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今さら人に聞けない(3) 仕様の段階的詳細化は認められるか?

「バグ対応」に関する日本・中国・ベトナムの違い
日:お客様への仕様の確認不足による仕様変更は、外部設計(上流工程)のバグである

中:追加費用が発生するかどうかにかかわらず、仕様変更とバグの違い、責任所在にはこだわる

越:バグが出ることは恥ずかしいことだと認識している。技術者としてのプライドは高い

出典)中国とまったく対照的なベトナムオフショア事情
http://www.atmarkit.co.jp/im/cpm/serial/indiaoffshore/03/04.html


「仮の仕様書でとりあえず予習させる」が通用しなかった事例。

発注側(日本在住の中国人):

「まだ仕様は確定していませんが、とりあえず仮の仕様書を送ります。仕様が確定するまで予習しておいてください」

その後、仕様が確定し最新版に改版した仕様書を送付するため、発注者の責任者がパートナー会社の責任者に連絡したところ、パートナー会社の責任者の口から信じがたい言葉が発せられました。

受注側(中国在住の中国人)

「仕様変更は受け付けられません。開発はほぼ完了したので近々納品します。早急に検収してください」

出典)仮仕様書の後に仕様書最終版「仕様変更受け付ない」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080805-00000046-scn-cn


「正式契約前の作業工数を誰が負担すべきか?」

日本の要求仕様書は粒度が粗いことに加えて仕様も未確定です。オフショア開発の正式契約前の仕様把握の工数を誰が負担すべきだと思いますか?

・発注側   (53票) 59%
・受注側   (21票) 23%
・双方で折半 (14票) 16%
・その他   ( 2票) 2%

【コメント(2件)】

「契約されなかったら、受注側。契約されたら発注側の負担ということになるといえるのでは」

「契約受注前の見積作業に対する仕様理解は受注側営業行為と分類しています。従って、受注側負担です。但し、見積書の中に必ず作業準備工数を定義し受託工数に含めます」

出典)オフショア開発フォーラムによるアンケート結果(2007/3)
http://aicoach.tea-nifty.com/offshore/2007/03/post_6379.html


■問いかけ

オフショア開発では、「小さな仕様変更すら認められず有償対応となった」と不満を口にする人が大勢います。中国では、仮仕様やサンプル(凡例)を鵜呑みにして見切り発車する事故が相次いで報告されます。

開発プロセスが未成熟な組織なら仕方がありませんが、CMM/CMMIを達成したオフショア開発ベンダとの取引でも、同様な事故は多発します。すなわち、開発プロセスの成熟度と仮仕様/仕様変更にまつわるトラブルは思ったほど強い因果関係はありません。

実際、CMMIレベル5を達成したインド企業を相手にしても、「仕様変更は即有償対応」に関するトラブルが発生したと報告が入ってきます。インド側との契約締結時によく話し合ったにもかかわらず。


ここでいつもの問いかけ。

オフショア開発で、いかにも日本的な「仕様の段階的詳細化」が通用しない理由を分析しなさい。特に、開発プロセスの成熟度が高くても仕様変更にまつわるトラブルが絶えない事実を踏まえて、オフショア初心者にも分かりやすい言葉で説明しなさい。

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