設計アウトソーシングの陥穽(かんせい)
最新のハーバード・ビジネス・レビュー誌2009年4月号より。
「設計アウトソーシングの陥穽(かんせい)」製造のみならず、設計もアウトソーシングされる時代になった。ところが、仕様書を渡して、後はお任せという企業は少なくない。そのような企業は後になって、手痛いしっぺ返しを食らう可能性がある。
米国でおよそ1000件の設計アウトソーシングプロジェクトを調査したところ、3分の2のプロジェクトは、次に示す3つの理由のせいで、不振にあえぐか、あるいは頓挫した。
(1) 目標の不一致
(2) 予期せぬライバル意識
(3) お粗末なバージョン管理
上記の記事は、製造業のアウトソーシングを分析した結果です。特に複数のアウトソーシング業者を同時並行で使うプロジェクトを扱っているようです。ソフトウェア開発と“モノ作り”を同一視する人には参考になるでしょう。
「目標の不一致」とは、最も顕著なアウトソーシング阻害要因です。主に下記次元で、発注者と委託業者との間に意識のズレが生じます。
・時間軸(長期指向/短期指向、過去/現在/未来志向)
・品質意識(黙示的保証/明示的保証、当たり前/魅力的品質)
・顧客指向性
「予期せぬライバル意識」とは、互いにライバル視する複数のアウトソーシング業者から部品やサービスを調達する際に生じるアウトソーシング阻害要因です。下記の政治的闘争が代表例です。
・委託業者間の争い
・委託業者と外部コンサルタントの主導権争い
「お粗末なバージョン管理」とはその名の通りです。
■問いかけ
当該記事では、先述した3つの阻害要因に対する対策についても、それぞれ軽く言及しています。下記の空欄を埋めなさい。
「(1) 目標の不一致」に対する対策
不確実性を見越した( )契約を結び再交渉の仕組みを用意しておく
「(2) 予期せぬライバル意識」に対する対策
委託企業が短期的な協力を奨励する策を講じるだけではなく、コラボレーションの状況に応じて今後も( )するか否かを判断する
「(3) お粗末なバージョン管理」に対する対策
発注者は( )を取り仕切り、あらゆるパートナー企業とコミュニケーションし、重要な( )を把握する
以上、全体を総括すると設計アウトソーシングを推進する組織では、複数のプロジェクトを同時並行で管理する優れた( )能力が要求される。
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