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英語でコミュニケーション

わが社は、英語でコミュニケーションするつもりです

(中国内陸部に進出したオフショア開発後発企業)

■英語を使うと日本語の曖昧表現を解消できる
●最近の中国オフショア開発の流れをみると、沿岸部から内陸部へのシフトが加速している。北京・上海・大連からの距離が遠くなるほど、人件費が安くなるのは明白だ。

先日、中国山東省に合弁会社を設立した日本企業の開発マネージャーと話す機会があった。地方都市に進出するメリットをお聞きしたら、人件費が安いことに加えて、人材が定着しやすいという点を強調されたのが印象に残っている。

中国沿岸部の大都市と比べると、個々の技術レベルは劣るし、日本語の習熟度も低い。それでも、地方都市に住む技術者は地元志向が強いので、人材教育のやり甲斐があるというのだ。

●最近は中国に飽きたらず、ベトナムにまで触手を伸ばしている私だが、単に人件費が安いという理由だけで、むやみやたらにオフショア発注先を広げる行為には反対である。

特にオフショア開発後発組の皆さんには、夢と戦略性を兼ね備えた企業活動を強く求めたい。ビジョンなきものは去れ!が合言葉だ。話を中国オフショア開発に戻す。

●今年になって中国内陸部に進出した、ある独立系ソフトウェアハウスの責任者と話す機会を得た。典型的な後発組である。いくつかの縁が重なって、トントン拍子で事が進んでいるという。詳しい話を伺ってみると、ひとつ面白いことをおっしゃってくれた。

「わが社は、英語でコミュニケーションするつもりです」

日本語人材が圧倒的に不足する中国内陸部。人材を輩出するスピードよりも、日本企業が進出するスピードの方が何倍も早い。ご多分にもれず、この会社でも日本語が堪能なリーダー層が不足しているという。正確には皆無だ。

でも、向こうの方は英語がとても堪能なので、まずは英語でコミュニケーションをはじめるつもりだと明かしてくれた。すかさず、私はこう応えた。

幸地:
「日中どちらかに英語のネイティブスピーカーはいますか?」

前出のソフトウェアハウス責任者N氏:
「どちらにもいません」

以前にも一度、中国オフショア開発の使用言語について記事を書い
たことがある。

> 最近、ほとんどの中国ベンダは日本語が堪能な人材を豊富に抱え
> ているため、一部を除いて英語でコミュニケーションするという
> 会社はなくなりつつある。SEが「言葉が通じない」と嘆く、表
> 面上の問題はほぼ解決に向かっている。

              「本誌2004/11/04(第123号)より」

●過去に一度だけ、日本語(20%)+英語(80%)の環境で、中国オフショア開発を経験したことがある。日本語(20%)は、単なる筆談なので、会話はすべて英語だった。

私の例では、最初から狙っていた訳ではなく、トラブルシューティングで中国から助っ人を招聘したところ、英語での会話を余儀なくされてしまった。

私見だが、コミュニケーションの観点から、中国オフショア開発では、どちらかにネイティブスピーカーがいる言語を使うべきだと考えている。中国開発ならば、日本語か中国語に統一する方が望ましい。

●ところが、N氏の会社では、結局英語によるコミュニケーションを選択することになった。その理由はこうだ。

・英語を使うと、日本人にありがちな表現の曖昧さが解消される
・コンピューター言語に近いのは英語。だから仕様書の記述言語は英語が向いている
・困難といわれると、なおさら挑戦したくなるのがうちの社風だ!
・・・

正直、私にはぴんとこない。

●ところが、来週のベトナム視察旅行でご一緒する方が、中国オフショア開発での使用言語について、次のようにアドバイスした。

「会話や打合せでは、英語を混ぜてコミュニケートするとよい。双方が母国語でないので、対等な雰囲気で円滑にすすめられるメリットがある」

なるほど、そんな考え方もあるのか。

●主要言語が日本語で適度に英語を散りばめるのと、すべて英語でコミュニケートするのでは全く次元が異なる話だが、一方的に日本語を押し付けるだけが能じゃない。

実際、N氏の会社はまだ規模が小さいため、英語が堪能な個人への依存度を高めれば、オフショア開発拠点の立ち上げに成功する可能性が十分にある。N氏の会社の取り組みを興味を持って見守りたい。(完)

※さらに濃厚な情報へ→ オフショア開発メールマガジン

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