« 現在説的是事実ma? | Main | オフショア開発PRESS創刊記念セミナー »

組織学習の出発点、紙に書いて目立つように掲載する

日本から「ブリッジSEを投入したい」と言われたら
受け側から見た場合には、逃げの言い訳を最初につくるものでしかありません。顧客の要求仕様を理解し、文化の違いを前提としてコミュニケーションすれば、ブリッジSEなんて必要ありません。
(中国人総裁)

日本企業では、新人は15年ほどかけて1人前の技術者やマネージャーに育つ。一方、中国では、オフショア開発にあたる従業員は一人前ではないし、会社もどんどん伸びて組織形態も激変する。したがって、最初からブリッジSEの個人技に頼る組織は甘えている。
これが、前出の中国人総裁の基本姿勢である。

果たして、中国ベンダに日本のソフトウェア開発業界に特有の暗黙知を移転できるのだろうか。「あうんの呼吸」が通じるとか、通じないとかの話ではなく、中国は組織学習するだろうか。

この種の議論をする際、日本人の団塊世代が持つ”暗黙知”と、オフショア拠点のSEが持つ”ノウハウ”は次元が違うことに気をつけたい。このままの状態で、「中国にノウハウは溜まらない」と一方的に相手を非難しても、何の解決にも結びつかないだろう。

○読者アンケートの途中結果を見る


■成功の勘所

先週の上海オフショア開発勉強会講師からのアドバイス。

中国人技術者と会話する際には、単なる仮説や想像と事実を切り分ける工夫が必要である。もし、「報告の際には、結論を先に述べよ」と指導したいなら、大事なポイントを行動レベルで書き出し、社内の目立つところに掲示して何度も何度もしつこく指導し続けること。

言葉だけではなく、紙に書いて見せれば、組織は変わり始める。
3


☆オフショア開発では、「カタカナ英語」を減らして、極力漢字も
しくは英語で書くべきだといわれます。ところが、忙しい発注者へ
の負担増は避けたい。さて、どうすべき?

◆発注者(日本人)が「カタカナ」を減らす努力をすべき
◆受注者(外国人)が「カタカナ」を理解すべき
◆その他

○結果を見る
○コメントボード


締切:2008年04月01日23時00分
協力:クリックアンケート

|

« 現在説的是事実ma? | Main | オフショア開発PRESS創刊記念セミナー »

Comments

カタカナを多用する弊害に関しては、
本メール上に挙げられている外国人との意思疎通・情報伝達での問題点以外にも、
カタカナを使うことで、自分自身で明確になっていない考え方や思い、整理しきれていない事柄を、
カタカナを使う事で、さもわかったように書いてはいないか?
思考なり論理の不十分さを、カタカナで隠しているようなことはありませんか?

Posted by: 芋 たこ 北京 | March 26, 2008 at 02:38 PM

どちらが理解すべきか、という観点で言うなら、受注者側で理解してもらいたいなぁと思います。
当然、発注側も、辞書的なものを整備する必要があると思います。用語集というのでしょうか。

SIerの立場でも、顧客と設計に関するやりとりを始める前に、用語集を作成しますよね。同じことかなと。


Posted by: ひろせ | March 26, 2008 at 02:39 PM

芋 たこ 北京さん、こんにちは幸地司です。

> 思考なり論理の不十分さを、カタカナで隠しているようなことはありませんか?

はい。私もたまにお世話になります。議論で他人を煙に巻くときの初級技ですね。最近のメルマガ本文で用いたカタカタを列挙します。特に危ない単語には★印をつけました。

ブリッジ
コミュニケーション★
マネージャー
オフショア
ソフトウア
ノウハウ★
アドバイス
ポイント
行動レベル
成熟度モデル
ゲスト講師
テスト
ヒント
ルーチンワーク
プロ
カイゼン
アンケートのテーマは
プラスα
ベンダ
ダメな会社
プログラマ
副総経理クラス
エンジニア


Posted by: 幸地司 | March 26, 2008 at 02:41 PM

ひろせさん、こんにちは幸地司です。

> 受注者側で理解してもらいたいなぁと思います。

「わがままだ」とか言われそうですが、これが本音ですね。ここで本音をさらすには勇気がいります。ありがとうございます。顔が見えない掲示板では、「~すべき」論の弊害も見逃せません。健全な議論を促進するために、これからも理想論と本音&実績を分けて書き込んでください。


> 当然、発注側も、辞書的なものを整備する必要があると思います。
> 用語集というのでしょうか。

用語集を作るべきとのご意見は、先日の上海オフショア開発勉強会でも議論されました。多くの会社では、一度は用語集の作成に取り組みます。この際、用語集作成の費用を誰が負担すべきかで意見が分かれました。

さらに、問題があります。

用語集が適切なタイミングで更新されるか?、用語集作成者が別のプロジェクトでも再現しているか?、別部署でも用語集が横展開されるか? など、数え上げるときりがありません。

ここまで深く掘り下げて議論すると、「用語集」がカタカナ多用の弊害をなくす優れた解決策なのか、それとも単なる理想論なのかが判定できます。

Posted by: 幸地司 | March 26, 2008 at 02:42 PM

やはり、発注側かと。

選択肢としては、カタカナ英語、英語、漢字ですが、
英語の漢字訳は複数ある(特にUMLに多い)とのことでしたので、「カタカナ英語(英語)」もしくは「英語」かと。

私は実践していますが、負荷が増えた気はしませんし・・・。


Posted by: かつ | March 26, 2008 at 02:43 PM

かつさん、こんにちは幸地司です。
上海オフショア開発勉強会ではお世話になりました。

> 私は実践していますが、負荷が増えた気はしませんし・・・。

おっしゃるとおり、ちょっと訓練すればカタカナを使わなくても十分に文章はかけるし、しかも僅かな負担増で済みます。ただし、発想を転換できない人は、厳しいかもしれませんね。

オフショア大學では、漢字を使う弊害にも言及しました。代表的な例が「管理」という言葉。

管理=management, control, プロセスの管理、PDCAの管理、......

米国系企業に勤める人からのメールには、やたら文章に英単語が並びます。昔は嫌な奴だと思ったものですが、今となれば、カタカナ乱立人間よりもずっと親切かもしれません。

Posted by: 幸地司 | March 26, 2008 at 02:44 PM

個人の考えは(カタカナ)の増加は自然のことで、それは中国でも同じ、ネット言葉の普及もそれと同じのことでしょう。
中国側はそれを生かして、どんどん、勉強して、自分自身も日本語能力も伸びるでしょう。

●受注者(外国人)が「カタカナ」を理解すべき

Posted by: 呂琳 | March 26, 2008 at 02:45 PM

カタカナは減らすべきではなく禁止すべきだと思います。

中国側が勉強すべきとか、そういう意見は別として、
単純に発注側としては、
「カタカナの理解で時間を割くなら、
 英語で書いてあげるからその分品質向上の時間に使ってね」
と思います。
ユーザーさんもそう望んでいるんじゃないかなぁ?と。
手戻りが無くなって、私も定時で帰れてハッピーですし(笑


中国だけではなくインドやベトナムに対して
・金払ってるのはこっちなんだ!
・カタカナは日本の文化!日本の仕事するなら日本基準合わせろ!
・それが嫌なら受注するな!

なんて言うのもまぁ間違ってはいないかもしれませんが、
「カタカナ禁止は、コスト0円でできる品質向上の施策の1つ」
だと思ってます。


カタカナを使わない・英語や漢字を優先する仕様書の書き方とか、
そういう例が書かれている本が出ないかなぁ~(笑

Posted by: しみけん | March 26, 2008 at 02:47 PM

お久しぶりです。
私は「カタカナ語を減らす」に一票を入れました。

試しに、幸地さんが書き込んだカタカナ語のリストを、
かな-漢字変換して、英単語にしてみたところ、全て英単語に変換されました。
驚くことに「あんけーと」については「questionnaire」に変換され、
最近のFEPはすごいなと新たな発見をした次第です。

私の使っているのはATOKですが、他のFEPでも似たような事になるのでは。
この変換の手間を支払えるのなら、space-keyをもう2回か3回押だけの
手間で済むと思います。

さて、カタカナ語を英単語に表記すべきかどうかについて、私の
意見を書きます。

・英単語にすると日本人の可読性が落ちないか
・全て英単語にすることにstressはないか
・要求仕様を書くお客様にもそれを強いるのか
・IT用語はまだしも、業界(業務系)カタカナ語も英単語にすると、意味が違ってこないか
・英単語にすると、より正確な意味になるよう気をつけるという効果が出そう

など、考えるといくらも上がってきそうです。

しかしながら、
日本人以外と協業する場合は、最初から数々の障害がある中で
「日本人と全く同じ日本語力」までも求めるのは、無理がありそうです。

「日本の仕事をさせてやっている」という考えから
「当社に協力していただいている」という考えに移行している企業は
実際にうまく協業できていますし、業績も伸びていると聞きます。

外国人に、最低限の意思疎通できる「道具としての日本語力」さえあれば、
あとは、日本人の工夫で大幅な改善ができる事がわかっています。

根本的には「躊躇なく日本側でやれることはできるだけやる」という
事がよいように思います。それで、思ったより改善できることも多いです。

私自身、受注側の立場で考えてみると、横柄で文句ばかり言うなお客様の仕事は
辛いものです。
それに対して、できる限りこちらのやりやすいように工夫してくださるお客様の
仕事は期待以上の結果を返したくなるのが人情というもの。

カタカナ語を英単語にするだけで、派生的な効果も望めると思います。
それにかかるコストは微々たるもののように思いますが、いかがでしょうか。


Posted by: 丸山文幸 | March 26, 2008 at 02:52 PM

これは中国との取引に限った話ではないと思います。
日本国内の取引でさえ、双方で充分合意が取れていないようなカタカナ語が氾濫し、
意思の疎通の阻害になったり、お互いの思い込みによる誤解やトラブルに繋がったりということは少なくありません。
ましてや相手が異国語圏であれば、これはさらに深刻になると思います。
極力カタカナ語の使用は控えるべきだと思います。

Posted by: ぺ | March 26, 2008 at 02:53 PM

呂琳さん、こんにちは幸地司です。

> 中国側はそれを生かして、どんどん、勉強して、
> 自分自身も日本語能力も伸びるでしょう。

中国側が日本語のカタカナを理解すべきとのお考えですね。少数意見ですが、大事にしたいと思います。

いわゆるブリッジSEなら、カタカナを理解する努力は報われると思います。ですが、中国の開発現場で働く一般の20代プログラマにとって、日本語のカタカナを理解するほど勉強するのは、費用対効果の面で非効率なような気もします。

日本アニメファンの中国人プログラマなら、カタカナどころかマニア用語もバッチりですか?


Posted by: 幸地司 | March 26, 2008 at 02:55 PM

しみけんさん、こんにちは幸地司です。

> カタカナを使わない・英語や漢字を優先する仕様書の書き方とか、
> そういう例が書かれている本が出ないかなぁ~(笑

オフショア開発PRESSでも一部紹介されていますね。もう少し後にオフショア開発の関連書籍を出版するので、仕様書の書き方についてはもっと深掘りしたいと思います。しみけんさんの主張に反発する方も正直いらっしゃいましたよ。「カタカナなくして英語を使え、と現場に強要できない」と・・・。考え方はそれぞれですから、全く問題ありませんね。

Posted by: 幸地司 | March 26, 2008 at 02:56 PM

丸山文幸さん、こんにちは幸地司です。

> 日本人以外と協業する場合は、最初から数々の障害がある中で
>「日本人と全く同じ日本語力」までも求めるのは、無理がありそうです。

多様性を活用する視点からのご意見ですね。

「日本と全く同じ」を求める姿勢を同化(assimilation)といい、私が定義した「文化や言語の壁を越える4段階」のうちの第2段階にあたります。どんな料理が出されても、とりあえず醤油をどばぁとかけるイメージだと思ってください。

プロマネ支援の第一人者 好川哲人氏は、オフショア開発で水平分業を目指すなら「日本人と同じ」を求めてもよいが、チームを作るなら逆ではないか、と指摘します。

このあたりをオフショア開発PRESS p108で解説したので、興味ある方はそちらをご覧ください。

Posted by: 幸地司 | March 26, 2008 at 02:57 PM

ぺさん、こんにちは幸地司です。

> 日本国内の取引でさえ、双方で充分合意が取れていないような
> カタカナ語が氾濫し、意思の疎通の阻害になったり、
> お互いの思い込みによる誤解やトラブルに繋がったり
> ということは少なくありません。

こうした指摘はよく耳にします。

実際に、使ってはいけないカタカナを100語くらいリストアップして、具体的な被害例と有効な対策をセットして提示しないと、忙しい仕様書作成者の行動は変えられないでしょう。

カタカナに限らず、意味不明な漢字もたくさんあります。営業が顧客を煙に巻く際の常套手段です。

「うちは、マネジメントの基盤がしっかりしているから安心です」
「セキュリティ対策は万全です」
「OJTで新人を教育します」
「彼は業務知識がある優秀なブリッジSEです」・・・意味不明^^;


Posted by: 幸地司 | March 26, 2008 at 02:58 PM

そのたを選びました。
例えば:プロジェクト用カタカナ-中国語辞書を作るとかは如何でしょう。

Posted by: 張小東 | March 28, 2008 at 12:14 AM

>主張に反発する方も正直いらっしゃいましたよ

僕の先輩もその1人です(笑


興味があるのが
「水平分業を目指すなら「日本人と同じ」を求めてもよい」
というコメントです。

本の発売が楽しみですね^^

Posted by: しみけん | March 28, 2008 at 12:15 AM

張小東さん、こんにちは幸地司です。

>例えば:プロジェクト用カタカナ-中国語辞書を作るとかは如何でしょう。

よい考えです。
張小東さんは、過去に辞書を作成しましたか。あるいは、辞書なしでも困らない?

皆さんのご意見を総括すると、「カタカナ」問題は大きく2つに大別されます。

1.「カタカナ」は外国人には通じないことが多い
2.「カタカナ」を使う本人が意味を理解していないことが多い

辞書を使うと問題1は解決されますね。
問題2は本人の癖なので特効薬はなさそう。

Posted by: 幸地司 | March 28, 2008 at 12:16 AM

しみけんさん、こんにちは幸地司です。

> 興味があるのが
> 「水平分業を目指すなら「日本人と同じ」を求めてもよい」
> というコメントです。

これには深い意味はありません。オフショア拠点に自分の分身を求めることを「水平分業」と言っているだけなので。水平分業の場合は、むしろ「日本人と違う」ことをされると困ってしまいます。

ですが、チームは違います。オフショア大學でもチームとグループの違いを議論しましたね。簡単におさらいすると、チームでは相乗効果を期待します。1+1>2を目指すのがチームの本質です。

ですから、「日本人と同じ」ことを中国チームに求めると、相乗効果は発揮されにくくなります。つまり、1+1>2が難しい。


Posted by: 幸地司 | March 28, 2008 at 12:17 AM

こんにちは。
「大事なポイントを行動レベルで書き出し、社内の目立つところに掲示して」は個人的に嫌がります。大げさだと思いますので。
弊社の場合、「用語集」を用意したとしても読んでくれるのは作った本人しかいないのではと思ったりします。
カタカナに困ったりすることはあまり無いです。日本側があまりつかってなかったかも知れませんが、個人的にあまり意識してないところでして。
今参加しているプロジェクトのメンバーは日本語を読めるレベルになっておりませんが、google translatorやyahoo translator等を生かしてすすめています。コーディング担当者が理解できなかった場合のみbseに頼みます。
上記の前提で考えますと、「カタカナ→漢字」より、簡単な文法での文章が求められます。
偶に中途半端な語学力の持ち主が文章を読んだりすると「~しなければいけない」を「~するべき」に書いてくれたらよかったのにとの反応が多いでした。
語学レベルと関係なく、「以上」、「以下」等で「<= or <」の判断で困ったりします。

日本アニメファンの中国人プログラマなら、カタカナどころかマニア用語もバッチりですか?
→失礼ですが、「it業界出身なら、プログラミング実力はばっちりですか?」のような質問だと思います。

Posted by: Park yongjin | March 28, 2008 at 11:32 AM

日本アニメファンの中国人プログラマなら、カタカナどころかマニア用語もバッチりですか?
→追記:
アニメファンと言っても初級の日本語ではアニメの一部しか理解できない場合が多いですので、字幕に頼ります。どれほどの効果があるかは個人次第だと思います。
私の場合、英語勉強を目標に英語での映画・アニメをよく見ますが、レベルアップは難しいです。言語勉強主旨だとは言え、シナリオにはまってしまい、字幕一本で行くのが原因でしょう。アハハ。

Posted by: Park yongjin | March 28, 2008 at 11:42 AM

Park yongjinさん

> 「~しなければいけない」を「~するべき」に
> 書いてくれたらよかったのにとの反応が多いでした。

面白いご意見です。ありがとうございます。

日本語では、一般に「長い文章」=「丁寧な文章」となることが多いので、簡潔に書くと失礼な印象を与えるかもしれません。ですが、「丁寧」=「読みやすい」とは限らないので、さじ加減が難しいですね。

また、英語の"must"と"have to"の意味が違うように、「~しなければいけない」と「~するべき」の意味も微妙に異なるかもしれません。

仕様書は文学作品ではないので、「~しなければいけない」は「~するべき」に統一した方がいいのでしょうか? 有識者の意見を求む!!

Posted by: 幸地 司 | March 30, 2008 at 11:16 AM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/43730/40619583

Listed below are links to weblogs that reference 組織学習の出発点、紙に書いて目立つように掲載する:

« 現在説的是事実ma? | Main | オフショア開発PRESS創刊記念セミナー »