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サンプルも仕様の一部

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メルマガ「中国ビジネス入門」によせられた読者の声を紹介します。

仕様書を読めば一目瞭然なのに、中国ベンダは図表やサンプルだけをみてプログラムを実装します。そのため、仕様理解不足のバグが多くとても困っています。 (横浜/男性)

サンプルも仕様書の一部
─ アイコーチコメント ─

●仕様書は正しいが、提供したサンプルの一部に曖昧な箇所があり、それが原因で手戻りが発生する。私たちは、これを仕様理解不足による「バグ」だと主張するが、中国側には全く罪の意識はない。

日本:これはあくまでもサンプル(例)だから・・・
中国:サンプルを見てプログラムを作りました
日本:正確には仕様書に記述しているから・・・
中国:でも後からサンプルを頂きました
日本:・・・

ある、ある!(笑)

●結論をいおう。

中国ベンダにとっては、サンプルも仕様の一部だ。

そのため、中国ベンダにとっては、上記ケースはバグではなく日本側の「仕様提示ミス」である。

・・これは痛い。

●このような現象はすぐに発覚するので、プログラムの修正に手間取ることはない。ところが、日本は相手のバグだと思い、中国も仕様提示ミスだと思い込んでいると後々厄介なことになる。

ゴキブリを1匹見つけたら数10匹いると思え!と同様に、問題が1つ発覚するたびに、裏には多数の類似課題があると心得よ。氷山の一角は全体の僅か13分の1に過ぎない。残り13分の12は海の中。

■■ この記事の教訓 ■■

サンプルは補足資料として有効だが、一歩間違えるとバグ発生要因になりかねない。中国ベンダへの提供料は慎重にレビューしよう。


→コメント欄にあなたの回答・ご意見をください。

今回の記事はいかがでしょうか?
少しでもお役に立てれば幸いです。

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Comments

はじめまして、シュウと申します。
よろしくお願いします。

さて、確かにこのようなケースは私の
現場で発生しました。

私は長い時期を渡して、BSEとして仕事をしています。日本人は中国人に対する不信感を持っている傾向があると思います。プログラムの段階で仕様書の不備が多く発覚されたでも、設計の担当者は設計ミスに対する認識が甘いままケースも少なくなりません。設計のミスより手戻り作業を発生しても、発注方として強気もぜんぜん変わらないケースも良く見られます。

Posted by: シュウ | February 10, 2008 at 11:29 PM

シュウさん、こんにちは幸地司です。

「仕様不備」と「仕様未記載」は別々の不具合として処理した方がよいと主張する方がいます。明らかな考慮不足・記述間違い・矛盾なら「仕様不備」に分類してもいいですが、段階的に仕様を詳細化したつもりなのに「仕様不備」と中国から指摘されると、不機嫌になる日本人がいるそうです。詳しくは、2008年3月中旬発売の”オフショア開発PRESS”をご覧くださいね。

シュウさんは、設計ミスや手戻りを削減するために、これまでにどんな工夫をしてきましたか。差し支えない範囲で教えてください。

Posted by: 幸地 司 | February 23, 2008 at 02:00 AM

実際というと、仕様書はどこまで書いても文章で設計者の意思を完全に製造者に渡れません。
例え、同じ程度の仕様書、同じ作業要員の場合、同じ作業場所なら、効果はぜんぜん変わります。
ですので、詳細設計を始める時点で中国側の中心SEも参加させたら、きっと手戻りよりコスト掛からないと思います。

Posted by: リョウ | June 27, 2008 at 07:40 PM

人それぞれですね。
サンプルをそのまま使われる場合もありました。バグがあっと時に、サンプルを書く日本人SEが責任を担ってしまいましたが、そもそもそれは開発者の責任だと思います。
日本人のやさしさを感じてもらいたいので、いつもサンプルは仕様ではないことを強調しています。

Posted by: レイコ | July 02, 2008 at 12:33 PM

始めまして、高と申します。

まずは自己紹介させて頂きます。
私は2000年中国から日本に来て、
ソフトウェア開発の仕事をやって
います。BSEとしても多数の案件を
担当いたします。お蔭様で今まで
担当した案件は一度も失敗したこと
がないです。
仕様書とサンプルについては、この場を
お借りして、自分の認識を申し上げます。
少しご参考になれば幸いです。

サンプルについて:
極めて重要だと思います。場合によって
設計書より重要です。みんなの製造手本に
なりますので、万が一間違いが発生した場合、
大変なことです。よって、単にサンプルを
渡すではなく、製造を着手する前にサンプル
の使い方などの教育とDemoが必要です。その
段階でサンプルのバグをクリアすると、後は
ちょっと楽になります。

設計書については:
要件設計、基本設計は日本にやったほうが
いいですが、詳細設計と単体テスト仕様書は
オフショアの委託先に担当させたほうがいいと
思います。ただし日本側のレビューが必要です。
委託先はきちんと仕様を理解すれば、バグが
発生の可能性が低くなるはずです。納期、予算
の関係で設計書のレベルが違いますが、あくま
でも、機能を明確に記述すべきです。
仕様が決めれないケースが多い案件であれば、
オフショア開発に不向けだと思います。
(アジャイル開発手法でやるべきです)
どうしてもやりたい場合、日本に窓口を持ってい
る会社と一緒にやったほうがやりやすいです。

最後は、問題が発生した場合の対応について、
お互いに指摘ばかりで問題解決に対して何も
意味がないです。協力の気持ちで大事です。

以上

Posted by: 高 | August 08, 2008 at 04:49 PM

高さん、こんにちは幸地司です。

サンプルと設計書に対する考え方をコメントくださり、ありがとうございます。担当した案件が一度も失敗したことがないとは素晴らしい実績ですね。

> サンプルについて:
> 極めて重要だと思います。場合によって
> 設計書より重要です。

サンプルが極めて重要との考えに基づき、高さんは実際にどのような行動を取りましたか。サンプルや設計書に関して、高さんが主体的に行動して成功した実績があれば、差し支えない範囲で教えてください。ぜひ、参考にさせていただきます。

Posted by: 幸地 司 | August 08, 2008 at 06:03 PM

はじめまして
皆様の貴重な意見を拝見しながら、
私の経験も書いてみます。
日本では PG=>SE=>PL=>PM
順番で成長すると考えますが、
中国では
日本語できれば=>SEになるケースを何回
有ったことがあります。
また、
開発経験があって日本語もできるので有れば
PLになるケースも有ります。
SEとPGのコミュニケーションがちゃんと取れない場合、設計とプログラムが異なる案例もあります。日本語ができないPGは設計書よりサンプルをもっと信用してその通り作ることも有ります。(経験+サンプル)非常に危険ですが、すばらしいと思います。
対応策は各担当者の成果物を事前にチェックして不正を予防することではないかと思います。

Posted by: 兪 | August 18, 2008 at 10:21 AM

兪さん、こんにちは幸地司です。
コメントありがとうございます。

>対応策は各担当者の成果物を事前にチェックして不正を予防することではないかと思います。

よろしければ、兪さんの体験談をお聞かせください。

兪さんは、これまでにどのようなキャリアパスを経て今の職務・地位にたどり着いたのか。

兪さんのコミュニケーション方法、特に曖昧な設計書を理解してプログラムのミスを防ぐために工夫した点。

兪さんは、実際にどのように成果物を事前にチェックして不正を予防したのか・・・など。

次のコメントをお待ちしております!

Posted by: 幸地 司 | August 18, 2008 at 05:44 PM

私が良く使う対応策は
各担当者の最初の1本の成果物を見て
(詳細設計とプログラム)、
同じになっているかを確認します。
また、注意点などをコメントしてオフショアに
返します。
あまりにもひどい場合、日本側のPMに報告して
対応策を検討します。
オフショアでの開発は、結果より経過が大事だと考えます。

3年前から、大連のオフショアに仕事を発注しながら、現地で何回講習会/説明会を挙げたことがあります。
オフショアからの質問に対して、自分が各設計担当者とコミュニケーションを取って回答するようにします。
曖昧な設計書はオフショアに出したことがありません。最悪でも私が理解した上でオフショアに出します。その後、SKYPEで説明をします。最後、質問をして理解度を確認します。
これぐらいかな...

Posted by: 兪 | August 19, 2008 at 04:29 PM

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