints: オフショア大學公式メールマガジンに詳細な補足説明が追記されています。

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土曜出勤で意思決定がなされる

オフショア大學への相談より。

東南アジアの大都市に拠点を置くある日系ITベンダーでは、仕事が忙しくなると日本人マネージャーは土曜出勤します。

ウイークデーとは違い、落ち着いてひとつひとつ懸案事項を処理できるのが土曜出勤のメリットです。そのうち、いつの間にか他の日本人スタッフも土曜出勤するようになりました。

すると、そこでは日本人による日本語でのインフォーマルな会話がはじまり、しまいには、組織の意思決定までもがなされるようになりました。しばらく経ってから、現地マネージャー層もこのような事態に気づきました。

これはどうみても許しがたい、不公平な行為です。「なぜ我々も同じマネージャーなのに意思決定に参加できないのか?」と現地マネージャーは、日本社長の担当役員に直訴しました。

■ 問いかけ

<問1>この後の展開を予想しなさい。

なお、同じような事例が下記参考図書にも載っています。

参考情報:
岩下貢(1994)、日米ビジネスコミュニケーション、pp.11-14, JETRO
強い達成意欲を持つ日本人と中国人の行動様式の違い
社内の公式行事には「協力会社さんは参加不可」

*Hints: オフショア大學公式メールマガジンには詳細な補足説明があります。

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「富士康の劣悪なインターシップ」の裏側を理解

最近のニュースより。

先日、富士康科技集団の製造現場で劣悪な環境下で学生にインターンシップをさせていたと報道されました。ある専門学校から約700人を3カ月の予定で同社工場に集団派遣したところ、以下のような不満が爆発しあっという間にインターンシップは中止となりました。

・賃金が安い
・宿舎や食事、管理体制が劣悪
・学校での学習内容との関連性が低い

出所:NNA 共同通信グループ、2017/07/24付記事

あなたは、このような中国経済ニュースをどう読み解きますか?


元外資系コンサルティング会社代表の海野氏には、かつて富士康で係長を務めたことのある友人がいます。その友人によると、同社の給与水準はかなり高いものの、ノルマ管理が非常に厳しく、過去に自殺者が何人も出たのは頷けるとのことです。そして、その友人も結局は体を壊して富士康を辞めざるを得ませんでした。

上記は3次情報(友人の友人からの又聞き)なので必ずしも情報の信頼性は担保されませんが、マスコミ報道を鵜呑みにせず自分なりに「事象の裏側を読み取ろう」とする態度は評価に値します(と自画自賛)。


■ 問いかけ

<問1>ところで富士康とは、一体どういう会社ですか?

<問2>上記報道「富士康の劣悪なインターシップ環境」の裏側を理解するために、あなたはどんな情報を参考にしますか? 有益な情報源や情報収集法について述べなさい。

<問3>上記報道の裏側を理解するためには、中国を代表する世界最大級の通信機器メーカ Huawei(華為)の事例が参考になります。いったい、どのような観点で分析すればよいと思いますか? ブログ管理人の考え方を予想しなさい。

*Hint. オフショア大學公式メールマガジンをご覧ください

参考情報
【間違い探し】ヤマダ電機"撤退"決意!

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立派な作業指導書の落とし穴

オフショア大學講師の著書より。

新規取引先として有力候補の中国工場を監査しました。そこでは○○工程が品質に与える影響が大きくなります。現場で作業指導書の内容を閲覧させてもらったところ、申し分のない内容であることを確認しました。

続いて実際の作業記録をチェックしたのですが、なんと現場では作業指導書に従っていないことがわかりました。

どうして、そのようなことになっているのでしょうか。監査員が詳しく調べていくと、意外なことがわかりました。なんと作業指導書に記載されている通りに作業することが実質的に困難であることが判明したのです。

この中国工場では数名のキーパーソンを各部門において、彼らに全責任を負わす体制で運営していました。生産を含む技術部門も一人の人間がすべての面倒を見ていました。そのキーパーソンが、実際に現場が回るかどうかを十分に確認しないまま、理想の状態を作業指導書に落とし込んだのが原因でした。

このようなこともあるので、たとえ理想的な作業指導書があったとしても、現場できちんと作業記録を閲覧して「理想と現実の乖離」を確認しないといけません。

出所:根本隆吉(2015)、こうすれば失敗しない!中国工場の品質改善<虎の巻>、日刊工業新聞社
(上記は管理人による加筆修正あり)


■ 問いかけ

<問1>ソフトウェア開発でも、理想状態が規定された作業指導書(プロセス/ガイドライン)に従わない現場は珍しくありません。日本企業では稀だけど、海外オフショア委託先ではありがちな例を1つ挙げなさい。

<問2>はじめは作業指導書に従っているのに、仕事に慣れてくるといつの間にか「勝手にやり方を変える」のは中国人の特徴です。この意見に同意しますか?(Y/N)

*Hint. オフショア大學公式メールマガジンをご覧ください

参考
勝手にやり方を変える中国人
自分勝手なブリッジSE
理解できない箇所は翻訳せずにすっ飛ばす通訳
勝手に知らない外部ソフトが組み込まれていたら


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ハニートラップ(Honey Trap)

オフショア大學に寄せられたほっこり系の話題より。

近年、ベトナムオフショア開発に取り組む日本企業の間で密かにハニートラップが流行っています。A社が「最近当社ではこういうことがあって・・・」と切り出すと、B社も「え、実はうちでも・・・」という具合に話が膨らみます。


■ 問いかけ

<問1>ベトナムオフショア界隈で流行っている「ハニートラップ」とは、一体どういう現象でしょうか。

<問2>問1の答えを踏まえて上で、ハニートラップへの有効な対策を検討しなさい。

*Hint. オフショア大學公式メールマガジンをご覧ください
*今日は「ほっこり系」の話題であることを思い出してください。

参考:女性問題で自滅する日本人駐在員


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敬語もいろいろ

敬語表現は国や地域によって異なります。

例えば、沖縄では丁寧表現のつもりで「~しましょうね」という言い回しが用いられます。

・歯医者が治療中の患者に対して
 →「うがいしましょうね」

英語には、あえて「堅苦しい」単語を用いることで相手への尊敬を示す表現法があります[1]。漢字を「ひらがな」に書き下すことが多い昨今の日本語とは正反対の感覚です。

中国では、わざと押し付けがましい言い方をすることで、相手の面子を立てることがあります[2]。英語でも似たような表現を好むので、何事も遠慮気味に表現しがちな日本語の方を特殊だと認識したほうが正しいでしょう。

■ 問いかけ

<問1>以下には同じような意味をもつ2つの英単語(動詞)が併記されています。相手に敬意を表する際により相応しい単語を選びなさい。

1)「助ける」:assist / help
2)「試みる」:attemplt / try
3)「行く」 :attend / go to
4)「難しい」:challenging / difficult


<問2>以下は、中国語の直訳だとします。相手にものをあげる際により相応しい表現を選びなさい。

1)これは余り物ですから、どうぞ
2)わざわざあなたのために買ってきてあげました
3)ちょっと近くを通ったので、立ち寄りました


<問3>以下は中国語の単語です。これらは、時として頼まれごとを断る際の婉曲的な表現としても用いられます。なぜ、これが婉曲的な拒否の意味になるのかを予想しなさい。
カッコ内()は直訳です。

1)研究 (研究)
2)知道了(知っている)
3)差不多(ほとんど、差はない)


参考資料
1. マヤ・バーダマン(2015)、英語のお手本 そのままマネしたい「敬語」集、朝日新聞出版
2. 相原茂(2002)、話すための中国語、PHP研究所

*Hint. オフショア大學公式メールマガジンをご覧ください

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北京初出張で「本場のエビチリが食べたい」

オフショア大學に寄せられたほっこり系の話題より。

私の会社では、数年前から中国オフショア開発をやっています。私は、オフショア歴1ヶ月のSEです(日本人男性・38歳)。先日、生まれて初めて中国出張しました。訪問先は北京の開発パートナーです。

オフショア大學セミナーで教わったように、私は訪問先から熱烈歓迎を受けました。中国訪問の初日、現地の中国人マネージャーから「何か食べたいものはあるか?」と聞かれました。

私は北京料理について全く下調べをしていなかったので、とりあえず「本場の北京ダックとエビチリ、そしてマンゴプリンが食べたい」とリクエストしました。

すると、私の回答を聞いた中国人マネージャーと周囲の現地スタッフが苦笑いしました。


■ 問いかけ

<問1>北京初訪問の日本人SEが「本場の北京ダック、エビチリ、マンゴプリンが食べたい」とリクエストしたところ、現地の中国人スタッフから苦笑いされました。なぜだと思いますか?

<問2>大連初訪問の日本人出張者・桃原さん(男性・42歳)は、食事会でいきなりビール一気飲みの洗礼を浴びました。この場は最高に盛り上がりました。気分が高揚した桃原さんは「次は本場の紹興酒が飲みたい」とリクエストしました。現地で歓待する中国オフショア委託先の担当者は、どう反応すると思いますか?

*Hint. オフショア大學公式メールマガジンをご覧ください

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国内老舗ベンダーが外資系に食われる

オフショア大學への相談より。

私は自社パッケージ製品を核とするソリューション提案営業をしています。

手前味噌ながら、製品の完成度には自信があります。パッケージ単体導入でもお客様は満足してくれますが、ちょっとしたカスタマイズを加えたソリューションが当社最大のセールスポイントとなっています。

ところが、最近、外資系ITサービスプロバイダーが私たちを脅かすようになってきました。

彼らはカスタマイズを伴う日本的なパッケージ導入を「悪」だと決めつけて、欧米市場で実績のあるクラウドサービスを担いで日本企業に次々と営業をかけています。

手間隙かかるパッケージのカスタマイズではグローバル対応できない、ノンプログラミングで簡単に拡張できる彼らのクラウドサービスこそが時代の潮流である、と営業しているようです。

さらに、どうしても個別に作り込まないといけない機能があれば、外資系傘下の海外拠点に格安でオフショアさせると豪語しています。

残念ながら、一部の大手顧客が外資系の営業トークに乗せられて彼らのサービス導入を決定してしまいました。


当社は、この道ウン十年の老舗ベンダーなので、日本市場を裏の裏まで知り尽くしています。日本企業では、外資系の営業トーク通りに事が進むはずがありません。なぜなら、彼らの標準機能では、顧客要望をすべて満たすことなんて到底できないからです。

すると当然ながら、それなりのカスタマイズが発生します。彼らはカスタマイズ作業を傘下の海外拠点にやらせると言っていますが、そもそもオフショア開発なんて普通にやっても失敗することが多いはずです。

当社営業陣は、外資系のクラウドサービス導入は必ず失敗すると確信しています。


でも、マーケティングの教科書にも載るように、必ずしも品質の良いものが勝つとは限りません。

当社でも、以前から海外パッケージ製品を警戒していました。ところが、市場の関心はあっという間にクラウドに移ってしまい、正直かなり困惑しています。この状況をどう乗り切ればいいでしょうか?


■ 問いかけ

<問1>相談者のライバルとなる外資企業は、どのようなセールトークを使って日本市場に参入したと思いますか?

<問2>老舗ベンダーである相談者の会社に対する、日本企業の潜在的な不満を予想しなさい。

<問3>相談者の会社では、この状況をどう乗り切ればいいでしょうか?


*Hint 1. オフショア大學公式メールマガジンをご覧ください

*Hint 2. オフショア戦略セミナー (2017/8/7実施)でもこの問題のヒントを扱います

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欧米メディアからの困った取材条件

オフショア大學への相談より。

当社はSI受託開発から人工知能アプリ開発まで、一通り手をつける全方位型のITサービスプロバイダーです。私は先端技術を応用するITサービス事業のマーケティングを担当しています。

マーケティングの対象範囲は全世界です。私は主にアジア新興国を担当してますが、ときどき欧米の企業やメディアにも対応します。

私たちの事業部はそれなりの「先端技術」を扱っているものの、売上規模が小さいため社内では決して花形部署ではありません。そのため、ほとんどのマーケティング活動が私たちチームの裁量に任されています。


先日から、欧米のあるメディアに当社を取材していただくよう段取りしています。自社の先端技術への取り組みをアピールする絶好のチャンスです。

先方の担当者は30代と思しきインド人編集者です。失礼ながら、意外にも流暢な英語を話すインド人に私は驚きました。きっと欧米経験が豊富な敏腕編集者なのでしょう。

メディア取材の打ち合わせは順調でした。ところが、打ち合わせの終盤にメディア側から出された取材条件に私たちは困ってしまいました。

■ 問いかけ

<問1>マーケティング担当者を困らせた欧米メディアからの取材条件とは、一体何だと思いますか?


<問2>アジア新興国向けのマーケティングと欧米市場向けのマーケティングの主な違いは何ですか? ITサービス分野に限定して分析しなさい。


<問3>これまでオフショア専業だったアジア新興国のITベンダーが、今年から現地マーケティング支援サービスを始めることになりました。この企業と提携する顧客はどんな点に注意すべきでしょうか。

*Hint 1. オフショア大學公式メールマガジンをご覧ください

*Hint 2. オフショア開発実践セミナー (グローバル業務編) (2017/7/20実施)でもこの問題のヒントを扱います

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翻訳精度を高めるチェック項目(やってみた)

最近、読んだ論文より。

オフショア開発では、設計者の文書作成スキル不足や書き癖などにより伝達ミスが多発します。そこで32種類のチェック項目を設けて、設計書に記載された文章を自動診断するアルゴリズムを考案しました。

実際のオフショア開発プロジェクトで用いられた文章を使って、市販される既存ツールと比較実験しました。その結果、提案方法によって、仕様に関する問い合わせが38%減少、単体テストのバグが25%減少したことが確認されました。

特に、翻訳精度に大きく影響を与える下記5種類のチェックで、考案したアルゴリズムは威力を発揮しました。

・文の長さ
・動詞に対する必須格の省略
・助詞の省略
・多義性を持つ助詞の使用
・修飾関係の曖昧性


参考:日立製作所(2016)、オフショア開発におけるドキュメンテーション支援技術の効果、情報処理学会78回全国大会


■ 問いかけ

<問1>オフショア大學では「動詞」に着目することで日英翻訳の精度を大幅改善させる方法をいくつも提案しています。本文で紹介した論文でも、一部の動詞を「NGワード」に指定することで翻訳精度の向上を図っています。一体どのような方法だと思いますか?

※参考: このアイデアは、欧州の航空宇宙業界で整備された英文ドキュメント作成ガイドラインからヒントを得ています。

the ASD-STE100 Specification
英訳/画像を削除するは clean up or remove?
英訳/削除できないようにする


<問2>かつて、ビジネス英語講座では「同じ言葉(動詞)を繰り返し使うのは幼稚な印象を与える。できるだけ別の言い回しを使いなさい」と指導していました。ですが、この教えは問1で紹介した考え方と矛盾します。この矛盾をどう理解すればいいでしょうか。


<問3>翻訳精度に影響を与える特徴をできるだけ多くあげなさい。本文では5種類が例示されています。

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要求分析のオフショア成功要因(文献)

最近、読んだ論文より。

要求分析フェーズのオフショアを成功させることは、重要な挑戦課題です。そこで3つの問いかけのヒントを探ります。

(1)要求分析のオフショアは本当にうまくいくだろうか?
(2)要求変更はオフショアの成功にどう影響するか?
(3)要求分析のオフショアを成功させる重要な要因は?


まず、皆が一番知りたい「要求分析のオフショアは本当にうまくいくだろうか?」について。この論文の結論は「Yes」。ただし、さすがにコスト削減はほとんど期待できません。

実は、上流工程で頑張って要求変更を抑えようとしてもプロジェクト成功にはさほど影響しません。

やはりアジャイルは効果的です。特に上流工程では( a )に優れたコーディネータを配置すべきです。

参考:Vanita Yadav et al. (2016), Considerations for Effective Requirements Analysis in Offshore Software Development Projects: Lessons from Multi-method Research, CAIS

■ 問いかけ

<問1>上記の括弧( a )に入る言葉を選択肢から選びなさい。

1. オンサイト側
2. オフショア側
3. PMO
4. 経営陣

<問2>上流工程で頑張って要求変更を抑えようとしてもプロジェクト成功にはさほど影響しません。一体なぜでしょうか。

<問3>要求分析のオフショアで活躍するコーディネータの人物像を描きなさい。

*Hints はオフショア大學公式メールマガジンをご覧ください。

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海外コールセンターへの顧客満足度

最近、読んだ論文より。


近年コールセンターを海外に設置する動きが盛んです。とはいえ、顧客はよもや「外国人が電話応対」するなんて想定していません。

一部の顧客は、電話対応が「日本人らしくない」ことを理由に相手を蔑むエスノセントリズム(英: ethnocentrism)を示します。

これは何も日本人に限った話ではなく、オフショアリングが発達した米国でも同様です。


海外コールセンターにつながった顧客は、当然ながら電話口の不自然な日本語に違和感を覚えます。しかしながら、問題解決が図られた場合には、「日本語の未熟さ」によって顧客満足度が低下することはありません。


海外コールセンターに顧客が最も不満を抱くのは、オペレーターの力量不足を感じたときです。とりわけ、杓子定規のマニュアル対応や長過ぎる保留時間は、顧客満足度を大きく低下させます。


興味深いことに、問い合わせ内容の種類によっては、オペレーターの対応が同じであっても顧客満足度は変わります。

例えば、顧客が深刻な問題を抱えている場合、少しくらいオペレーターの対応がまずかったとしても、最終的に問題が解決すれば顧客はそれなりに満足します。下手な日本語や冷たい態度を「帳消し」にするといえば大袈裟かもしれませんが、オペレーターの専門性や問題解決力はそれほど重要だということです。

問い合わせ内容が顧客の専門領域では、最終的に問題解決したかどうかよりも「オペレーターがどう対応したか」がより満足度に影響することがわかりました。つまり、顧客の専門領域に関する問い合わせ時は、結果よりもプロセスが重視されます。たとえ問題が解決されたとしても、プロセスが悪ければ顧客満足度はあまり良くないだろう、という考察です。


参考:伊藤龍史(2016)、オフショアリングされたコールサービスセンターと日本人顧客の心情:探索的研究、新潟大学


■ 問いかけ

<問1>エスノセントリズム(英: ethnocentrism)とは、自民族中心主義や自文化中心主義と訳される社会学の専門用語です。オフショア開発に携わる日本人エンジニアは、ときどきエスノセントリズム(英: ethnocentrism)の態度を示します。この主張に同意しますか?(Y/N)


<問2>ある会社で経理用パソコンの調子が悪くなりました。そこで情報システム部門の伊集さん(男性・社内SE)がパソコンメーカーのサポート窓口に電話で問い合わせました。つながった先は、明らかに外国人でした。

伊集さんは、外国人オペレーターにも通じる日本語を話さなければならないと思い、始めからかなり気を使いました。こちらの話しが正しく伝わっているかどうか心配だったため、何度も確認しながら一つ一つ丁寧に時間をかけて説明しました。

その結果、伊集さんはオペレーターから有益な情報を引き出すことに成功し、見事パソコンの調子は元に戻りました。サポート対応終了後、伊集さんは「もし(専門家の自分ではなく)コンピュータの素人が問い合わせしていたら、この問題は解決しなかっただろう」とメーカー対応を振り返りました。

伊集さんは、メーカ対応にどれくらい満足したでしょうか? 紹介した伊藤(2016)の論文を参考にして、顧客満足度を予想しなさい。


<問3>顧客の専門性(高/低)と問題解決(Yes/No)とオペレーター対応(良い/悪い)で「2×2×2」の3次元マトリクスを作成しなさい。そして、8個のマスにそれぞれ顧客満足度を書き込みなさい。


*Hints はオフショア大學公式メールマガジンをご覧ください。

*2017.7.20開催オフショア開発実践セミナー(グローバル業務編)でも解説します。

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昼食を奢ってもらったので今度は私の番

オフショア大學への相談より。

私は中国オフショア開発を発注する側の中堅メンバーです(日本人男性・36歳)。

先日、中国オフショア先からたまたま日本出張する現地リーダー(男性・39歳)と一緒に会社近くで昼食をとりました。普段から彼とは仲よくさせてもらっています。

その際、現地リーダーに昼食をおごってもらいました。次に彼と昼食をご一緒する機会があれば、今度は私がお返しに奢ってあげようと思います。

例えば、来月、私は中国出張する予定なので、ちょうど良いタイミングではないかと思います。

ですが、きっと彼は「ここは中国ですから」といって、私に支払いをさせないような気がします。考えてみれば、これまでずっと彼には奢ってもらう一方でした。次の機会こそ、私が彼に奢る番だと思うのですが、いかがでしょうか。彼が気を悪くしないかどうかが心配です。


■ 問いかけ

<問1>日本人の相談者は、多少強引であったとしても次の機会は奢り返すべきでしょうか?(Y/N)

<問2>問1の答えの根拠を述べなさい。

*Hints はオフショア大學公式メールマガジンをご覧ください。

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海外パートナーに預けた金が戻ってこない

オフショア大學への相談より。

私は東京都内の小さなソフトハウスで営業をしています。最近は客先常駐から請負開発へのシフトに力を注いでいます。

数年前に当社でも東南アジアのパートナーを使って、オフショア開発に挑戦しました。当社にとって初めてのオフショア開発プロジェクトでしたが、意外にも無難に終えることができました。

その後も細々とオフショアチームを維持してきました。ところが最近、お客様の都合でラボを解散することになりました。突然のラボ解散でしたが、2年以上の活用実績が残せたので、当社としてはこれまでの結果に満足しています。

ところが半年後、突然、お金の問題が発覚しました。

当社は海外ラボの運営支援という名目で、海外パートナーに数百万円を貸し付けていました。現地での技術者の採用・教育・日本出張費用などに何かと金がかかるので、資金力に乏しい海外パートナーを財政支援していたのです。

ところが、貸付金の返却期日を過ぎても海外パートナーからの着金が確認できません。

小規模会社にとって数百万円は大金ですが、毎月100万円以上のラボ人件費の支払いが発生するため、貸し倒れリスクは小さいと見積もっていました。万一、海外パートナー側で何か怪しい動きがあれば、即座に毎月のラボ人件費支払をストップすればよい、と考えていたからです。

ところが、顧客都合で突然ラボが解散されたことにより、貸し倒れリスクが顕在化してしまいました。

当社の管理部門責任者が慌てて海外パートナー代表者の携帯電話に連絡したところ、驚きのコメントが戻ってきました。

「先日、会社を売却した。個人保有株もすべて処分した。よって貸付金については売却先の新会社と話して欲しい」


私たちは唖然としました。

当社がこれまで2年以上、この海外ラボを維持してきたのは、他ならぬ(元)代表者個人との信頼関係に基づいていたからです。

顧客都合で突然ラボ解散となったのは不幸な出来事ですが、2年以上の継続発注を通じて信頼関係を築き上げたのに「会社を手放したからさようなら」では到底納得できません。

当社社長は「裁判だ!」と息巻いていますが、現実には相手国の土俵で争うのは極めて困難です。

海外パートナーの元代表者は「もはや私はこの件については無関係だが、元代表としては遺憾である。何とか金が戻ってくるよう引き続き努力したい」と電話口で語ったそうです。

さて、この先いったいどうすればいいのでしょうか。

■ 問いかけ

<問1>この後、相談者がとるべき対応を検討します。可能性のある選択肢をすべて洗い出しなさい。

<問2>相談者の会社が、相手国で裁判を起こして争う決心をしました。想定されるリスクを挙げなさい。

<問3>相談者の会社にとって「数百万円」は、すぐに倒産するような金額ではないものの、かなり痛手です。なぜこのような事態を招いたのか、時系列順に原因を探りなさい。

*Hints はオフショア大學公式メールマガジンをご覧ください。

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欧米方式と比較されて苦戦

オフショア大學への相談より。

当社は、工場の生産管理システム導入を得意とするITサービスプロバイダーです。

随分と遅れましたが、当社のお客様もようやく海外の生産拠点を本格稼働させるようになりました。

そこで、お客様の海外生産拠点への情報システム導入と運用サポートが当社の新しい事業課題となっています。お客様の海外拠点はいくつかありますが、すべて東南アジア圏に集中しています。

先日、お客様の本社部長と一緒にアジア新興国のある工場に乗り込み、情報システムの刷新計画について検討しました。

本社部長からトップダウン的にシステム刷新の全体方針が打ち出されました。一方で、「郷に入れば郷に従え」の精神に則り、実務はすべて現地採用の現地人幹部に任せることにしました。

担当する現地幹部は、欧米企業での実務経験が豊富で英語も堪能です。何事にも強い信念を持っていて、本社部長にも自分の意見をしっかり主張するタイプの男性です。


現地幹部曰く「日本本社とは無関係のローカルなシステム要件については、世界最先端の評判の良いパッケージ製品を使って欧米的なやり方で効率よく導入したい」

物分りのよい本社部長は特に反論する様子はありません。なぜなら、現地幹部は全体方針には素直に従う姿勢を示しており、むしろ、パッケージ導入によってコスト削減できるはずだ!と主張しているからです。


そこで困ったのが当社の側です。

今までは、自社開発した「生産管理システム」をウリに日本では提案営業していました。ところがここだけの話、実態はパッケージと呼べるほど手離れのいい製品ではありません。

お客様のご要望に合わせてガッチリ作り込むため、品質には絶対の自信があります。とはいえ、客観的に「世界最先端で効率よく導入するタイプ」の製品でないことは明白です。


■ 問いかけ

<問1>相談者の会社が持つ技術ノウハウだけでは、現地幹部の要望には到底応えられないと仮定します。この後、相談者がとるべき対応を検討します。可能性のある選択肢をすべて洗い出しなさい。


<問2>相談者の会社が欧米企業の既存パッケージを担いでサービス提供することになったとします。想定されるリスクを挙げなさい。


<問3>相談者の会社では、現地幹部の要望には応じられないと決断しました。では、その代償として、お客様の海外工場に対してどのような便益を提供しますか。トレードオフやギブ・アンド・テイクを意識して考えなさい。

*Hints はオフショア大學公式メールマガジンをご覧ください。

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海外でも日本並み品質なのに値下げ要求される

オフショア大學への相談より。

私は中堅SI企業のセールスエンジニアです。

近年、当社はアジア新興国に進出するお客様に小判鮫のようにくっつき、現地でのシステム構築や保守運用を請け負っています。

場所はアジア新興国であるにも関わらず、システム要件やサービス品質は日本にいるときと同等水準が求められます。

それなのに「ここはアジア新興国だから」といって、お客様の現地法人からは大幅な値下げ要求が突きつけられています。

現地人件費の安さを考慮すると、私も多少の値下げはやむを得ないと感じています。とは言え、現地人材を使いながら日本と同じような高品質サービスを提供し続けられるかどうかは甚だ疑問です。


■ 問いかけ

<問1>この後、相談者がとるべき対応を検討したい。可能性のある選択肢をすべて洗い出しなさい。

例:選択肢1:値下げに応じる
  選択肢2:値下げに応じない
  ・・・

<問2>もし、値下げに応じたときのリスクを挙げなさい。

<問3>もし、値下げに応じないと決断したなら、お客様の現地法人に対してどのような便益を提供しますか。トレードオフやギブ・アンド・テイクを意識して考えなさい。


* Hints はオフショア大學公式メールマガジンをご覧ください。

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海外顧客へのプレゼンに万全を期すも失敗

オフショア大學への相談より。

私は、日本のSI企業でグローバル対応可能なシステム導入を提案営業しています。ある日、アジア某国の研究機関から「システムを提案してくれないか」と依頼がありました。当社製品を導入してくださった実績のある有力者からの紹介案件です。

しかも、この研究機関から複数のキーパーソンが来日するとの情報を事前にリークしてもらいました。研究者らが集うシンポジウムへの参加が目的とのこと。

これ幸いにと、当社は営業・技術・R&D部門の上級管理職が首を揃えてシンポジウム会場を訪問し、来日したキーパーソンらにご挨拶しました。そして、入念に段取りされた流れにしたがって、当社システムの導入案をプレゼンしました。

プレゼンと質疑応答の公用語は英語でした。プレゼンは、技術出身で英語も得意な当社の中堅エース営業に担当させました。


・・・後日談

当該案件を紹介してくださった方によると、当社のプレゼンはお客様の心にあまり響かなかったそうです。

むしろ、若干の不信感すら残ってしまったようです。

■ 問いかけ

<問1>上記相談によると、プレゼンは失敗でした。一体なぜでしょうか。考えられる原因をできるだけたくさん挙げなさい。

<問2>上記相談のプレゼンが失敗した原因は、国民文化の違いで説明できます。この主張に賛成しますか?(Y/N)

<問3>上記の失敗事例から得られる教訓をまとめなさい。

* Hints はオフショア大學公式メールマガジンをご覧ください。

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日本製部品を海外パートナーに担いでもらう提案

オフショア大學への相談より(※)。


私はアジア新興国で国内市場の開拓に従事しています。

当社はシステムの一部分として組み込まれるソフトウェア部品を扱っています。

そのため、海外で売上を伸ばすためには、現地の有力パートナーのメニュー表に予め当社製品を加えてもらわないといけません。いわゆる、現地パートナーに担いでもらう営業方針です。

現地パートナーの営業責任者は、高品質な当社製品を高く評価しています。ただし値段が高すぎるため、ソリューション全体のバランスが崩れることを懸念しています。

実際、地元政府や現地見込客との商談でも、値段の話題になった途端に表情が一変します。「これじゃ全く話にならん」という態度です。

私も現地感覚だと「日本製は高すぎる」という自覚はあります。成功した他社事例など、何か有益な情報や助言をいただけますか。

※機密情報保持のため話をかなり脚色しています


■ 問いかけ

<問1>相談者が求める有名な成功事例を1つ挙げなさい。

<問2>日本製部品を海外パートナーに担いでもらうには、どう提案すればよいでしょうか。適当に条件を設定して、相談者に助言しなさい。


* Hints はオフショア大學公式メールマガジンをご覧ください。

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海外代理店による初のパッケージ導入

オフショア大學受講生からの相談より(※)。

私の会社では、10年間の取引実績がある中国オフショア開発委託先と販売代理店契約を結んで、自社パッケージ製品の中国国内ソリューション展開を図っています。

今年度の導入目標は5件ですが、実績は1件にとどまっています。

実績1件は、中国オフショア開発委託先の人脈を使って、ある国営企業の系列会社に試験導入しました。

試験導入といっても、実際には相応のカスタマイズが発生します。

そこで中国代理店では、不慣れなソリューション案件を成功させるために、日本向けオフショア開発で実績あるリーダー陳さんを客先に出向させて常駐作業させることにしました。

陳さんは、客先で頻発するカスタマイズ要求に現地でリアルタイムに応えることにしました。

ところが、客先で実際に起こっている多くの出来事は、日本側に伝わってきません。

対日業務で大活躍したリーダーが現場を指揮しているはずなのに、状況はなかなか好転しません。

このままでは、日本側からの支援も滞ってしまいます。

そこで急遽、日本人担当者が中国に飛んで、現地状況を確認することになりました。

現地に入ってプロジェクト点検を始めた日本人担当者は、現場のあり得ない状況に思わず言葉を失いました。

※機密情報保持のため話をかなり脚色しています。どうかご了承ください。


■ 問いかけ

<問1>現地でプロジェクト点検を始めた日本人担当者が真っ先に目撃した「現場のあり得ない状況」とは何だと思いますか? 


<問2>対日業務で大活躍したリーダーが現場を指揮しているはずなのに、この試験導入案件では苦労しています。なぜだと思いますか?


<問3>販売代理店契約を結んで「年間導入目標5件」を掲げた現地パートナーですが、このままだと目標達成できません。この後、事態はどう進展するかを予想しなさい。


問いかけの Hints はオフショア大學公式メールマガジンに記載されています。

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