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不便さを外部負担させる携帯電話会社

長年愛用してきたVーダフォンの携帯電話にサヨナラを告げました。

先日、SoftBankから重要なお知らせと記された1枚のはがきが届きました。そこには「お手持ちの携帯電話機が、今後、ご利用できなくなります」とショッキングな内容が・・・。

その後に「実質負担無料となる携帯電話機もご用意しております」と続きます。裏面には「機種変更手数料を無料」とあります。

何やら低姿勢で機種変更をお願いしている様子なので、私は仕方なく近所のSoftBankショップにはがきを持って出向きました。

 ・・・

ハッキリ言って、SoftBankの商法は消費者をばかにしています。(とは言いすぎかしら?)

・ポイントの使用用途が限定されずぎ
1万ポイント以上あるのに、一度に3000ポイント(or 10カ月分)しか使えない。店頭でポイントによるお買い物不可。電話でポイント還元したら、商品が届くまで1週間かかる。しかも、ポイント還元できる商品は、たったの3種類(充電器、替え電池、ケース)。消費者なめすぎ。

・機種変更に伴い、不要なサービスに強制加入させられる
ショップ店員も申し訳なさそうに、「2ヶ月以内に解約されたら費用負担ありませんから」と裏技を指南。消費者なめすぎ。

・保障サービスが勝手に値上げ
過剰サービスの抱き合わせ販売。消費者が個別に保障サービスを選ぶ権利を奪う悪質な便乗値上げです。

・そもそも「実質負担無料」って何さ
意図的に誤解を誘う悪質な表記です。訴えるよ!


また、とっても親切丁寧な店員さんですが、商品知識なさ過ぎ。いちいち挙げればきりがないので、この点は省略。(他キャリアのショップ店員も似たり寄ったりかしら?)

ソフトバンクの歴史、孫社長、テレビCM、王監督らはみんな好きなのに、同社の携帯電話商法だけは全く許せません。もしかして、他キャリアも同様に悪徳代官ですか? 

携帯電話のスイッチングコストがもっと低ければ、今すぐ仲間由紀恵に乗り換えたい気分です。私は、テレビCMの女優で製品を選択する良民ですから。学生時代は、キョンキョンのCMをみてシャンプーのメーカを替えました。当時の沖縄では、なぜか「ティモテ(Timotei)」が大流行でした。なんでだろう。


話を戻します。

その昔、日本を代表する多くのエクセレントカンパニーは、環境対策などお構いなしに公害をまき散らし、地域住民に不憫を強いることで企業成長を果たしました。経済学的には、環境対策費を地元や国に負担させた分だけ、企業はコスト競争力をつけました。

現在では法律違反ですが、当時の社会情勢では「たかが公害」なんて、企業倫理に反するとは考えられていませんでした。

今でも、「役人の天下り」や「ゼネコンの談合」は必要悪として社会的に認められています。ちょっと厳しいかもしれませんが、酒やたばこ、そして自動車会社も、健康被害の対策費を消費者や社会に押し付けることで、不当な利益を上げていると考えられます。

・昔の炭鉱会社、四日市、水俣、・・・・
→公害をまき散らす=企業負担すべき環境対策費を外部負担させる

・今の自動車会社
→公害や事故をまき散らす=環境対策や健康被害対策の費用を外部負担させる(今期は各社とも大ピンチ決算ですが)


同じ理屈で、携帯キャリアも、何らかの費用を消費者や社会に負担させているような気がします。今のところ、法律違反じゃないし、少なくともS社は企業倫理違反とは思っていないようですが。

また逆に、本来は自社で費用負担すべきでないのに、いつの間にか外部費用を負担させられた業界や会社もあります。ただし、見解によっては反対意見もありそうなので、ここでは「損させられた可能性がある」という企業や業界を列挙します。

・蒟蒻畑
・孫請けソフトハウス
・消費者金融


気分が乗ってきたので、ここでクイズ。

下記の企業や団体は、本来は自社負担すべき「何とか対策費」を外部負担させていませんか? Yes/Noで答えなさい。ここでは、外部負担を必ずしも「悪」だと考えない方が賢明です。

(1)中国オフショア開発を展開してコスト削減に成功したA社
(2)ユニクロ
(3)マクドナルド
(4)ラスベガスのカジノホテル
(5)米国Microsoft
(6)国道沿いに多店舗展開するパチンコ店
(7)繁華街でポン引きを使って客引きする○○店
(8)ローマ法王庁
(9)フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
(10)一人当たりGDPで世界一のルクセンブルグ

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