中国企業の管理者(ボス)の態度は米国と似ているか?
中国派遣者・出張者が満たすべき最も大事な条件は何でしょうか
信頼関係も大事ですが、あるベテラン指導員は、あえて別の単語を連呼しました。・感謝 (26票)38%
・尊敬 (24票)35%
・躾(しつけ)(18票)26%オフショア開発フォーラム調べより
→ http://clickenquete.com/a/r.php?Q0027173C6ad7
先日、東京工業大学が主催するオフショアリング研究会にゲスト講師としてお呼ばれしました。講演テーマは、第28回オフショア開発勉強会と同じく「ブリッジSEの人材要件 ~なぜ、東京では中国人SEが余っているのか?」。
20分の講演時間を割り当てられましたが、実際には30分近くも講演していたような気がします。私の講演は、聴講者との「対話」に近いため、気づかない間に時間超過してしまうことがあります。
関係者の皆様へ。温かい心で見守ってくださり、いつもありがとうございます。
講演後の質疑応答にて、こんなやりとりがありました。
(中国オフショア業界の問題点を議論する場面にて)
―― 中国人IT技術者は、今でもよく転職しますか?
はい。学校を出たばかりのプログラマは易々と転職できませんが、3年目ともなると、自分に自信が付いて、恐ろしい勢いで人材が流動します。ところが、経験を重ねて本当に出来るプロマネになると、今度は逆に会社への定着率が高まります(幸地 2008、p258)。
―― 中国人のプロマネが会社に定着するなんて初耳です。
とはいえ、別の問題もあります。一般的に、中国では管理者は「管理」だけ、その部下は「作業」だけするという慣習が残っています。管理者だけが残っても、実際に手を動かすメンバーの入れ替わりが激しすぎると、持続的成長の源泉となる現場力がつきません。
―― トップがしっかりしていたら組織は安泰という考え方ですね
中国ベンダの組織をみて、よく軍隊方式と揶揄する人がいます。それは管理者=ボスが持つ絶対的な権限と態度からそう感じるのかもしれません。上の人間は「ふんぞり返る」といえば、そのニュアンスが伝わるのではないでしょうか。
―― 中国人管理者の態度は米国人と似ているのでしょうか?
・・・・・
出典)幸地司『オフショア開発に失敗する方法』ソフト・リサーチ・センター
http://www.offshoringleaders.com/20seminar/index.html
■問いかけ
ある人から「中国企業の管理者(ボス)は、米国と似ているのか?」と質問されました。私は、どのように回答したでしょうか。
◆はい、その通り
◆いいえ、違います
◆どちらとも言えません
締切:2008年09月26日18時00分
協力:クリックアンケート
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Comments
中国企業殆どの管理者は先を見通す戦略的な企業経営方針が打ち出せません。
Posted by: リョウ | September 22, 2008 10:21 PM
リョウさん、こんにちは幸地司です。
>中国企業殆どの管理者は先を見通す戦略的な企業経営方針が打ち出せません。
中国企業の殆どの管理者(ボス)は、米国企業の管理者とは「違う」とのご意見ですね。短期指向の米国人と比べて、中国人は長期指向だといわれます。長期といっても、先ではなく過去にさかのぼった「長期指向」なのかな? 歴史の長さを誇りに思う傾向などからそう感じました。
中国企業の管理者は、ビジネスでは短期指向、歴史・文化・政治では長期指向ってことかしら?
Posted by: 幸地司 | September 28, 2008 09:15 PM