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異文化適応の帰納的アプローチと演繹的アプローチ

異文化適応CAAIモデル

異文化理解の2原則
原則1 文化に善悪はない
原則2 文化は相対関係である
(第30回オフショア開発勉強会より)

昨夜は、東京・代々木研修室にて第30回オフショア開発勉強会を開催しました。天気予報の通りあいにくの大雨でしたが、参加申込みをされた17名は全員出席でした。長引く不況による残業規制のおかげでしょうか。夜間セミナーの申込数・出席率ともに、最近すこぶるよろしいようです。

第30回オフショア開発勉強会のテーマは「言葉と文化の壁を超えるコミュニケーション」。従来、ソフトウェア業界における異文化適応といえば、「失敗から学ぶ」「経験するしかない」「先輩の背中をみて覚える」などのボトムアップ・アプローチしか存在しませんでした。

こうした風潮を打開するために、オフショア大學では、異文化適応を促進するかっちりしたフレームワークを定義して、諸研究に基づくトップダウン・アプローチを提供します。

ですから、昨夜のオフショア開発勉強会に参加された人は、経験から学ぶ泥臭い帰納的手法に加えて、検証された原理原則や先人達の知恵から学ぶ演繹的手法をマスターしたことになります。まさに、鬼に金棒です。


昨夜、会場で盛り上がった質疑応答をいくつか列挙します。

――「中国人にはサービス精神がない」と非難される理由を合理的に説明しなさい。

異文化理解の原則2「相対性」に注意すること。誰と比べてサービス精神がないのか、どの局面でサービス精神がないのかを正確に捉えなさい。中国人を取り巻く環境や人間関係によって、サービスレベルは極端に変わります。


――中国オフショア開発を成功させるためには、中国人と個人的に親しくなることが近道とのこと。ごもっともな意見だとは思いますが、中国語が出来ない弊社の日本人メンバーは、どうやればいいでしょうか。

・・・(省略)


――日本人のムラ社会意識を捨てて、会社組織の枠を超えて相手集団に飛び込む勇気が必要なことは理解しました。では、具体的にどうやればいいでしょうか。

・・・(省略)


――異文化コミュニケーションの大切さは理解しますが、本来オフショアプロジェクトを成功させるには標準化や厳格な契約が必要ではありませんか。

・・・(省略)


■問いかけ

――わたしは中国人留学生です。ブリッジSEになりたいですが、今から何を学べばよいか教えてください。

あなたは友人の立場として、ブリッジSE志望の中国人留学生に助言しなさい。相談者は「今から何を学べばよいか」を知りたいので、相手の立場になって、相手に伝わり、実践的な助言を与えること。

・ボトムアップ的(帰納的)な助言例
「失敗から学べ」「いろいろあるので経験するしかない」
「先輩の背中をみて覚えなさい」
「日本人のノミニケーション」
「まずは、将来自分が何になりたいのかをよく考えなさい」
「ブリッジSEとして活躍する先輩にインタビューしたらいいよ」

・トップダウン(演繹的)な助言例

「日本文化の第3層と中国文化の第3層を比較することから始めなさい。目に見えて、即効性のある簡単な規範やルールを覚える事から始めるといいでしょう。日本では、階段を徐々に登るように小さな学習を繰り返す手法を公文式(くもんしき)と呼びます」

「日本の身内環境と中国の身内環境の違いを覚えなさい。日本の会社は一般に身内環境なので、中国式の外環境(雑なサービス)の態度を見せないこと」

「ブリッジSEの機能は3つあります。1つ目は・・・。知識や能力開発の観点では・・・。コンピテンシー開発の観点では・・・。儒教の影響から、日本人は他者への奉仕を美徳とし、現場で汗を流す職人魂を重視するので、○○○を始めてはどうだろうか」

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