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ベトナム国内のプログラマー数

ベトナムへの委託開発を10%程度まで引き上げたい

日本のソフトウェア開発市場の年間売上は1,400億ドルあり、そのうち海外での委託開発は年間30億ドルに上るが、「ベトナムへの委託を10%にまで引き上げるよう支援する」という。(2005年9月15日、日本貿易振興会)

ベトナム国内のソフト会社の数は前年比で15%増の700社。では、ベトナム国内のプログラマーの人数はどれくらい?

■アジア各国との競争に備えるベトナムソフトウェア産業

前回に引き続き、ベトナムのマスコミ報道からネタを紹介する。

2005年9月前半、ベトナムのハイホン市で開かれた「第3回全国情報産業発展セミナー」で情報工学局(郵電省)のNguyen Anh Tuan局長は以下のように述べた。

「世界のソフトウェア開発産業の急成長は、ベトナムのソフトウェア産業の発展と先端技術の開発に好機をもたらす」
(TBKT Saigon誌 2005年9月15日)

●記事によると、2004年のベトナムソフトウェア産業の総売上は2003年比で33.3%増の1億7,000万ドルに達し、そのうち輸出額は4,500万ドルであった。

※参考データ
・日本のソフトウェア開発市場の年間売上は1,400億ドル
・そのうち海外発注の委託金額は年間30億ドル

●ベトナム最大のIT企業といえば、本誌でもお馴染みのFPT社。同社は今月、ハノイ市内に15階建てビル建設の着工式を行った。

完成後はソフトウェア開発・IT人材教育センターとして同社の従業員2,000人が働く予定だ。同社の昨年の総売上は3億2,400万ドル。そのうちソフトウェア開発の売上は7.33%だと発表されている。

■成功の勘所
(クイズの答え) ベトナム国内のソフトウェア開発会社は前年比で15%増の700社に。プログラマーも前年と比べて17%増の15,000人に達した。

ちなみに、日本、中国、インドのIT技術者は、いずれも50万人を超えている。

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ベトナムへの委託を10%まで引き上げ

ベトナムに大きな関心を寄せる日本のソフト会社

2005年9月15日、日本のソフトウェア企業18社がベトナムを訪れ、ベトナムソフトウェア協会(VINASA)と会合した。

ベトナムTuoi Tre紙 2005年9月16日より

■ベトナムへの委託開発を10%に引き上げるよう支援する

●今日は、久しぶりにベトナムIT情報をお届けする。

2005年9月15日、日本企業とVINASAとの会合の席で、日本貿易振興会(JETRO)ミッション代表は次のように述べた。

「日本のベトナムへの関心は高い。今後、IT分野の人材育成とソフト開発でベトナムと協力することを期待している」

日本のソフトウェア開発市場の年間売上は1,400億ドルあり、そのうち海外での委託開発は年間30億ドルに上るが、「ベトナムへの委託開発を10%に引き上げるよう支援する」という。

日本企業はベトナム側に対して、日本語による発注を求めているが、日本語が堪能なベトナム人技術者は圧倒的に不足している。

■成功の勘所

中国の人民元切上げに伴い、ベトナムオフショア開発の可能性が急激に現実味を帯びてきた。

ところが、日本企業からオフショア開発を継続して受託するには、言葉の壁を超えると共に技術者の能力を向上させなくてはならない。

このことは、ベトナム側が一番よく理解している。ベトナムオフショア開発は、これからようやくスタートする。

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プロジェクト管理業務のアウトソース

Librarian

ときどき、こんな「ブリッジSE」を見かける。

 日本語一級
 技術二級
 マネジメント三級

日本側の裏方として働くアシスタント(Librarian)としてなら合格かもしれないが、オフショア開発のブリッジSEとしては危険極まりない。

ところで、Librarianって何?

■Librarian業務をオフショア先に委託する

●先日、東京都内のシステム会社に勤務する本誌読者から面白い話を伺った。

「インドの会社を使っていた頃、現地にインド人のLibrarianを雇っていました」

●"Librarian"という単語を辞書で引くと「司書;図書館員」とある。しかし、ここでの意味は、プロジェクト管理に必要な各種データを整理整頓しておく裏方職人である。

・Q&A、仕様変更、業務連絡等すべてのコミュニケーションの履歴を取り、分類して整理する

・摘出されたバグの履歴を取り、分類して整理する

・最新のバグ曲線を作成する

●プロジェクトマネージャーは、Librarianが準備した資料を分析して、プロジェクトにおける重要な意思決定を下す。これが1つの理想形である。

■成功の勘所

先述の読者は、

「発注規模の大きいインドオフショア開発では、インド側に専門のLibrarianを雇うことで、管理工数を大幅に削減できた」

と成功要因を語ってくれた。

一方、発注規模の小さい中国オフショア開発に対しては厳しい意見が飛び出した。

Librarianを雇う予算がいないばかりか、中国側にLibrarianを使いこなすノウハウがない(情報整理&レポーティングの軽視)。

この苦言を軽く笑い飛ばすようなオフショア受託企業の出現を願うばかりだ。

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ブリッジSEとLibrarianの違い

ブリッジSEが機能しない理由

日本的感覚を熟知する中国人SEであっても、実際にオフショア開発の現場に入るとなかなか活躍できない。その理由の1つとして、日本国内の中国人SEは意外にも中国事情に疎いことが考えられる。

では、いったい、なぜ中国事情に疎いブリッジSEがたくさん存在するのだろうか?

■ブリッジSEとアシスタント(Librarian)の違い

正解)「日本企業のブリッジSE選択基準が悪いから!」

●今号も読者の声を紹介する。

> 幸地様、こんにちは。
> 以前○○○についてコメントした○○と申します。
>
> さて、今日送っていただいた
> 『中国ビジネス入門 ~日本を熟知したブリッジSEの落とし穴』
> http://www.ai-coach.com/backno/cip0315.html
> について、自分なりの意見を述べさせていただきたいと思います。
>
> (中略)
>
> ブリッジSEというのは、中国現地の開発チームと日本の顧客との
> 間に挟まれる役割であり、ブリッジ+SEのことです。具体的には、
> 3つの役割があると思います。

                 (中国在住/中国人読者)

↑前回に引き続き、貴重なご意見ありがとうございます(幸地)。

●現在のところ「ブリッジSE」を定義した公式文書は存在しない。だからこそ、私は本誌のような専門メディアを通じて、ブリッジSEに関する情報を幅広く提供し続けているのだ。

先述した中国人読者が考えるブリッジSEの役割を紹介しよう。

1 顧客からの指示、連絡を正しくかつ漏れなく中国に伝達すること(同様に、オフショア側の意見も日本にうまく伝える)

2 顧客の暗黙のニーズを把握して、臨機応変に改善提案できること

3 日本側のプロジェクトマネージャーを補佐すること

■成功の勘所

ときどき、こんな「ブリッジSE」を見かける。

 日本語一級
 技術二級
 マネジメント三級

日本側の裏方として働くアシスタント(Librarian)としてなら合格かもしれないが、オフショア開発のブリッジSEとしては危険極まりない。

はじめに言葉ありき。あなたも自分の言葉で「ブリッジSE」を定義してみよう。

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ブリッジSEが機能しない理由

日本を熟知したブリッジSEの落とし穴

日本国内の中国人ブリッジSEの中には、こちらが驚くほど中国事情に疎い者もいる。いったいどうして?

■ブリッジSEが機能しないのは日本基準が悪いから

●日本的感覚を熟知する中国人SEとはいえ、実際にオフショア開発の現場に入ると意外にも苦労が絶えない。いったいどうしてだろう?

> 正解は「日本国内の中国人ブリッジSEは、意外にも中国事情に疎いから」

先週のメルマガに対しては、久しぶりに読者の反響が大きかった。私に真っ先に届いたご意見を紹介しよう。

-----Original Message-----
Sent: Thursday, September 22, 2005 11:26 AM

> こんにちは、○○○です。
>
> いつもオフショア開発専門マガジンを拝見しています。
>
> 上海で何回かお会いしています。ありがとうございます。
> 今日のメルマガをを見ましたが、
> 更に原因を検討する必要があると感じました。
>
> 個人的な考えですが、
> 「日本標準」で選ばれたBSEが中国事情に疎いのは当然です。
> 日本語できることはBSEにとって必要条件ではありますが、
> 十分条件ではありません。中国人開発者を管理できるかどうかも、
> 非常に重要な条件になると思います。
>
       (上海の日系企業に勤める中国人マネージャー)

↑いつもご意見メールありがとうございます。現場の視点から、ブリッジSEを定義しましたね。的確な意見だと思います(幸地)

■成功の勘所

「ブリッジSEが機能しないのは、日本企業の選択基準が悪いから!」

経験に基づく爽快な主張である。中国をよく知らない日本人マネージャーには、人材調達に際してある種の思い込みが見られる。

「あなたは中国人だから、中国の開発者を管理できて当たり前でしょう」

思わずニヤりと笑った読者もいるだろう。失敗するオフショア開発の現場では、このようなお決まりの思考パターンが氾濫している。

前出の日本人マネージャーにはお気の毒だが、これは大いなる勘違いである。だから、日本人からみて「優秀な」中国人が担当するオフショア開発は失敗するのだ。

心当たりのある人もない人も、いま一度自社のブリッジSE選定基準を見直してみよう。

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日報を義務付ける会社

属人性への依存

従来は、優秀なブリッジSEに依存しすぎるという問題があります。
(オフショア開発勉強会に参加した営業担当者)

■中国現地法人では全社員に日報提出を義務付ける

●今週は、当社のセミナーに出席したことがある企業を訪問して、オフショア開発の取り組み状況を取材している。

先日は、中国人が経営するオフショア開発受託側の企業を訪問した。8年前から、自社パッケージ製品を中国の現地法人で開発してきた実績を持つ。

●中国オフショア開発の課題を伺ったところ、真っ先に「属人性」を挙げた。

・優秀なブリッジSEに過度に依存せざるを得ないこと
・中国人の離職率の高さ
・品質管理の難しい/人によって品質意識がバラバラ


■成功の勘所

この会社の自慢は、自社開発した工程管理ツールを用いた徹底的な工程管理(プロセスマネジメント)を実現していることである。

さらに、長年にわたる中国活用の実績から、中国人の労務管理や人事評価のノウハウも充実しているようだ。

例えば、中国子会社に勤務する全社員に「日報」の提出を義務付けている。一瞬「えっ?」と思ったが、工程管理の習慣が全社員に浸透しているため、中国側から不満の声は上がることはない。

しかも、日報を提出しないと直ちに人事評価に影響する。日報を書く時間は平均して3分間。これから社員の負担も小さい。工程管理ツールが見事に機能している。

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月餅トラブル

中秋節の時期に、中国企業から月餅(げっぺい)を貰ったことのある日本人も多いのではないでしょうか。現地情報によると、その盛り上がりといったら、日本のバレンタインデーを彷彿させるほど。

月餅は友人や取引先への贈り物として使わるだけでなく、全従業員に無料配布する会社も珍しくありません。でも、月餅って、日本人の私から見ても決して安い品物ではありません。

「うちは日系企業なので、社員に月餅をプレゼントする習慣はありません」なんてことを言い出した途端、従業員から予想以上の反発を食らった会社がありました。

また、ちゃんと全社員に月餅を無料配布したにもかかわらず、モノが悪いという理由で従業員から逆切れされた事例もあります。こんなことって、皆さんの周りでも起きていますか?

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オフショア開発コンサルタント

普段の私は、オフショア開発コンサルタントという肩書きで活動していますが、実際には事業立ち上げの支援活動に特化しています。

×中国オフショア開発が泥沼化したので助けてください
 (↑私でも無理です^^;)

◎今さら遅いかもしれませんが、我が社でも中国オフショア開発に挑戦したい。組織改革やルール作りを手伝ってください(↑いわゆる、新規事業の立ち上げ支援。大歓迎です)

最近は、東京都内で細々と中国ビジネスを営む中国人から、事業再建の相談を受けています。過去、時流ばかりを追いかけてきたため、自分の持ち味が発揮できないんですよね。

半年以内に立て直したいので、読者の皆さんに何かお願いするかもしれません。

他にも、中国に開発部隊(ラボ契約)を持つ会社に対して、新製品開発のコンサルティングを実施中。すでに確保してしまったラボの有効活用が課題。純粋なオフショア開発ではありませんが、今後はこうした悩みを持つ企業が増えるかもしれませんね。

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日本を熟知したブリッジSEの落とし穴

ブリッジSEの適性

日本に住む中国人は10万人を超えるとも言われる。その中には、日本的感覚を熟知するSEも少なからず存在する。ところが、実際にオフショア開発の現場に入ると意外にも苦労することがある。

その理由は何だろうか?

 ・・・答えはこの後すぐ!

■日本を知り尽くした中国人ブリッジSEの落とし穴
●現在でも、多くの中国オフショア開発で活躍するブリッジSE。その名の通り、両国の橋渡し役が期待される大切な人材である。今日は、中国人のブリッジSEに求められる条件を考えよう。

●中国人のブリッジSEに求められる第一の条件は「日本語ができる」こと。

●第二の条件は「両国のビジネス慣習を理解している」こと。日本語がしゃべれることと日本文化を理解していることは、似て非なる能力である。

●日本に住む中国人は10万人を超えるとも言われる。その中には、日本的感覚を熟知するSEも少なからず存在する。ところが、オフショア開発の現場に入ると意外にも苦労することがある。

その理由は何だろう?

正解は「日本国内の中国人ブリッジSEは、意外にも中国事情に疎い」。中国人留学生の友人を持つ方は、少なくとも一回は本人から似たようなセリフを聞いたことがあるだろう。

■成功の勘所
たとえ、日本語が堪能で日本の商慣習に明るい中国人であっても、実際のオフショア開発では苦労する場面が絶えない。優秀だと思っていたブリッジSEが、中国ベンダーと電話で大声で喧嘩する姿を目の当りにすると、周りの日本人はつい動揺してしまう。

 日本人「おいおい、この中国ベンダーやばいよ?」

ところが、中国企業で働いた経験のない中国人ブリッジSEは、最初のうちは中国現地のメンバーとなかなか意思疎通が図れない。(本人は自信満々かもしれないが…)

経験の浅い技術者をブリッジSEとして採用するときには、同じ中国人同士であっても入念に異文化コミュニケーションの基礎を作りたいものだ。

日本の商慣習に明るい中国人ブリッジSEであれば、時間が経つにつれ中国側への影響力も徐々に増してくるはずだ。

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