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出来ない人は最初からプロジェクトチームに加えない

オフショア開発の成功の秘訣
「できる人材を使うこと」が肝要です。

(中国人マネージャー)

●関西地方で活躍する中国人マネージャーからのお便りより。


私のやり方では、まず、仕事の重心と役割をはっきりして、できる人材を選んで開発を進めます。仕事に耐えうる人を適性適材に使えば、本人に対してプレッシャーも少なく、一番親切なやり方だと思います。できない人にプレッシャーを掛けると、本人がかわいそうです。うつ病になる可能性も高いので、本人の将来のためにも開発責任者が注意すべきです。

 ・・・省略


誤解を招きそうな上記の表現だが、私なりに要約する。


人材育成は専門の教育機関に任せる。開発責任者は、できる人だけを選抜してプロジェクトチームを構成すべき。つまり、役割分担が重要。とはいっても、オフショア開発プロジェクトで必要とされる人材要件は、さほど高レベルではない。オフショア開発プロジェクトでは、OJTが必要な人は最初から排除して、チームは開発業務に特化すべきである。(文責:幸地)


いろんな意味で面白い主張である。ちなみに、ご意見メールには、プロジェクトに必要な「できる人」のスキル要件が箇条書きされていて、こちらも実に興味深い。


■成功の勘所

【演習問題】

オフショア人材育成の仕組みが充実したこともあり、開発チームは出来る人だけで構成すべきという中国人マネージャーと、どんな状況下でもOJTは有用だと説く日本人マネージャーが感情的に対立した。あなたのご意見は?

(※今日の記事全体を通して判断してください)

◆中国人の主張を支持する
◆日本人の主張を支持する
◆その他

○結果を見る
○コメントボード


締切:2007年07月19日23時00分
協力: クリックアンケート

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Comments

当然中国人マネージャーを指示する。
理由:論理的に説明すると、100行程度必要だが、
一言でいえば、中国だから。

Posted by: 芋たこ北京 | July 12, 2007 10:22 AM

プロジェクトの成功のためには正しい人選は欠かせません。
プロの仕事なのですから、プロが担当するのは当たり前だからです。
ただ、ここで気をつけなければならないことは、次のようなことだと考えます。
・チームで仕事をする以上、技術力もさることながらチームワークが成り立つことが前提
・技術者養成のためにOJTによる見習い技術者も加えると将来のためになる

Posted by: 丸山文幸 | July 12, 2007 10:24 AM

お二人の話(”出来る人だけ”と”どんな状況下でも”)は両極端な話だと思われます。
現実はそうは甘くありません。現有のリソースとプロジェクトからのスキル要求と仕事量と納期をうまく調和する必要があります。中国人と日本人の考えのどちらを支持するなら、PMに対しては日本人ですかね。

Posted by: 徐 林山 | July 12, 2007 10:25 AM

オフショア開発の成功の秘訣は「できる人材を使うこと」ですか?
そりゃ全員できる人なら成功して当たり前だろと(笑
でも実際はそんな事は無理で、だからチームで働くって面白いのだと思っています。

Posted by: しみけん | July 12, 2007 10:27 AM

こんにちは、出題者の幸地です。
芋たこ北京さん、余裕のあるときに「一言でいえば、中国だから」の背景をご説明ください。いつも、お忙しいところご助言ありがとうございます。

この設問では、暗黙の前提により、「出来る人」とは中国人技術者であり、あくまでも中国大陸からの人材調達を念頭においています。だって、私の故郷沖縄で「出来る人」だけ採用します!と宣言したら、良識を疑われてしまいます^^;

Posted by: 幸地司 | July 12, 2007 10:29 AM

丸山文幸さん、こんにちは。
IT技術以外にも「出来る人」に欠かせない要件はいろいろありそうですね。チームワークやコミュニケーション能力など。

もし人材が無尽蔵にいるという前提が成り立つなら、わざわざ仕事を通じて技術者を養成しなくてもよいという発想が生まれるのかもしれません。日本と中国、そしてベトナム、それぞれ人材に対する価値観が違うようです。当然ながら、国や文化・宗教によって、人間の命の値段も変わります。

Posted by: 幸地司 | July 12, 2007 10:31 AM

徐 林山さん、こんにちは。

> 中国人と日本人の考えのどちらを支持するなら、PMに対しては日本人ですかね。

顧客側の日本人PMの考えを支持するとのご意見ですね。「お客様は神様」な発想なのでしょうか。それとも、純粋に「人材育成」の考えを支持したいというご意見でしょうか。

Posted by: 幸地司 | July 12, 2007 10:33 AM

しみけんさん、こんにちは。
上司から選抜される側の立場からのご意見ですね(^^;)。
無料メルマガでは、発言した中国人マネージャーが考える「出来る人」の定義がなかったので、議論しにくいかもしれません。一般には、全員ホームランバッターを揃えた野球チームが必ずしも優勝するとは限りません。オフショア開発で通用する「出来る人」とは何ぞや?

Posted by: 幸地司 | July 12, 2007 10:34 AM

将来のプロジェクトを考えると、現時点で参加しているプロジェクトで、新たな能力を身に付けたり、新人等をOJTを通して鍛えるのは非常に有用だと思う。

Posted by: aki | July 18, 2007 02:35 PM

初めまして、丁と申します。
どの国の人とは関係なく「どんな状況下でもOJTは有用だ」との考えを賛成します。
理由としては将来性を考えなければ、出来る人だけで構成したほうがある期間内ではいけるかもしれませんが。

Posted by: 丁 | July 18, 2007 02:37 PM

極端な話ですね、私は中立です。理論的に「どんな状況下でもOJTは有用だと」の考えを賛成したいですが、厳しいプロジェクトではそんなに甘いことはないでしょう。

Posted by: レイコ | July 18, 2007 02:40 PM

ソフトウェア開発の技量は実践なしではなかなか身に付けることができないことが既に実証されています。日本人マネージャが長いスパンを視野に入れた人材育成の考え方は、日本人の工夫に強い特質を現していると思います。対照的に「ここの」中国人マネージャは単純な「拿来主義」ですね。誰が彼の「できる人」を育ててあげるのでしょうか。

Posted by: Wang Weigang | July 18, 2007 02:45 PM

レイコさん、こんにちは幸地です。
プロジェクトに初心者を投入してOJTするかどうかは、規模と期間で判断するケースが多いと思います。中国の零細ベンダーでは、ほぼ新人だけでプログラムを組んでいる会社もあります。

中国人プログラマが会社を選ぶ理由として、「仕事を通して成長できるか」を重視していると聞いたことがあります。

Posted by: 幸地司 | July 18, 2007 02:46 PM

Wang Weigangさん、こんにちは幸地です。
「できる人材」を育てるのは、私のオフショア大學です(^^;)。半分冗談はさておき、日本企業が人材育成を重視する最大の理由は、昔から日本は資源に乏しかったから。国土が狭い、人が少ない、など。

雑誌やメディアの報道によると、「中国には優秀な人材が大量にいる」と言われていますが、あなたの実感はどうですか。中国沿岸部の大都市でも、できる人材を集めるのは困難だという認識でしょうか。

Posted by: 幸地司 | July 18, 2007 02:52 PM

幸地さん、はじめまして。大学生の劉と申します。
私はオフショア開発などについて興味がありまして、最近幸地さんのブログにたどり着いたものです。
今回のメルマガで、幸地さんは
「オフショア開発プロジェクトで必要とされる人材要件は、さほど高レベルではない。」
とお書きになられていますが、その中国人マネージャーの意見からどのようにお考えになられて上記の要約にたどり着いたのでしょうか?
無知な質問かもしれませんが、少し引っかかったところですので、よろしければご回答の程よろしくお願いします。

Posted by: 劉曄 | July 18, 2007 02:53 PM

日本人の主張を支持しました。
しかし、これでは考慮条件が少なすぎます。
回答として「全員社員で構成するならば」という条件で、
日本人の意見を支持します。
しかし、協力会社や客先のメンバーを入れると、
今後に期待する部分が減り、
また、日本人的に「お客様が言うことは、次の仕事を
貰える為に、出来るだけ言うことを聞こう」
と言う前提までも入ってきてしまう気がします。
日本人として、この条件意外に含まれるものは?
と予測し、回答すれば日本人の意見になるのであって、
中国人の、この設問上の条件のみならば、
中国人の解答が正しい、と思います。

多分、設問のみで考えるのならば、と、
設問以外に条件を予測して、という回答に
別れただけではないかと思うのですが、
どうでしょうか?

Posted by: taki | July 18, 2007 02:55 PM

takiさん、こんにちは幸地司です。初コメントですね。ありがとうございます。

このアンケートは、正しい答えを導き出すのが目的ではありません。設問の行間を読んで、出題者の意図を汲んだコメントを求めているわけでもありません(当然ですね^^)。

ご自分で考慮した条件下での最適解をお気軽にご提示ください。全体の論理展開に??な部分があれば、遠慮なく突っ込ませていただきます!

業務ソフトの委託開発プロジェクトでは、外注比率が50%を超えるプロジェクトが大半ではないでしょうか。ということは、協力会社や客先のメンバーが多数を占める元請け・2次請けベンダーの立場では、今後OJTは効果的ではないというご意見でしょうか。

Posted by: 幸地司 | July 18, 2007 02:57 PM

劉曄さん、こんにちは幸地司です。
ようこそオフショア開発フォーラムへ。意識の高い学生は大歓迎です。

>「オフショア開発プロジェクトで必要とされる人材要件は、さほど高レベルではない。」
> 無知な質問かもしれませんが、少し引っかかったところですので、

単純なようにも思えますが、実は奥の深い質問だと思います。

最近、中国人留学生の就職活動を指導する機会がありました。一人は無事内定を得ましたが、もう一人は苦戦中。

彼らの職務経歴書や自己PRを見ていると、とても違和感を覚えます。一言で表すと、学生が想定する「出来る人材像」が企業が求めるそれと一致していません。

なので、学生が一生懸命に主張する自己PRが、私の心には全く届きません。この点は、オフショア大學でも厳しく指導しています。オフショア大學で発言する受講生は、○○○と○○○に気をつけよ、と繰り返し指導します。

ここで、劉曄さんに質問があります。

オフショア開発で通用する人材要件をすべて挙げなさい。あなたが挙げたスキル・知識・経験・性格・・・を重要だとおもう順番に並べ替えなさい。

以上が私が提供できる最高のアドバイスです。ご参考までに。

Posted by: 幸地司 | July 18, 2007 02:59 PM

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