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ウェブ時代 5つの定理

【ウェブ時代 5つの定理】この言葉が未来を切り開く!

傍からは沖縄人とは思えないこの私(幸地)ですが、沖縄関係者からは身内の“うちなーんちゅ”として扱われます。現在の私は、東京、中国、そして沖縄県民の3視点を持つことから、沖縄県IT産業振興に関する様々な取り組み活動で、それなりに存在価値を認めてもらっています。ありがとうございます。

そして最近では、沖縄にIT産業の集積化を図るために建設される沖縄IT津梁パークを支援する立場から、企画運営を任される当事者へと立場を徐々に移行しつつあります。

沖縄IT津梁パーク構想については、意外なほど賛否両論です。つまり、多くの反対意見を耳にします。もちろん、それらの大半は悪意による誹謗中傷ではなく、「このままだと失敗するよ」などの親切心から出た苦言です。

私の性格の良さなのか^^、それとも役得か、はたまた年齢が若い私には本音を吐きやすいのか。いろんな方が私に向かって「あーでもない、こーでもない」と沖縄IT津梁パークに関する個人的な見解をぶつけてきます。

なぜ、このままだと沖縄IT津梁パークは失敗に終わるのでしょうか。その答えの一部は、昨夜読んだ本「ウェブ時代 5つの定理」に書かれています。

この本は、世界最高脳の技術者が狂喜乱舞する米国シリコンバレーから発せられた成功者たちの金言集です。

シリコンバレーといえば、一攫千金を狙う投資家と24時間ぶっ続けで働く起業家らがうごめく海千山千のるつぼと思われがちです。ですが、彼らが思い描く世界とは、テクノロジーでよりよい世界を築く、あくまでも純粋で青臭い性善説に基づく楽観主義的な未来です。

シリコンバレーで働く人々は、みな心の底から技術を愛し、創意工夫への泥臭い執着心を持ち、米国西海岸に広がる独特の雰囲気に身を委ねつつ、己(おのれ)しか為し得ない価値創造に責任を持ちます。だからこそ、シリコンバレーには、世界中から超A級のスーパースターがこぞってやって来ます。

「ウェブ時代 5つの定理」には、Googleを頂点とするベンチャー企業群を取り巻く世界最強のやんちゃ坊主とおてんば娘が活躍する姿が、圧倒的な開放感と共に描かれます。

あまりにも眩しすぎて、目がくらみそうなシリコンバレー賛美本ですが、現実は嘘をつきません。だって今でも私は、MicrosoftのOSとIntelのチップが搭載されたノートPCを使って、Google に何十回ともなくアクセスしながらこうして文章を書いています。

この本では、以下の5つの定理が紹介されます。

第1定理 アントレプレナーシップ
第2定理 チーム力
第3定理 技術者の眼
第4定理 グーグリネス
第5定理 大人の流儀

詳細は本に譲りますが、それぞれの定理を味わうために、ほとんどのページに卓越した者だけに許される米国的なcoolで熱い格言がこれでもかっと詰まっています。

「定理」というからには、定理を導き出すための暗黙の仮定(数学用語では公理)があるはずですが、この本では明記されていません。たぶん、編集者が「定理」の意味を知らずに適当にタイトルをつけてしまったのでしょう。

私なりに、ウェブ時代5つの定理を支える公理(前提条件、あるいは揺るぎない価値観)を本書から抽出しました。それが次のワンフレーズです。

 “make the world a better place”
 (世界をもっとより良い場所にする)

シリコンバレーでは、プレイヤーも投資家も、そして地域を支える商人や住民も全員がこの価値観を共有しています。だからこそ、世界に誇る技術・サービスそしてイノベーションを創造し続けることができる・・・、この本はそう主張します。

翻って、沖縄IT津梁パークの根底に流れる価値観とは何でしょうか?この質問は、沖縄IT津梁パークが描く未来像にわくわくするか? とも置き換えられます。私の周囲で沖縄IT津梁パークに対する愚痴を漏らす人々は、みなこの質問への回答に不満を感じているようです。

あなたは、Web2.0やら、グローバリゼーション3.0 やらといわれる世界観をどれくらい理解していますか。

向かうところ敵なしといったシリコンバレーの秘密を知りたい方、大連ソフトウェアパークなどの中国勢が10年後も世界最前線に君臨できるかを分析したい方、私と一緒に沖縄IT津梁パークの未来を作りたい方は、一度この本を読んでみるといいでしょう。

ただし、この本は、あくまでも無邪気で明るいシリコンバレー賛美本であり、それ以上でもそれ以下でもありません。すぐに役立つ実用技書でもなければ、停滞するあなたの人生を変える魔法の杖でもありません。予めご了承ください。

ウェブ時代 5つの定理、梅田望夫(著)、文藝春秋 (2008/2)


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