« オフショア開発プロジェクト vs. オフショア開発事業 | Main | スポンサーからのお知らせ »

自主的に中国語を学んだ日本人プログラマの低評価

Manrunning0780

以下のケース文を読んで、後の設問に答えなさい。

大手メーカ系列の情報子会社に勤務する日本人プログラマ、竹本さん(27歳・文系学科出身・PG歴4年)は、自己啓発として中国語を猛勉強し、ついに中国語検定2級に合格しました。とはいえ、文系出身の業務SEを目指す竹本さんは、経験も浅く、技術者としては半人前の扱いです。

彼が担当する中国オフショアプロジェクトは、顧客都合の仕様変更が収束せず、休日返上のデスマーチと化しました。でも彼は、勉強した中国語を使って、現場のプログラマ全員の心を掌握しました。真面目で几帳面な性格も、現場の中国人プロマネに高く評価されています。

このまま継続発注すれば、彼はきっと日本人ブリッジSEとして活躍するでしょう。同僚のプロジェクトメンバーは、みな彼に期待しています。

ところが、竹本さんの人事考課は低評価でした。今の会社では、プログラマの中国語能力は目標管理に含まれません。顧客都合とはいえ、プロジェクトは大火事。そのせいで、会社は大損しました。竹本さんは、給料アップを目的に中国語学習を始めたわけではありませんので、今期末の低評価はやむを得ないと諦めています。

出典:プレミアム版メルマガ「総論賛成、各論反対」を鎮める評価と報酬(2009/04/15号 )を参考に一部修正


■問いかけ

<問1>
中国語を自主的に勉強する日本人プログラマが参画したオフショア開発プロジェクトは、顧客都合の仕様変更が収束せずにデスマーチ化しました。期末の人事考課で彼は低評価を受けました。あなたは、この評価結果に賛成しますか。それとも反対ですか。

◆賛成(当然)
◆賛成(同情するがやむを得ない)
◆反対
◆その他

○結果を見る
○コメントボード


締切:2009年05月15日18時00分
協力:クリックアンケート


<問2>
竹本さんが低評価に甘んじた理由を説明しなさい。

<問3>
あなたが竹本さんの上司なら、部下が自発的に中国語を勉強する姿勢を人事考課で正式に評価しますか。


答えは今月のオフショア開発勉強会にて(5/26東京)

|

« オフショア開発プロジェクト vs. オフショア開発事業 | Main | スポンサーからのお知らせ »

Comments

1.問題文
「顧客都合の仕様変更が収束せず」が怪しい設定であることが多いのではないでしょうか。現状ではやむを得ないにせよ、「テクノロジストの条件」(ドラッカー)を多くの人が充足して、お客様とともに見えるようにしたいですね。
2.竹本さんが低評価に甘んじた理由
変更に機敏に前向きに対応するには統率のとれた実行部隊をつくることと物量。統率のとれた実行部隊の側に身を置くことのはひとつの身のある経験であり人生。物量作戦はバブル戦略ともいえる。
3.あなたが竹本さんの上司なら、部下が自発的に中国語を勉強する姿勢を人事考課で正式に評価しますか。
会社の姿勢による。評価できないような状況であるなら、自分も中国語を勉強して別会社を立ち上げる。

Posted by: 休息休息 | May 08, 2009 at 02:13 PM

休息休息さん、せっかくコメントをいただいたのですが、意味が伝わりにくい箇所がいくつかあります。以下について、よろしければ補足説明をください。

・「怪しい設定」とは?
・「テクノロジストの条件」(ドラッカー)を多くの人が充足して、お客様とともに見えるようにしたい ・・・とは?
・「2.竹本さんが低評価に甘んじた理由」として記載された全文の意図が伝わりません


一方、最後の1行の意味は伝わりました。ユニークな発想ですね。

Posted by: 幸地司 | May 08, 2009 at 02:14 PM

会社の評価なんてものは所詮そんなものだと割り切るべきでしょう
ただし自分で身に付けた知識は会社のためにではなく、後で自身にとって役立つ時がきっとあるはずです

Posted by: たばた | May 08, 2009 at 02:15 PM

顧客都合の仕様変更収束責務を27才のプログラマーに負わせている会社では成長しません。プロマネや要件定義の責任者は何をやっているのでしょう。1人1人の目標を明確に設定してあげないと、優秀な若手社員は離職してしまいます。

Posted by: すうあんこう | May 08, 2009 at 02:17 PM

彼のポジションが何か?によると思います。
プロジェクトマネージャであれば、低評価もやむを得ないと思います。
しかし、PMが別にいて、ブリッジSEとして従事していたのであれば、評価しても良いと思います。

Posted by: あち | May 08, 2009 at 02:18 PM

たばたさんの意見とほぼ同じです。
思い返してみれば、自分が27歳の頃、そんな感じだったかも?(苦笑)でも、顧客都合による問題PJ化の責任を取らされることはありませんでした。

理由は何にしろ、オフショア側が混乱してしまい、日本からそれを収束させることを任務として出張を命じられたのなら、収束させられれば、それは成果ですよね。それが認められないのなら、へんな会社です。
責任の所在が不明確というか。

ちなみに、うちの会社でも中国語資格は、公式には(昇格要件とかとしては)認められていません。
よくがんばっているね、程度のものです。

Posted by: ひろせ | May 08, 2009 at 02:19 PM

たばたさん、
「連帯責任」を受け入れよ、あるいは、連帯責任を強いられる職場環境に適応せよ、とのご助言ですね。

ひろせさんも同様な考えでしょうか。

ケースに登場する27歳プログラマが、プロジェクト失敗の全責任を負わされるなんて非現実的。というわけで、このケースでは「連帯責任」や「プロジェクト評価の比重が大きい」の理由から、27歳プログラマ竹本さんが低評価に甘んじた、と解釈するのが自然です。

複数の事業部を持つ大企業では、赤字部門で頑張った若手従業員よりも、黒字部門でチンタラ過ごした同期の方が人事考課で高評価だったなんて、かつてはざらにありました。今でもそうかな?

Posted by: 幸地司 | May 08, 2009 at 02:20 PM

すうあんこうさん

> 1人1人の目標を明確に設定してあげないと、優秀な若手社員は離職してしまいます。

正論ですね。
ところが、こんな事態も想定されます。

オフショア開発プロジェクトにおいて1人1人の目標を明確に設定すると、日本企業の古き良き中間管理職の居場所がなくなってしまう可能性が出てきます。

従来の「擦り合わせ型」&「日本型開発アプローチ」で実力を発揮してきた一部の人が、正当に評価されずに不当に扱われる可能性もあります。日本の情報サービス業界には、目標が明確に設定されない環境でこそ、実力を発揮する人々が大勢いるという前提です。

いかが?

Posted by: 幸地司 | May 08, 2009 at 02:21 PM

あちさん、こんにちは幸地司です。

> しかし、PMが別にいて、ブリッジSEとして従事していたのであれば、評価しても良いと思います。

私も心情的には、この意見に同意します。理想的な解決策は、オフショア大學やセミナーなどで解説しています。ところが、人事や経営者が重い腰を上げない限り、プロマネの裁量には限界があります。

今回は「若手プログラマ(27歳)」の不幸を紹介しましたが、実際には脂の乗り切ったプロマネの不幸も見逃せません。

拙著「オフショアプロジェクトマネジメントSE編」から一部抜粋。

2.1.2.頑張っても評価されない
ケーススタディ
発注目標を達成して表彰されるオフショアPMOスタッフと管理者失格の烙印を押されるプロジェクトマネージャ

オフショア発注量の拡大が最優先課題とされるある会社では、規模や開発期間などに関して一定の条件を満たすプロジェクトはすべて海外拠点活用が義務付けられました。すべてはオフショアPMOが掲げた数値目標を達成するためであり、少なくとも短期的にはプロジェクトメンバや顧客の利益は無視された状態です。そこで、やむなく会社方針にしたがい、準備不足のまま手持ちのプロジェクトをオフショア発注したところ、案の定徹夜続きのデスマーチに突入してしまいました。それでも、このプロジェクトマネージャは多国籍化したプロジェクト仲間に分け隔てなく接し、時間をかけて一人ひとりを鼓舞し、海外拠点の若手リーダーとの信頼関係を築き、次年度への布石を着実に打ちました。ただし、当該プロジェクトの作業工数は当初見積もりを大幅に超過し、わずかながら納期遅延も認められました。その結果、オフショア発注量の半期目標を達成したオフショアPMOスタッフは社内表彰されましたが、対照的に海外発注を強いられ苦労を重ねたプロジェクトマネージャの方は管理者失格の烙印を押され、当期賞与も低く抑えられました。会社が掲げたオフショア発注量拡大という戦略目標の達成に尽力し、人材を育成して来期の成功に向けて着実に布石を打ったにもかかわらず、このプロジェクトマネージャの努力は全く評価されませんでした。

Posted by: 幸地司 | May 08, 2009 at 02:22 PM

【デスマーチ 第2版 ソフトウエア開発プロジェクトはなぜ混乱するのか】PMなら必ず読んだほうがいいかと思われる本です。ここにて紹介いたします。

 彼のポジション、会社の人事制度にもよると思います。
 ・人事制度に外国語うんぬんというレベルで評価する文言がない。会社として価値が低いと判断。
 ・がんばっただけで評価される新人ではない、結果優先のポジションとみなされている。
 ・評価が低いが、責任を追及されていません。がんばった部分として会社は期待してる部分なのか微妙。
 ・中国語がツールであり、目的達成のためにどう使われるかで結果から問われる。
 ・最終的な人事評価はあくまでも部署、会社の利益とリンクしていて、必ずしも努力と上長の評価と一致しない。
 ・PRJの開始は所詮その程度、仕様がしっかりしてるものはごくわずかでありそれでもやるというのはソフ開の常。
 ・傍観は無罪、積極性は出る釘と見られる風潮。
 ・お客様としては全機能あったことに越したことない。いえるものなら全部いってみるものだ。

 網羅していませんが、いかがでしょうか?

 27歳でかわいそうだと思いますが、そのPRJ責任者はもっと責任を負われていると思います。事業と人材育成両方できていないからである。

 それだけ挑戦させてくれる機会をもらえるだけで幸せと捉えるべきではないでしょうか。

Posted by: 包 暁南 | May 08, 2009 at 08:27 PM

包 暁南さん

>網羅していませんが、いかがでしょうか?

この質問の意図が分かりません。

後半の3行の意図は伝わりました。

Posted by: 幸地司 | May 10, 2009 at 11:26 PM

中国語はあくまでもツールの一つ。
中国語が上手でも、業績を上げられないのでは仕方ないでしょう。

Posted by: mae | May 10, 2009 at 11:29 PM

>中国語はあくまでもツールの一つ。
>中国語が上手でも、業績を上げられないのでは仕方ないでしょう。

いわゆる「結果主義(≠成果主義)」な発想ですね。

一般論として、オフショア開発の難易度は、従来型の国内開発と比較して明らかに高まります。結果主義が徹底されるオフショア推進組織では、「機会の平等」を確保することが大切。なぜなら、自分では仕事を選べないのに、結果責任だけは一方的に負わされるからです。

従来より難易度の高い仕事(オフショア開発プロジェクト)を強制担当させられるのに、業績が悪いと無条件に低い評価を受ける悲しさ。こうした状況が長引くと、従業員の不満がたまり、オフショア抵抗勢力が増殖する結果を招きそうです。

上記は、下記を前提として論じられています。

命題1「オフショア開発は、従来型の国内開発より難易度が高い」
命題2「結果主義と成果主義は違う」

Posted by: 幸地司 | May 10, 2009 at 11:30 PM

>>網羅していませんが、いかがでしょうか?

>この質問の意図が分かりません。
○評価が低くなる要因を挙げてみました。

幸地司さんは評価すべきという意見でしょうか?
>業績が悪いと無条件
○PRJが大火事だが、業績は至って健康ですか?

では【評価】に戻って企業が従業員に与える最終的な評価の表現は以下のようなものだと思います。
 1.金銭
 2.職位、裁量権
 3.フィールド
   成長の機会、使命、やりがい
 4.満足度(精神)
   承認欲求など
 結果がなければ1と2は難しいと思います。大企業であれば将来に活かせる成果として多少は評価できる体力はあるかもしれません。
 本人が望んでいないオフショアをやらされたなら3はあたえていないことになる。だとすると本人は必死に中国語を勉強したのは別目的になる??不本意の業務も仕事のうちと捉えるべきというのが一般論です。
 多くの企業ではこの場合4で心理的の評価バランスを取って納得してもらってるのではないでしょうか。
 業務で結果がついてきてないので評価として有形な評価も与えにくいと思います。

 「機会の平等」でいうなら、オフショアはチャレンジであり、機会です。PRJ任されたことも機会です。一般的になぜそれを機会として捉えられないのかが問題の起因だと思います。プラス思考で考えれば一国の主になれる可能性だってあります。

 一般論に戻ると日本企業の多くはこのケースにおいて、本人が赤字を負わされることもなければ利益が出たときパーセンテージで還元されることもないでしょう。

 結論:
 <命題1>難しい仕事andできなかった。から評価しないORするという明白な結論に導けない。評価されたかされていないかは本人の受け取り方にもよりますが、どういう点でどういう形で評価してほしいのかについて企業が気を使わなければ抵抗勢力が膨らむことでしょう。
 <命題2>結果はなかったが成果はあったのなら、成果に対して企業が明確な表現を取るべきだと思います。ただ、結果のない労力、努力として残業代、日当など企業側が支払ったとみなされる場合もあると思います。

Posted by: 包 暁南 | May 11, 2009 at 02:04 PM

こんにちは、幸地さん。


>「連帯責任」を受け入れよ、あるいは、連帯責任を強いられる職場環境に適応せよ、とのご助言ですね。

そうですね、要するに、そういうことかもしれません。
会社規模にもよりますが、大手のSIerとかでは、どこもそんな風潮があるのではないかな、と思います。
ただ、連帯責任で、そのPJを担当した部門全体の評価はやや下がるかもしれませんが、個人の業績は何らかの形で認められる仕組みがあると思います。

Posted by: ひろせ | May 11, 2009 at 03:15 PM

> 個人の業績は何らかの形で認められる仕組みがあると思います。

この「何らか」でぼかされる評価指標こそが重要です。

そして「仕組み」とは、何ぞや? 一般には目標管理と面談ですが、他にはどんな仕組みがあるのでしょうか。気になるな~。

Posted by: 幸地司 | May 12, 2009 at 12:47 PM

> 幸地司さんは評価すべきという意見でしょうか?

その通りです。
心情的には、評価されないとかわいそうだと考えます。若手プログラマの多様な能力・多様な貢献方法を、多様な評価指標で評価する方が被評価者の納得度が高まり、長期的にはオフショア成功に寄与すると考えているからです。

ただし、世の中には、あえて戦略的にダイバーシティマネジメントを採用しない組織もあるので、こうした環境では「若手PGの低評価やむなし」も合理的です。

また、今月の第31回オフショア開発勉強会でも紹介しますが、個人差をつける人事報酬は必ずしも組織にとって得策とは限りません。個人の人事考課が悪くても、別の手段で従業員のモラールを向上させることは可能です。

Posted by: 幸地司 | May 12, 2009 at 12:48 PM

こんにちは。

「賛成(同情するがやむを得ない)」に一票です。

個人はチームがあっての個人です。
チームとして成果を出していなかったから、個人への評価が低くなるのは仕方ありません。

ただ、例の日本人プログラマは前向きの姿勢を取るべきではないか、と思います。今期は低評価を受けましたが、必死に頑張った分、必ずいつかリータンが返ってきます。来期かもしれません、別の会社かもしれません…

Posted by: セン | May 12, 2009 at 12:49 PM

私はこの評価結果に反対です。

どのような行動を起こすかは状況によって変わります。

Posted by: たぬき | May 14, 2009 at 04:42 PM

>どのような行動を起こすかは状況によって変わります。

たぬきさん、
例えば、どんな状況でどんな行動を起しますか。その行動が、どのように評価されるとよいでしょうか。可能なら実例、あるいは、机上の空論でもいいので、アイデアをご提示ください。

Posted by: 幸地司 | May 14, 2009 at 04:43 PM

組織として良い成果を出せなかったので、評価されないのはやむを得ない。
個人は自分の努力が報われないときは弱いもの。このため、自分を評価する人(上司?)が、例に上がっている彼のモチベーションを落とさず、元気付け、スキルアップさせ、継続的にOUTPUTを引き出すかである。
場合によっては、異動や転職、スキルチェンジも考慮し、良い人生を送ってもらうことを考えてあげたい。

Posted by: 伴天連お春 | May 14, 2009 at 04:45 PM

伴天連お春さん

> 場合によっては、異動や転職、スキルチェンジも考慮し、
> 良い人生を送ってもらうことを考えてあげたい。

厳しいですが、正論ですね。同意します。

一般論ですが、最初から「オフショア推進」が前提で入社した従業員が会社方針に合わなくなったら、「転職しなさい」の一言で済みます。

一方、純和風なソフト会社に入社したはずなのに、後から突然「我が社も今後はオフショア推進だ」と寝耳に水の号令がかけられた従業員はビックリです。下っ端の若手プログラマほど人材流動性は高いものの、役職が上になるほど流動性危機に陥ります。優秀なプロマネ人材ならどこに行っても引っ張りだこですが、現実は甘くありません。

わたしは、いつも歴史に学ぶようにしています。かつて一世を風靡したのに国際化の波にのまれて衰退した産業。生き残りに成功した産業。斜陽産業の中で見事に生き残ったエクセレント会社の特徴などです。

企業の生き残りと個人の幸せは必ずしも一致しないので、ここでポリシーの衝突が発生します。ベンチャー企業や経済発展社会でのアウトソーシングは、付加価値を生み「全体のパイ」を大きくする創造の役割を担います。

ところが、成熟企業や成熟社会でのアウトソーシングは、「人員整理」の役割が本質です。選択と集中という名の下に、余った人員を整理して、異動や転職・スキルチェンジを促進します。マクロ視点でいえば、衰退分野から成長領域に資源を再分配する「人材ポートフォリオの最適化」です。これは、一企業だけではなく、国家の成長戦略を描く上でも重要な発想です。

ところがミクロ視点に立つと、問題が浮き彫りになります。なぜなら、アウトソーシングによる事業転換はあっという間に成立しますが、一人の従業員が異動・転職・スキルチェンジするための訓練や適応準備期間はなかなか短縮されません。特に、高コンテキストで職人文化を尊ぶ古き良き企業や業界ほど、人材ポートフォリオの最適化は痛みを伴います。

「場合によっては、異動や転職、スキルチェンジも考慮し、良い人生を送ってもらう」ことを考えることの難しさを実感します。

Posted by: 幸地司 | May 14, 2009 at 04:46 PM

 一人の社外顧問がいまして、なかなか熱血でまさに高度成長期を経験してきた方です。どうやって離職率を下げて、モチベーションをあげるかをたずねたことがあります。
 男は黙って働け、会社は愛で保たれてるんだ。と説教されました。
 究極の答えかもしれませんが、なかなか頷けられない自分がいました。

 意欲的に外国語を取り組んだ竹本さんの話に戻って、会社が大事と思う価値はおいおい一部の評価者にゆがめられ、末端の社員がまったく違う感触を与えてしまうことが多いです。
 外国語を深く接触したことのない人間が外国語でのコミュニケーションの難しさを理解できません。翻訳程度で物足りると、ホテル、買い物で外国語でできたからって自分は外国語のコミュニケーションができていると思い込んでいる管理職は少なくはないです。(日本語で部下との意思疎通もできないくせに)よって、外国語の取得云々がPRJに与える影響も軽視してしまい、評価の指標にあがってきません。
 逆に言えば竹本さんも見る限りそれほど精通した言葉遣いとは思えず、努力したということでしょう。言葉によるPRJへの影響も少と思います。
 良く見る日本の求人にあるように、中国語スキル不問、通訳がいます。ってそれほど良くできた業務ルーチンがあればいいのだが、、、と思うことが多いです。

 ほんとにその会社が外国語スキルを軽視していたか知りませんが、「男は黙って働け、仕事は愛なんだ」と典型的な日本男児の角度からすると
 1.会社を信じてがんばり続ける。
 2.会社は社員に対して愛の表現をしましょう。

 1を要求して2を与えない会社も少なくありません(あるいは与え方が下手)。逆を論ずれば、成果ではなく結果的に愛を感じていない竹本さんがいます。

Posted by: 包 暁南 | May 19, 2009 at 10:37 AM

お疲れ様です。是澤と申します。

私は、これだけの情報では賛成とも反対とも言い切れません。彼はどのような仕事をして、彼個人はどのような成果を挙げたのでしょう。また、ここでの『評価』とはなんでしょうか。
そして、彼は中国語を独学で学習していますが、それを今回のプロジェクトで積極的に役立てたのでしょうか?

『私は中国語を勉強していますが、このプロジェクトでは日本人の上司について、言われたことを言われたままやっていただけでした。なのに、顧客との交渉を担当していた上司の失敗のせいで低評価になってしまい、不本意です』
⇒低評価は当然

『私は中国語を懸命に勉強し、中国人のエンジニアと積極的にコミュニケーションをとりました。中国人のコミュニケーションのとり方、プロジェクトの進め方など、日本のプロジェクトとの差がわかって勉強になりました』
⇒低評価は同情するが、やむを得ない
 でも褒めます。

『私は中国語を勉強し、スケジュールの調整、問題に対する解決策の相談、日本人と中国人のコミュニケーションの仲介など、可能な限り中国メンバーと協力して、プロジェクトを成功させようと努力しました』
⇒低評価には反対

ちなみに上記の評価は、彼がごく普通のPGであることを想定しています。PMやブリッジSEならば上記のような評価はあげられないですね。

投票した、プロジェクトがデスマーチになってしまった以上、低評価は仕方ない、というのは、評価を『金銭』に限った場合の話です。

Posted by: 是澤 | May 19, 2009 at 05:23 PM

>男は黙って働け、会社は愛で保たれてるんだ。と説教されました。
>究極の答えかもしれませんが、
>なかなか頷けられない自分がいました。

良い経験でしたね。いくつかの環境条件が整えば、社外顧問が残した上記セリフ「男は黙って働け、会社は愛で保たれている」は合理的です。

逆に、いくつかの環境条件を満たさなくなったために、現在の日本では「男は黙って働け」というモーレツ型の空気は弱まりつつあります。

「会社は愛で保たれる」とは、日本独自の朱子学に基づく忠臣を大事に扱う徳目の発想です(オフショアプロジェクトマネジメントSE編 pp.76-80参照のこと)。

このように、発言の背景を一つ一つ丁寧に分析すれば、オフショア成功の鍵を見つけることができます。

Posted by: 幸地 司 | May 20, 2009 at 06:18 PM

> 評価を『金銭』に限った場合の話です。

評価を『金銭』に限らないとすれば、どうでしょうか。この辺りは、今月26日の第31回オフショア開発勉強会で議論します。

Posted by: 幸地 司 | May 20, 2009 at 06:21 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« オフショア開発プロジェクト vs. オフショア開発事業 | Main | スポンサーからのお知らせ »