できあがった物を見てから修正する・・・日本の設計は甘い!
上海オフショア開発交流会 ゲスト講師 山中氏によると、「できあがった物を見てから修正する」というやり方に対して、多くの中国人技術者は否定的な見解を持つという。
・日本は、本来設計にかけるべき時間と労力を省いている
・日本は、想像力や検討する力が欠けている
・日本は、能力の低い技術者が設計している
ちなみに、「顧客が望めば、何でも修正してあげたい」というのも中国企業の本音である。ただし、追加料金を払ってくれれば。
(本誌第360号より)
参照→ http://www.ai-coach.com/backno/cip0360.html
●先日の上海オフショア開発交流会でお会いした中国人読者のご意見を紹介する。
-----Original Message-----
>
> 対日オフショア開発では、
> 変更対応については考え方はいろいろあります。
>
> 私の実際プロジェクトを携わってきた感覚として、
> 経営者またはPM層では、
> 「お客様(特にエンドユーザ)からの要望は
> 勿論神様からの指示ですので、
> ある程度対応せざるを得ない覚悟が必要である」
> と言う考えがあります。
>
> 一方で現場からは、
> 「最初からそういう部分(仕様変更部分)を
> はっきりすればよかったのに、
> せっかく頑張って作り上げたものをまた変更するのは。。。」
> という意見がかなり多かったです。
●経営者、PM層と技術者は、職務上コミットする対象がそれぞれ異なる。「コミットする」とは「執着する」と換言してもよい。
洋の東西を問わず、ソフトウェア開発会社では、
経営者は、会社の存続と持続的成長にコミットする、
PM層は、与えれたプロジェクトの完遂にコミットする、
現場の技術者は、技術や実務経験の蓄積にコミットする。
そのため、顧客に対する態度が異なるのは当然の結果である。
> >> 「顧客が望めば、何でも修正してあげたい」というのも
> >> 中国企業の本音である。ただし、追加料金を払ってくれれば。
>
> 受注側の立場だと、変更対応にあたった工数に合わせて
> お客様がお金さえ払っていただければ、特に問題がないようですが、
> 実際問題として、現場のモチベーションコントロールは
> かなり難しくなります。
>
> 場合によって、作業効率が一気に下がるケースもありました。
> なので、変更対応の際には、
> 上記のバランスを考えることに結構苦労をかけています。
●前出のコミットメントの対象が正しいと仮定したとき、変更対応によって中国の作業効率が一気に下がる理由を考えてみよう。
・・・答えはこの後すぐ
会社を存続させるためには、日本側の変更要求に対応するしかない。「お客様の要望は喜んで対応すべきだ」と考えるのが経営者。
同様にプロジェクトを完遂させるには、日本側の変更要求に対応するしかない。余計な作業が増えるため、本音はやりたくないかもしれないが、「やるしかない」のがプロジェクトマネージャー層。
一方、日本側の変更要求に対応しても技術蓄積に結びつかないと考えてしまう技術者がいると、現場のモチベーションは一気に下がってしまう。
経営者やPM層とはコミットする対象が異なる現場技術者は、仕様変更の対応に嫌悪感を隠さない。
もし、プロジェクトメンバーが一丸となってオフショア開発の成功にコミット(執着)していれば、中国オフショア開発の状況は激変するだろう。
すなわち、技術者のコミットメントの対象を変えれば結果も変わる。
以上の考察が正しいとすれば、中国側の企業文化を改革することで、変更対応時のトラブルを大幅に削減できる可能性がある。
[理想的な企業文化における現場の思考パターン]
「仕様変更に対応」→「技術や経験の蓄積」→
「昇進」→「昇給」→「自信と安定」→「理想の自分」→・・・
[ネガティブな企業文化における現場の思考パターン]
「仕様変更に対応」→「時間の浪費」→
「モチベーション低下」→「生産性低下」→「昇進なし」→
「昇給なし」→「離職」→「不安定で未熟な自分」→・・・
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