海外発注課題の5次元
オフショア開発は、中国人同士でも難しいです
遠距離なので、文字だけでは全てを伝えられません。テレビ会議を利用しても、解決できるのは問題の一部だけです。
先月から始まったオフショア大學第4期では、序盤戦の山場「ミニレポート課題」で悪戦苦闘しつつも、着実に現場で“使える”知識や技法を身につけています。
従来「オフショア開発ではコミュニケーションが大事です」と甘い分析で自己満足してきた受講生は、オフショア大學で繰り広げられる厳しい議論にたじたじのご様子。
―― 我が社には「~制度」があるので、大きな問題はありません
「~制度」の運用に際して、あなたが自発的に工夫して、成果を出した事例を分析しなさい。オフショア大學では「会社」を主語にした議論は意味をなしません。「私」を主語にしてください。
―― オフショア開発は、中国人同士でも難しいです
このような「いかにもありそうな問題」の根本原因を探る際には、オフショア大學が提唱する「海外発注課題の5次元」を切り口に分析しましょう。あなたは「異文化コミュニケーション」ではなく、「分散開発(virtual team)」の観点から問題分析しなさい。
1. 関係性(relationship)・・・(*)
2. 分散開発(virtual team)
3. 多言語コミュニケーション(multi-language communication)
4. 異文化コミュニケーション(cross-cultual communication)
5. ガバナンス(governance)
* 取引実績がなく「互いに不慣れである」「信頼関係がない」など
■問いかけ
「オフショア開発ではコミュニケーションが重要だ」という台詞を連発する人がいますが、具体的な問題指摘や解決策の提示がない人はコミュニケーション能力が低いと見ていいでしょう。
ここで、いつもの問いかけ。
オフショア開発では、コミュニケーション問題が頻発します。あなたの組織では、「海外発注課題の5次元」のどの項目が問題を引き起こす根本原因だと考えられていますか?
回答例「何だかんだ言って、言葉の壁(40%)が大きいです」
10% 関係性(relationship)
20% 分散開発(virtual team)
40% 多言語コミュニケーション(multi-language communication)
25% 異文化コミュニケーション(cross-cultual communication)
5% ガバナンス(governance)
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