【インフォコモンズ(情報共有圏)】来たるべきウェブ3.0時代
ウェブの世界では、必ずしも「信頼」と「友情」が両立するわけではありません。
例えば、ネット書店に見ず知らずの人が書いた口コミ情報(カスタマーレビュー)を熱心に読むあなた。そこに友情なんて全く存在しません。不特定多数のボランティアな人々が編纂したフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』もそれなりに信頼されます。
そもそもGoogleが自動生成する検索結果をものすごく信頼する私たちですが、よもやGoogleに友情を感じる人はいないでしょう。
親しい友人だからといって、その人が推薦するグルメ情報を鵜呑みに信じますか。私には激辛料理を嗜好するお友達は大勢いますが、彼らの「美味しい」を真に受けることはほとんどありません。
「友情(もしくは親密さ)」があるからといって、その人が発する情報を無条件で「信頼」することは出来ないということです。
ところが『インフォコモンズ』では、次世代ウェブの世界観では、「信頼」と「友情」が両立するようになると予言します。いったいどういうことでしょうか。
今あなたは、私が発行する記事を「信頼」して読んでいます。ところが、あなたは私と面識がありません。したがって、私とあなたには「友情」はありません。ですから、従来型のML・メールマガジン・ブログ・SNSという道具に頼る限り、「信頼」と「友情」の両立は困難です。
『インフォコモンズ』では、ウェブ3.0 という概念を紹介して、完璧な模範解答ではないものの、考え得る一つの情報共有圏を示しました。ちなみに、情報共有圏のことを“インフォコモンズ”と呼びます。
『インフォコモンズ』は経験豊富なジャーナリストがネットコミュニティの近未来を描いた、中級者向けの調査報告書っぽいビジネス書です。事例の配置が絶妙で、さすがはプロの物書きといった印象です。うまくまとまりすぎて、かえってうさんくさく感じてしまうほどです。
啓蒙書ではないので、ネット初心者は字面を追うだけでも大変かもしれません。仕事でウェブ2.0 に馴染みのある方は、お勉強として読んでみてはいかがでしょうか。
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