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中国グローバリゼーションセミナー/研究会の7月開催のご案内

この記事は「号外PR版」です。読者の皆様にお役立ちすると思われる情報を不定期でお届けします。今日は、中国オフショア・アウトソーシングに関する専門家の講演を案内します。

テーマは、グローバリゼーションと中国BPO。

BPO(Business Process Outsourcing)とは、コールセンター、給与計算、データ入力などの間接業務を外部委託することです。業務系アウトソーシングの話題は、永続活動が前提となる「ラボ契約」を推進する企業や「保守業務のオフショア化」に興味がある方は必見です。

第二回中国国際アウトソーシング大会(2009年6月/南京開催)で日本代表として講演した中国BPO第一人者、海野恵一が主催する 「グローバリゼーションセミナー/研究会」のご案内(無料・30名限定)

中国BPO事業の第一人者である海野恵一は、欧米企業がアウトソーシングを推進する目的を4通りに分類します。

(1) コスト削減
(2) コア業務の競争力強化
(3) ノンコア業務のサービスレベルの向上
(4) ノンコア業務の迅速な立ち上げや規模拡大

ブログ管理人のオフショア大學 幸地司が、ベストセラー『本社も経理も中国へ』(ダイヤモンド社)著書で、
元アクセンチュア社長、中国BPO企業を率いる海野恵一さんに聞きました。

――中国にオフショア・アウトソーシングすれば、なぜコスト削減につながるのでしょうか?

●アウトソーシングが解決しようとする課題は、コスト削減やビジネスのサービス水準の向上です。これらは、対象範囲を削減する、品質レベルを定義する、価格を再設定する、利害関係者と再交渉する、社内のコスト構造を再構築する、などが含まれます。

上記の「対象範囲を削減する」とは、ずばり仕事内容の削減を意味します。幸か不幸か、日本人の仕事を中国に持っていくと、少なくとも30%は減ってしまいます。

日本人はサービス精神が旺盛で、もともと職務分掌をきちんと書かないし、業務フローも書きません。仕事内容を削減するというと、反射的に拒否反応を示す人もいますが、日本企業では仕事の範囲を明確化するだけで、誰も苦しむことなく約3割も余分な仕事が減らせます。

日本人のおもてなしの心や誠実さを失う必要はありませんが、過剰品質と揶揄される「やり過ぎ」の部分は、第三者から指摘を受けない限り自覚する日本人はほとんどいません。

渡辺さんの仕事を100% 陳さんに引き継ぐとなると、そうした仕事の内容が浮き彫りになってしまいます。

オフショアリングは「労働の鞘取り」と言われており、先進国と発展途上国との賃金格差からそう表現されます。

「標準化による過剰品質の抑制(約3割削減)」
「労働の鞘取り(1/3以下)」

この2つの理由から、中国オフショアリングによりコスト削減の効果が得られるようになります。


――中国でもシステム保守を日本品質に保つことはできますか?

●顧客対応の日本語コールセンター業務を中国移管すると、情報システム利用者への問い合わせ対応品質は、以前より低下すると思われます。第一に、言語や文化が違う地域に日本語業務をオフショアすると、どうしても日本企業が求める品質水準には達しません。特に、品質が問題となるのは、外部向け一般顧客に対応するインバウンド業務です。

かつて、我が社(スウィングバイ2020)は大連で、日本人オペレーターによるコールセンターを運営していました。今から振り返るに、中国で日本人を採用することは、どのような形であっても不自然であると思います。インターンシップ採用なので、社員の給与は安かったですが、総コストは中国人のそれよりも遥かに高くつきました。

自社で運営して、初めてそういうことに気付きました。我が社では、顧客と中国人BPOスタッフが直接電話でやり取りしていますが、これは顧客担当者が限定されていて、かつ、相手先が中国人スタッフであることを予め承諾してもらっているからです。

事前に適切な対策を講じれば、中国人スタッフによる電話応答でも、大きな問題は発生しません。近年、中国人の日本語能力は飛躍的に向上しているため、不特定多数に対するコールセンター業務がまた復活するかもしれません。ひとえに日本人顧客のサービスに対する費用対効果の考え方次第だと思います。


――これからも中国オフショア事業は安全ですか?

●カントリーリスクの高い国においては、現地法人を設立する際に固定資産を持たないで、全て変動費化することでスタート時のリスクを回避もしくは軽減することができます。今の北朝鮮の平壌の開発区がそれに該当します。撤退リスクを考慮します。

中国では一昨年あたりから、工場の操業に対する税制上の優遇措置が段階的に廃止されました。一方では産業の高度化政策に伴いBPO の優遇政策が大連などで打ち出されています。こうした政策は、現地で仔細に検討しないと何がベストか把握できません。


――海野さんは、2009年6月21日~25日、中国南京で開催された第二回中国国際アウトソーシング大会に日本代表として招かれ、英語でスピーチをされたそうですね。大会の様子を教えてもらえますか。

●本大会には、海外からも大勢の人が来ています。私は幸いにも、国貿促の片寄専務理事のおかげで、初日の総会で各国の代表の一人としてスピーチをさせてもらえることになりました。今回の目的は、中国で我が社を認知してもらうこと、ならびに、私のグローバリゼーションの考えを中国人に理解してもらうことです。

大会に先立ち、盛大な歓迎宴が開催されました。びっくりしたのは、中国江蘇省人民政府副省長の張衛国氏をはじめ、たくさんの役人の腰の低さです。これが中国かと言う感じでした。

大連市政府の方にはよくお会いしましたが、江蘇省は久しぶりでした。この一年で、こんなにまで人も変わったのかと言うこと。日本の役人は、外国からの客をここまで接待できないでしょう。

今回の主賓の1人であるシンガポールのEng Boon LAUさんは、私のことを知っていました。以前シンガポールで大臣をしていたチェンさんの友人で、私の話を聞いていました。奇遇でした。

NEUSOFTのアメリカの社長であるWalter Fang氏をはじめ、数人の外国人は極めてレベルが高く、また中国人でも目を離せないぐらいの変化がありました。

まだまだ、BPOにおいては中国人はひよっこですが、とんでもなく変化してしまいそうでした。日本人はこうしたイベントには関心がないと思っていましたが、私と同じような危機意識を持ってBPOが企業のグローバリゼーションを促進できると言う人が幾人かいました。私だけの考えではなかったようです。

中国のアウトソーシングは今が黎明期で、日本に関心を寄せる外国人も何人かいました。そのうちの2人が香港在住なので、近々訪問して仔細の話をしてこようと思っています。

中国が世界の工場から高度産業であるアウトソーシングビジネスへの変革へと舵を切っていることがよくわかりました。中国の変革の真っ只中を垣間見ることができました。日本だけが取り残されるのではないかという危機意識はさらに強まりました。もうアジアには、日本がいないと言う認識はこの場においてははっきりと言えました。


 本当のグローバリゼーションの凄味を知りたい方は、
 早速この無料セミナーで学びましょう。

 「中国BPOによる本社のグローバル化セミナー」
  2009年7月10日(金) 14:00-17:30
  芝弥生会館(東京都港区)
  http://www.seminar2020.jp/seminar.html

追伸:
2009年7月4日(土)開催のチャイナリスク研究会には、わたくし幸地も参加します。同研究会は、海野恵一氏がボランティアで主宰する中国全般の話題を扱う座談会です。

最近は、中国政府が民間主導の経済活動に積極的に介入する姿勢が伺えます。中国政府は公共事業的な発想でIT雇用を作り出そうとする一方、中国人プログラマの過剰供給が目に余ります。この辺の話題をざっくばらんに議論したいと思います。

チャイナリスク研究会(7/4・東京都中央区)

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低成長時代にオフショア推進する意味

not only 原価削減 but also 新規事業創出

素朴な質問です。オフショア・アウトソーシングを単なる原価削減としてではなく、新規事業を創出させる有力な手段として考えられませんか。
(第32回オフショア開発勉強会の2次会にて)

昨夜は、東京代々木にて第32回オフショア開発勉強会が開催されました。

テーマは「案件切り出しとリスクアセスメント」。

極めて興味深い内容だと自信満々でしたが、蓋を開けてみると参加者は僅か4名。事前に「残念欠席」を表明された方が4名いましたが、意外な低反響に「景気回復による残業増加か?」と妙に勘ぐってしまいました。

でも、なぜか2次会から参加したいとの問い合わせが複数ありましたので、いつものお店で23時過ぎまで盛り上がりました。そこで、ある参加者が発した何気ない問いかけが前出のセリフです。

中国BPO事業の第一人者である海野恵一は、欧米企業がアウトソーシングを推進する目的を4通りに分類します。

(1) コスト削減
(2) コア業務の競争力強化
(3) ノンコア業務のサービスレベルの向上
(4) ノンコア業務の迅速な立ち上げや規模拡大

日本のオフショアリング推進に関する議論では、これまでは常にコスト削減と要員確保の二大目標が掲げられてきました。

コスト削減は、標準化と人件費の鞘取りによって実現します。要員確保は、「日本は上流、オフショアは下流」という棲み分けを目指します。


もう少し日本型オフショア開発の経営的意味を掘り下げます。

経済全体が右肩上がりで伸びない環境では、アウトソーシングは従業員配置(人材ポートフォリオ)の見直しを意味します。つまり、アウトソースされる側の従業員の多くは、配置転換や転職を迫られます。

 従来:業務拡大により人員募集します
 現在:予算圧縮により既存業務を外注化します

従来型は、仕事全体のパイが増えた分を外注化します。景気後退期に仕事が減れば、外注を切って供給力を調整します。ところが、現在の景気低迷期は、仕事全体のパイが増えないのに既存業務を外注化します。と言うことは、既存業務の従事者の居場所がなくなるはずです。

例えば、日本人プログラマはより上流工程へ進出します。日本人SEは、厳格な設計書づくりと科学的な品質保証を遂行する能力が問われます。

日本人プロジェクトマネージャは、即席の多国籍混成チームを機能させるためのに業務や責任を可視化する能力とリーダーシップが問われます。

日本人営業担当は、顧客要望をコンテンツ化する能力やプロジェクト環境の変化を数値でモニタリングする監視力、さらに、初めて会う全く異質な人ともガチンコで一発勝負できるコミュニケーション能力が問われます。

低成長時代にオフショア開発を推進すると、日本人従業員が持つ以下のスキルは次第に市場から評価されなくなります。

・プログラマ=平均的なコーディング能力
・SE=最後は徹夜でも何でもして死ぬ気で納品する根性
・PM=組織や会社などの看板に依存した調整力
・営業=長期取引を前提とした顔見知り顧客との癒着力

※コーディング能力が不要になるという意味ではありません。パソコンスキルと同じ程度の扱いに落ち着くという意味です。つまり、平均的なコーディング能力はあって当たり前だけど、決して十分ではないという扱い。


■問いかけ

<問1>
あなたは、次の意見に賛成しますか?

やがて、日本人従業員の下記スキルは評価されないようになる
・プログラマ=並のコーディング能力
・SE=最後は徹夜でも何でもして死ぬ気で納品する根性
・PM=組織や会社などの看板に依存した調整力
・営業=長期取引を前提とした顔見知り顧客との癒着力

<問2>
オフショア開発勉強会の歴史を振り返ると、これまでアウトソーシングの教科書に載っているような「コア業務、ノンコア業務」というセリフをほとんど聞いたことがありません。私も、コア事業に関する議論をふっかけたことは、ほとんどありません。

いったいなぜでしょうか。

欧米型アウトソーシング(教科書的なアウトソーシング)と日本型オフショア開発の違いに着目して、この問いに答えなさい。

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サービス水準を意図的に低下させる慣行

SLA(Service Level Agreement)とは

SLAとは、顧客とサービス提供者との間で取り決めたサービス水準の合意書です。サービス範囲、優先度、責任、保証、瑕疵担保に関する合意を交わします。サービス水準は、目標値や最低限、組織のパーフォーマンス水準を示す測定可能な平均目標値などで設定されます。

必ずしも中国に限った話ではありませんが、オフショアアウトソーシングを長く続けていると、いつの間にかサービス品質が低下する現象が確認されています。

これを、夫婦の倦怠期やマンネリ化に喩える人がいますが、間違った問題分析です。

問題の根本原因は、意図的なスタッフの入れ替えです。提供するアウトソーシングのサービス品質が高まった頃を見計らって、チームにこっそりと新人や未経験の転職者を加えます。と同時に、短い引き継ぎを経て習熟した中核従業員を他チームに引き抜きます。

この現象は、品質劣化を招く悪しき慣行です。アウトソーシング業者の利益確保のためにはやむを得ない措置だとする意見もありますが、長期的には顧客満足度の低下が容易に推測されます。また、企業倫理(business ethics)の観点からも疑問視されます。

■問いかけ

ラボ契約のサービス品質を高い水準で維持するために、常時監視すべき項目を検討しなさい。

<回答例>

・スタッフ入れ替え人数、入れ替え率

 週間流動率 5%以下
 年間流動率 60%以下
 スキル経験(たとえばメンバーの75%以上は3年以上の経験者)

・新入りスタッフの事前研修の修了証明

 オフショア大學の受講証明証を取得済みかどうか
 顧客業務に関する6時間トレーニングを受講済みかどうか

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分散拠点間の温度差解消フェーズ

●次の失敗談(a)(b)(c)を読んで、後の設問に答えなさい。

(a)国内外注での話ですが、以前、品質管理の為に、依頼先とテスト消化率、トラブルの発生数、レビュー実施状況などなどを定量的に見える化し、共有化をしました。ですが、それだけでは、あまり品質改善されませんでした。

(b)最終局面にて、日本側は押しつぶされそうな重圧の中、全員連日徹夜の覚悟で作業に当たっているのに、中国オフショア拠点では今夜もさっさと定時帰宅。「目処がついたので、また明日やればいい」みたいな軽いノリ。あっという間に感情的な対立に発展しまいました。

(c)上流工程に時間がかかったが納期は変更なし。結局は中国に全部しわ寄せ。日本から合理的な説明もなく、悪びれた様子もなく、「とにかくやってくれ」の一点張り。かといって、中国側が必死に頑張って納期に間に合わせたとしても、日本から労いの言葉一つすらありません。


■問いかけ

<問1>失敗談(a)(b)(c)に共通する状態に名前をつけなさい。

    解答例:温度差

<問2>失敗談(a)に直面した発注側担当者は、ある施策を打つことにより局面を打開することができました。いったい、何に手をつけたのでしょうか。

<問3>失敗談(a)(b)(c)を改善するために考案された「分散拠点間の温度差解消フェーズ」を評価しなさい。

 レベル1 contentsの可視化/定量化
 レベル2 完成責任(responsibility)の可視化
 レベル3 説明責任(accountability)の可視化
 レベル4 contextの可視化

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遠隔拠点をつなぐ会議の基本作法

オフショア開発の会議には3つの制約事項があります。1つ目が言葉の壁。2つ目は文化の壁。そして3つ目は遠隔コミュニケーションの壁です。これら3つの制約が複合するためオフショア開発の会議は難しいと考えられます。今日は、遠隔拠点をつなぐ会議の基本作法を列挙します。


(1)目的、目標、運営規則の共有化

・会議を始める前に目的と落とし所を明確化します。そのためには、事前にアジェンダを作成して、遠隔拠点で待ちかまえるメンバに周知しておきます。


(2)合意形成プロセスの統一

・会議の席で「本音と建て前」を使い分ける日本人は、公式会議を確認のための単なる通過儀礼として考えることがあります。必ずしも事前の「根回し」を否定するわけではありませんが、遠隔拠点で待ちかまえるメンバに不平等感を与えないよう細心の注意を払います。

・各拠点で個別議論が起こったら、予め決められた運営指針に則って即座に交通整理します。遠隔会議中の個別議論は、時間を浪費する大敵です。


(3)対人関係の円滑化

・日本語が苦手な外国人に無理やり発言を促さなくてもいいですが、後から意見を吸い上げる仕組みを作って不公平感をなくすこと。

・会議を取り仕切る者(モデレータ、ファシリテータ)が参加者の個人的事情(性格・業務内容・稼働状況)をある程度は把握しているとよいでしょう。特に複数拠点から複数名が参加する電話会議では、互いに顔が見えないので、会議に参加せず内職するものが続出します。

・レビュー会議などで、対象議題への関心が薄い者が途中退席するルールを認めます。


(4) 通訳活用

・通訳方法のタイプを事前に決めておきます。通訳の目的が「言葉の壁」を超えるだけなら、会議中の逐次通訳を徹底させます。通訳の目的がブリッジSEによる業務遂行なら、予め定められた意思決定フローや合意形成プロセスに従わって通訳させます。


(5)振り返り

・議事録を残します。

・中国語や英語で会話された部分があれば通訳者に概要を確認します。日本語だけで会話が進んだ部分があれば、同じようにオフショア委託先に概要を申し伝えます。

■問いかけ

<問1>アジェンダに記載すべきことをまとめなさい。

 例:議題、時間配分、参加者属性、参加者に期待すること

<問2>TV会議の途中で、偉い人が飛び入り参加しました。そして、これまでの合意形成プロセスを無視した流れを作ります。あなたが会議運営者なら、どう対応しますか。

<問3>オフショア先のプロマネと電話会議中、相手は別の人とチャットしているようです。ときどき、会話がうまく成立しません。あなたは、どう振舞いますか。

<問4>日本人が丁寧な言葉遣いで話しかけているにも関わらず、オフショア委託先の通訳はフレンドリーかつ直接的な強い表現で応対します。「じゃ、いいよ」「これは対応しません」「日本が仕様変更です」あなたは、どう振舞いますか。

<問5>オフショア委託先との電話会議が終わったあと、誰が議事録を書くべきでしょうか。

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日本人よりも、欧米人の方が中国人の考え方に近い

次の発言を読んで、後の設問に答えなさい。

日本人よりも、欧米人の方が中国人の考え方に近いと思います。 第一に、中国語と英語の語順が似ています。 第二に、中国人と欧米人は役割分担の明確化を好みます。 第三に、個人能力を重視するので、実力者がリーダーになります。


私は、この発言に同意しません。ただし、この発言から重要な学びが得られます。

(1) 文化は相対関係である

日本と中国の二カ国だけを比べても、国民文化の距離は把握できません。ところが、日本と中国に加えて、欧米諸国という新しい観測点が追加されると、国民文化の正しい距離感が測定できます。

間違い:日本は集団主義、中国は個人主義
正しい:日本は米国と比べたときには集団主義、中国とは同程度

(2) 言葉の定義が曖昧だと議論できない

・欧米人
国民文化の距離感を論じるにあたり、「欧米人」と言った時点でアウト。欧米をひとくくりに語るなら、日本と中国をごっちゃにして東アジアとしてまとめて語っても良いでしょう。

・能力
「目に見える能力」と「目に見えない能力」があります。「測定可能な」とも言い換えられます。

・実力者がリーダー
日本でも中国でも欧米でも、どの文化圏でも実力者がリーダーになります。ただし、「実力」を測定する基準が文化によって大きく異なります。年功や「空気を読む力」は、日本では実力のうち。また、リーダーとマネージャを勘違いしている可能性もあります。


■問いかけ

<問1>中国人ブリッジSEがこう発言しました。
「日本人よりも、欧米人の方が中国人の考え方に近いと思います」。
組織論やリーダーシップの観点から、あなたはこの主張に賛成しますか、反対ですか?

賛成
反対
その他
結果を見る
コメントボード

締切:2009年06月24日18時00分
協力:クリックアンケート http://clickenquete.com/


<問2>
「日本人よりも、欧米人の方が中国人の考え方に近いと思います」
賛成・反対の立場から、それぞれこの意見をサポートしなさい。議論の前提条件を適切に定めれば、賛成・反対どちらの立場も答えも正解となり得ます。

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中国ソフトウェア産業を発展させる5つの政策

第13回中国国際ソフトウェア博覧会
複数のメディアが報じるところによると、今月北京で開催された第13回中国国際ソフトウェア博覧会で、政府高官が中国ソフトウェア産業を発展させる5つの政策について発言しました[1]。

(1)ソフトウェア産業の発展指導意見の制定、完璧な計画の作成
(2)企業ソリューション(組込やSI)の促進
(3)ソフトウェア産業の新たな成長分野の開拓
(4)モデル地区、基幹企業を認証し、モデル事例を提示
(5)健全な人材育成システムを構築

[1] 中国ソフトウェア産業の発展に5項目の措置(China Press)

私がこのニュースから感じたことについて3点言及します。

●中国では経済活動への政治介入が増している

IT製品ソースコード強制開示やフィルタリング強制導入に続き、中国政府が民間主導の経済活動に積極的に介入する姿勢が伺えます。上記の政策から、特に私が着目するキーワードを3つ抜粋します。

「発展指導意見の制定」
「完璧な計画の作成」
「モデル事例を提示」


●中国人プログラマの過剰供給が問題視されるようになる

私が2006年に予測したように、中国人IT技術者の過剰供給が現実味を帯びてきました[2]。

本来、ITは特定地域に大量の雇用を創出する産業ではありません。中国政府がダム建設や工場誘致と同じ感覚でIT産業に大量雇用を期待すると、どうなるでしょうか。

それは、中国人の大卒ホワイトカラー希望者にブルーカラー的な仕事を強要することを意味します。これまで、日本人プログラマはブルーカラー的な扱いに耐えてきましたが、中国人プログラマは画一的なマニュアル作業に耐えられるでしょうか? 平均的な中国人にとって、対日オフショア開発の下流工程は魅力に乏しいという事実を思い出してください。

[2] 中国人IT技術者は過剰供給気味!?(@IT情報マネジメント)


●中国政府は公共事業的な発想でIT雇用を作り出そうとしている

中国政府は、銀行貸し出しを介した財政出動により企業ソリューション(SI事業)というIT産業の有効需要を創出するつもりです。中国政府によってモデル地区や基幹企業が制定され、完璧なモデル事例と完璧な計画の下で、民間セクターのIT投資が加速されます。

国産OS・国産ERP・国産サーバ・国産ネットワークインフラによるシステムインテグレーション案件が爆発的に増えると予想されます。2009年のGDP成長(保八[3])のためにも、極力輸入を抑える政策を採ると思います。

[3] チャイナリスク研究会「保八」(オフショア大學)


■問いかけ

2009年以降、中国ではIT内需が拡大すると言われます。不景気に苦しむ日本のSI企業にとっては、中国国内のソリューション案件は、喉から手が出るほど欲しい仕事ではないでしょうか。

ここで問いかけ。

上記3つの幸地の分析が正しいと仮定します。日本SI企業が中国の内需案件を受注するためには、どうすればいいでしょうか。

<回答例1>
中国GDP拡大を促す効果のあるオフショア開発発注をちらつかせながら、政府筋と内需案件の受注を交渉する。この際、極力日本からの資材持ち込みをなくして、必要なハード・ソフトは全て中国国内で調達することを約束する。

<回答例2>
中国ソフトウェア産業を発展させる観点では、当面はITによる経営合理化は嫌われます。むしろ、部門ごと・企業ごとに専用のコールセンターやバックオフィス機能を充実させるなど、人海戦術による非効率な提案の方が好まれる可能性があります。

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ウイークリーニュースダイジェスト(2009/6/12)

●毎週金曜日は、ウイークリーニュースダイジェストをお届けする。


・2009/6/1 - computerworld.com
Budget woes could boost government offshoring

保護主義的な動きを見せる米国の地方政府。


・2009/6/3 - オフショア大學
[アンケート] 日本的柔軟性や行間を読む力は「魅力的品質」か?

あるオフショア受託企業では、日本での勤務経験を持つ幹部を複数揃えていて、日本的な「お客様は神様」を合い言葉に臨機応変に対応する柔軟さを備えています。お客様が仕様書で表現できない「行間」を読んで、あうんの呼吸によってシステムを作り上げます。これは「魅力的品質」ですか? それとも「当たり前品質」ですか?

魅力的品質 (27票) 51%
当たり前品質 (18票) 34%
その他 ( 8票) 15%


・2009/6/5 - 日経ネット九州版
IT津梁パーク、沖縄・うるまに開業

当面は沖縄ソフトウェアセンターが本土企業からソフト開発を受注し、県内企業と共同でソフト開発する「オフショアセンター」として稼働。現在手掛けている事務処理関係のソフト開発だけでなく、今後は自動車や家電などに搭載する「組み込み系」と呼ばれるソフト開発にも乗り出す。来年度以降は完成したソフトにトラブルがないかをチェックする「テストセンター」の機能も加える。


・2009/6/5 - 野村総研
中国へのBPOを成功させるポイント ?データ入力業務のBPO経験から

1)早めに研修を実施
2)二重チェックなど品質確保の工夫
3)ある程度大きな業務のアウトソーシング
4)勤勉な中国人スタッフ


・2009/6/5 - ITpro
Japan to drive next phase of growth for Indian offshoring
industry

日本企業のR&Dがインドに向かう?

> Global 1000 R&D spenders: India Opportunity Identified
> http://www.zinnov.com/
> http://www.ciol.com/news/news-reports/zinnov-hosts-offshoring-rampd-in-bangalore/13308104430/0/


・2009/6/5 - Morocco Board News
OFFSHORING: HAMPERED BY SKILLS SHORTAGE IN MOROCCO

モロッコでは人件費の高騰が続き、オフショア受託国として正念場を迎える。


・2009/6/5 - Desiree van Gorp
Summary Offshoring in the service sector: An empirical
investigation on the offshoring behavior of service firms
and its influence on their foreign entry mode choice

調査レポートの概要紹介。


・2009/6/8 - ITmedia
中国政府、PCへのフィルタリングソフト搭載義務付けへ

2009年7月1日以降に中国で販売されるすべてのPCに、特定サイトをブロックするフィルタリングソフトのプリインストールが義務付けられるという。

> http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090611/331666/
> http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0612&f=national_0612_013.shtml


・2009/6/9 - オフショア大學
[アンケート] プロジェクト活動の計測化を阻害する要因

オフショア開発効率化のために、現場メンバーは毎日5分程度の工数データを入力します。細かい入力項目の選択肢は数十から数百もあります。あなたのご意見は?


・2009/6/10 - オフショア大學
オフショア抵抗勢力を懐柔するための人事マネジメント

・新しい人事マネジメント/人事制度の枠組み
・新しい人事制度がどのように「年功序列」や「成果主義」の問題点を解決しようとするか
・3つの戦略次元への処方箋


・2009/6/11 - 上海オフショア開発フォーラム
退会お申込みフォーム

※会則は(6章23条)と少ない為、5分程度で内容確認できます。


・2009/6/11 - Daily News & Analysis
BPOs to ramp up onsite presence

オフショアに移管された一部のBPO要員が国内に回帰する。その割合は、従来の90:10から80:20へ。


・2009/6/12 - Chian Press
中国、ソフトウェア産業の発展に5項目の措置

1)情報システム部門の独立促進
2)企業ソリューションの進歩
3)ソフトウェア産業の新たな成長分野の開拓
4)モデル地区、基幹企業を認証し、モデル事例を提示
5)健全な人材育成システムを構築


・2009/5/31 - エジプト情報通信技術省
The Shifting Geography of Offshoring

調査会社A.T.Kearney のレポート。20ページの大作。世界オフショア受託国のランキングに興味ある方は一読あれ。

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オフショアリングの記事が増えた?

今月から、オフショアリング関連の記事が増えました。景気回復の兆しでしょうか。いやいや、記事をよく読み込むと、暗い話題も多いです。

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助詞1つで意味が変わった仕様ミス

日本語が得意な中国人にありがちな問題
<ケース1> 日本語での報告書に誤字や間違いが多く、「対応しません」というコメントにお客様の担当も腹を立ててしまった。

現在開講中のオフショア大學第5期では、異文化コミュニケーションについて学んでいます。

昨日は「オフショア固有の問題分類法」を導入して、オフショア開発でよくある問題を分析するための枠組みを検討しました。


1)中国固有の問題(国や地域別の問題)
中国共産党との癒着、漢字が読めるが故の油断や誤解
ベトナム戦争の爪痕、カースト制の影響などもこちら

2)海外発注固有の問題
言葉の壁、輸出手続の問題など

3)分散開発固有の問題
沖縄と東京の分散開発でも同じ問題が発生する

4)中国オフショアとは全く無関係の問題
日本人による国内オンサイト開発でも問題が発生する

*参考:本誌2009/06/10(第1,079号)オフショア固有の問題分類法


昨日出題した設問に対する回答例を示します。私の答えを鵜呑みにしてはいけません。答えを導くプロセスや隠れた前提条件のあぶり出し技法にこそ着目してください。

<ケース2>
突然、オフショア案件の立ち上げ指令が舞い降りてきました。事前の準備期間が短く、業務知識を教育するも、中国の現場に浸透されませんでした。事前のQ&Aも少なく、最後にデスマーチ化しました。

→(3)分散開発固有の問題
オンサイト開発なら、事前準備がなくとも、常に担当者が膝と膝を突き合わせながら仕様を擦り合わせることでデスマーチを避けることができるから。


<ケース3>
火消しのため、日本人リーダが急遽中国オフショアの現場に飛びました。現場で働く中国人SEは、分からない事があっても、わざわざ日本人リーダに質問したくありません。そのまま自分勝手に作り込みました。仕様理解不足のバグはいつまでも収束しませんでした。

→(2)海外発注固有の問題
言葉の壁が大きいが、日本国内(社内)でしか通用しないコンテクスト(文脈的)によるコミュニケーションばかりに頼る日本人リーダーの力量不足ともいえる。


■問いかけ

中国オフショア開発で発生した以下の問題の原因を分析しなさい。


<項目チェック機能に関する日本から中国への仕様伝達ミス>

日本からの提供された仕様書には、こう書かれていました。

「ユーザーからの入力項目のデータについては、このテーブルが存在しない場合エラーとする」

実は、この仕様書では助詞の使い方が間違っています。テーブル“が”ではなく、テーブル“に”が正解です。日本人でも、たまに犯してしまう小さな誤字脱字の一例です。正しい仕様は以下の通りです。

「ユーザーの入力項目データがこのテーブルに存在しない場合はエラーとする」

ところが、中国では仕様書の通り「テーブル“が”存在しない場合はエラー」と実装してしまいました。つまり、前段から続く「入力項目のエラーチェック」という文脈は完全に無視された格好です。

※自己流で日本語を学んだ中国人にとって、日本語の助詞の用法は極めて難解らしい。

さて、あなたは、この問題をどう処理しますか。問題分析や再発防止策の実施に加えて、担当者の責任追及などを具体的に論じなさい。

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オフショア固有の問題分類法

日本語の強弱を調整できずに失敗
日本語での報告書に誤字や間違いが多く、「対応しません」というコメントにお客様の担当も腹を立ててしまった。

(オフショア大學受講生より)


現在開講中のオフショア大學第5期では、異文化コミュニケーションについて学んでいます。

今週は、拙著「オフショアプロジェクトマネジメントSE編」で解説した内容に沿って、言葉の壁と文化の壁を区別する技術を学びます。次に、個人特性の概念を導入して、単なる個人差と文化的相違の違いを見極める訓練を繰り返します。

オフショア開発では、毎日いろいろな問題が発生します。余裕がない状態だと、私たちはついモグラ叩きの要領で目の前の問題を潰しにかかります。本来なら、問題発生の根本原因に着目すべきなのに。

「曖昧な仕様によりQ&Aが多発するので、設計とQ&A窓口の担当者をわける分業体制に移行する」(典型的な対処療法)

ところが、こうした対処療法はオフショア関係者だけの悪癖ではありません。日本で最も頭がよい職業だと見なされる医者だって、無意識のうちに平然と誤った対処療法を助言します。わざとではなく、本気で間違った助言を与えます。

「ストレスがたまっているようですね。スポーツなどで汗を流して日頃からストレスを発散させましょう」(典型的な処療法)


さて、オフショア開発で発生する問題の分類法には、いくつもの切り口があります。例えば、下記の切り口はいかがでしょうか。

1)中国固有の問題(国や地域別の問題)
中国共産党との癒着、漢字が読めるが故の油断や誤解
ベトナム戦争の爪痕、カースト制の影響などもこちら

2)海外発注固有の問題
言葉の壁、輸出手続の問題など

3)分散開発固有の問題
沖縄と東京の分散開発でも同じ問題が発生する

4)中国オフショアとは全く無関係の問題
日本人による国内オンサイト開発でも問題が発生する

上記の問題分析の切り口を「オフショア固有の問題分類法」と言います。これは、先ほど思いついたオフショア大學の造語です。


■問いかけ

次の問題の原因は、オフショア固有の問題分類法(1)~(4)のうち、どれに該当するか答えなさい。


<ケース1>
日本語での報告書に誤字や間違いが多く、「対応しません」というコメントにお客様の担当も腹を立ててしまった。

→(1)もしくは(2)
海外オフショア固有の問題だが、もしかしたら、日本語が得意な中国人に固有の問題かもしれない


<ケース2>
突然、オフショア案件の立ち上げ指令が舞い降りてきました。事前の準備期間が短く、業務知識を教育するも、中国の現場に浸透されませんでした。事前のQ&Aも少なく、最後にデスマーチ化しました。


<ケース3>
火消しのため、日本人リーダが急遽中国オフショアの現場に飛びました。現場で働く中国人SEは、分からない事があっても、わざわざ日本人リーダに質問したくありません。そのまま自分勝手に作り込みました。仕様理解不足のバグはいつまでも収束しませんでした。

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「中国人は成果主義」という主張

今週から、うちのノートPCが怪音を鳴らし始めました。カタカタカタカタ。小学校の廊下から聞こえてきそうな感じ。

今夜は第31回オフショア開発勉強会です。それまで、PCが長生きしてくれることを祈ります。

ちなみに、今夜のオフショア開発勉強会のテーマは評価と報酬。オフショア実務者には縁のないテーマだと思われがちですが、正しい知識と正しい適用法を身に付けた人は、危ないセリフを耳にした途端、すぐにピン!とくるようになります。

「中国人は成果主義です。だから仕事が終わり次第、定時でも帰宅したい。日本人は周りの人を見ながら、退社の時間を決めます。中国人オンサイト技術者に、ちゃんと日本の習慣を伝えたら、彼らだって理解してくれると思います。」

発言者に悪意は全くありませんが、実に怪しいセリフです。こちらで、正しい言い回しを学ぶことができます

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外国語学習と異文化ビジネスに関する噂話が矛盾する理由

コスト削減の影響かもしれませんが
中国人ブリッジSEを使わないプロジェクトが増えている。日本人PLが直接中国に飛んでもうまくいかないのでは?
(オフショア大學受講生より)

●巷でよく聞く外国語学習と異文化ビジネスに関する噂話より。

・日本人が座学で中国語を勉強したって、実践では役立ちません。ただし、中国語を勉強しようとする意欲を買われて、相手と信頼関係を築くきっかけになるとは思いますが。

・中国語を学びタクシー運転手と話ができるくらいまでいったことがあります。そうすると彼らの日本語も理解しやすくなります。

・仕事で英語を使うなら、最初の発音学習を重視すべきです。英国風の格調高い発音を身に付けた者と、米国海兵隊員のスラングから発音を学んだ者とでは、出発点がまるで違います。

・ブリッジSE業務に必要な日本語は極めて限定的です。季節の挨拶や細かい敬語を知らなくとも、メール定型雛形を用意すれば大抵は事足ります。来日前後の2週間で徹底的に基礎を反復練習させれば、後は勝手に立ち上がります。

・英語なんて意思疎通の一手段に過ぎません。三単現のSがなくても、時制表現が違っても、ましてや日本人発音であってもいいのです。相手に通じればいいのです。

・歳を取ると記憶力が低下するので語学学習できなくなるなんて嘘。経験豊富なビジネスパーソンほど、語学学習の効率は高まります。

・海外でいちいち通訳を使ってたら、変化の激しい現場でマネジメント出来るはずがない。日本人よ、英語で学び、英語で仕事せよ。


●オフショア大學は、こう主張します。

・日本語ができる中国人IT技術者のうち、約半数はブリッジSEの適性がない。むしろ、異文化適応力に優れた日本人SEが中国に飛んだ方がプロジェクトは成功しやすい

・標準化が得意で、中国語を若干かじったことがある日本人のベテランマネージャを中国に派遣するよりも、技術指向は強いがマネジメント未経験で、かつ中国語なんて全く知らない日本人20代プログラマを中国に派遣した方がオフショア開発プロジェクトは成功しやすい


●上記の主張を「賛成」「反対」の立場から論じることによって、異文化コミュニケーションや異文化適応力の理解が深まります。オフショア大學では、受講生の顔色をうかがいながら意図的に反対意見を投げかえすなどして、頭を軟らかくする訓練を繰り返します。


■問いかけ

<問1>
外国語学習と異文化ビジネスに関する噂話には、なぜ対立する正反対の意見が乱立するのでしょうか。矛盾する理由を分析しなさい。
(例:発音重視 v.s. 発音軽視)

<問2>
上記から興味のある主張を1つ選び、「賛成」「反対」の立場からそれぞれ論じなさい。

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プロジェクト活動の計測化を阻害する要因


オフショアプロジェクト活動のコスト化
日報、週報、月次報告書の作成、報告会議のコストを人件費ベースで見積もります。輸出管理や海外ベンダとの折衝、新規ベンダの営業訪問対応もしかり。コンプライアンス関係の職務も、サービスごとに見積もります。標準化や社内アンケートの類、社内報やレクリエーション、社内メンター制度、さらにプロジェクト成功に欠かせない出張費や教育費なども、念のため全て人件費ベースでコストを算出します。
(オフショア大學講義より)

国内協力会社への外注と同じ感覚でオフショア開発プロジェクトを始めると、一部では間接コストの増加に腰を抜かします。そこで、オフショア開発の効率化を図るために、プロジェクト活動のコスト測定に取り組む企業が現れます。

ある会社では、オフショアPMOが業務コストを測定するために各現場にデータ入力をお願いしてまわりました。対象者はメンバー全員です。

――オフショア開発の効率アップのためにプロジェクト活動のコストを測定します。そこで、毎日5~10分間の勤怠データ入力にご協力ください。

すると、現場から不満の声が漏れます。

「こんなに細かくデータを取る必要あるの?」
「必要なポイントに絞ってデータ収集すべきでは?」
「まずはPMOだけで業務改善してくれ」


オフショア開発プロジェクトで活躍するメンバーのほとんどは技術者です。古今東西を問わず、腕に覚えのある技術者は、他人からの干渉を嫌います。工数管理などはもってのほかです。

したがって、現場からの不満の声は正論です。

オフショア開発ですら抵抗感があるのに、ましてやBPO推進だと社員や組合からの強硬反対は必至です。

BPOとは、"Business Process Outsourcing"の頭文字を並べた専門用語です。企業の業務処理を外部業者に委託する経営手法として、欧米の多国籍企業では広く定着しています。

BPOを「間接業務のアウトソーシング」と表現するとかわいいですが、実際にはそんな甘いものではありません。平たく言うと以下の通り。

「日本の無駄な業務をやめて海外に任せる」
「余った日本人は解雇するか職務転換するかどちらか」

この現実は恐ろしい。ですから、BPO推進の現場では、業務処理のコスト計測に対する根強い反発があります。なぜなら、業務毎に細かいデータを収集されてしまうと、自分たちの職が失われるからです。

これは、日本だけの問題ではなく、米国でも全く同様です。つまり、米国企業でも「こんなに細かくデータを取る必要あるの?」という声はあります。

ですが、ご存じの通り、米国ではBPOが積極的に推進されており、大企業を中心に欠かせない経営手法として定着しています。当然ながら、たくさんの成功事例が報告されています。


■問いかけ

<問1>
米国のBPO成功企業では、いったいどのようにして社内から聞こえてくる「こんなに細かくデータを取る必要あるの?」という声に対処しているのでしょうか?


<問2>
あなたは、オフショア開発の効率アップのために、プロジェクトメンバ全員に対して「毎日5~10分間の勤怠データ入力」を依頼しました。ところが、現場から不満の声が漏れます。

「こんなに細かくデータを取る必要あるの?」
「必要なポイントに絞ってデータ収集すべきでは?」
「まずはPMOだけで業務改善してくれ」

あなたは、この状況をどう打開しますか。最初にやるべきこと、次にやるべきことを時系列順に書き出しなさい。


<問3>
オフショア開発効率化のために、現場メンバーは毎日5分程度の工数データを入力します。細かい入力項目の選択肢は数十から数百もあります。あなたのご意見は?

◆詳細な日次入力に賛成
◆簡易な日次入力なら賛成
◆週一回ならデータ入力に賛成
◆計数管理のためのデータ入力には反対
◆その他

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締切:2009年06月16日18時00分
協力:クリックアンケート

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ウイークリーニュースダイジェスト(2009/6/5)

●毎週金曜日は、ウイークリーニュースダイジェストをお届けする。


・2009/6/1 - オフショア大學
[アンケート] オフショア切り出し判定基準

オフショア案件の切り出し/受託を検討する際に、最も重視する判断基準を挙げなさい。オフショア切り出し基準の「減点要因」と「加点要因」をそれぞれコメント欄に追記しなさい。


・2009/6/2 - Business Standard
IT Services: Go Local

Perceived till recently as low-budget and low-margin, the domestic market now means big business to Indian IT majors.


・2009/6/2 - ARN
IDC: IT outsourcing market to grow by $1.6 billion to 2013

Analyst firm predicts the Australian outsourcing market will grow to $8 billion by 2013


・2009/6/2 - The Times
Threat of tangle with outsourced IT

ITアウトソーシングの見直しに言及する2つのレポートがある
(1) Outsourcing in Difficult Times
(2) PA's international IT outsourcing survey 2009
アウトソーシング推進の理由はコスト削減だけではありません。それ以外にも26の理由があります。

参考:
Outsourcing in Difficult Times

What lies beneath - PA's international IT outsourcing survey
2009 (PA Consulting Group)


・2009/6/3 - オフショア大學
[アンケート] 日本的柔軟性や行間を読む力は「魅力的品質」か?

あるオフショア受託企業では、日本での勤務経験を持つ幹部を複数揃えていて、日本的な「お客様は神様」を合い言葉に臨機応変に対応する柔軟さを備えています。お客様が仕様書で表現できない「行間」を読んで、あうんの呼吸によってシステムを作り上げます。これは「魅力的品質」ですか? それとも「当たり前品質」ですか?


・2009/6/3 - The Global Sourcing Council
Global Sourcing Council 2009 summit

The 2009 Summit will examine how corporate sustainability creates stockholder value through the supply chain, especially in the area of global social responsibility.


・2009/6/4 - NIKKEI NET
ITと並び世界をめざすインドの製薬産業

世界経済のリセッションとは関係なく成長しているのが携帯電話市場である。昨年1年間で約60%の成長で、今年3月の1カ月間だけでも新規加入者数は1500万台を超えた。特に通信インフラ網の整備が進む地方での伸びが大きかったようだ。さらに今後、第3世代の携帯電話が普及し始めれば、ますます市場の拡大が期待できる。輸出一辺倒のIT企業は惨憺たる状況で、国内IT市場も広がらないなか、当面は携帯電話だけがハイテク市場を牽引していくようだ。


・2009/6/4 - the Wharton School
Is the U.S. Government's New Tax Proposal Just Political Rhetoric?

米国には“Bangalored”という形容詞があるらしい、アウトソーシングによって職を失ったと言う意味。


・2009/6/5 - The Malaysian Insider
The surprising strength of Southeast Asia

南アジアの明るい経済動向について。フィリピンセブ島のコールセンタではUS$470で勤務する29歳オペレータ。ベトナムは中国一辺倒からの逃避地として電子部品製造が成長。


・2009/6/5 - ITpro
高まる中国のRuby熱---上海で初のRuby会議,まつもと氏も講演

まつもと氏は「Why Ruby?」と題して講演。英語100枚のプレゼンテーション資料を使って日本語で話し,逐次通訳がまつもと氏の日本語を中国語に訳していく。最後は「Enjoy Programming」というスライドで締めくくった。直後,満場の拍手と,デジカメのフラッシュが会場を包んだ。

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論理学を復習

読者アンケートへの返信を書いているうちに、必要条件と十分条件の理解があやふやだと気づきました。数学科出身なのに。

と言うわけで、急いでネットを検索。大学一年生の時に叩き込まれた論理学をざっくり思い出しました。

自分では理解しているつもりでも、人に伝えられない事項があります。代表例は、グローバルソーシング、イノベーション、品質管理。

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テレビ会議の留意点

ファシリテーションとは
ファシリテーション(Facilitation)とは、企業内の会議の場などで発言を促したり、話の流れを整理したり、参加者の認識の一致を確認したりする行為で介入し相互理解を促進し、合意形成へ導き組織を活性化(協働を促進)させる手法・技術・行為の総称。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


先日、東京で開催されたファシリテーションフォーラム2009にて、「中国でのファシリテーション~ 文化の違いが環境認知や関係性に与える影響」と題したワークショップを担当しました。

わずか2時間のセッションでしたので、下記3つに的を絞って話を進めました。それぞれオフショアの経験者にとっては釈迦に説法の内容でしょう。

・ルールに対する日中の考え方の違い
・合意形成プロセスの日中の違い
・信頼関係に対する日中の違い

<例題>
中国人は自分勝手だと思われがちですが、日本人だってルールを守りません。違法なサービス残業、高速道路のスピード違反など。日本人がルール違反する理由と中国人がルール違反する理由を比較して、共通点と相違点をそれぞれ列挙しなさい。

<回答例>
日本人は自分が所属するムラのルールは守るが、他村のルールは守らない。日本人は「赤信号みんなで渡れば怖くない」な日和見的発想があり、中国人の順法精神とは異なる。

↑こんな話題で2時間盛り上がりました(幸地)


ファシリテーションといえば「会議」です。オフショア開発では、テレビ会議をうまく活用します。

<テレビ会議の前にやっておいた方がいいこと>
・出席者、目的の確認
・設定時間(上限1時間半など)
・解決しておきたいリストなど、ドキュメントを共有しておく
・通信手段の確認、テスト(使い慣れていないツールの場合)
・使用するアカウントの割り当て、確認
・会議の時間を設定する場合、時差に気をつける
 ※お互いの昼休み時間などにかからないようにする

<テレビ会議中の留意点>
・互いの拠点で個別議論が始まりそうになったら休憩を挟むなど相
 手方の時間を浪費しない
・交通整理するファシリテーターの権限を保証する
・進捗会議では報告に徹して、議論しない


■問いかけ

テレビ会議終了後、すぐにやっておいた方がいいことを列挙しなさい。

例:議事録を共有して、24時間以内に異論がなければ「承認」されたとみなすルールを徹底する

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日本的柔軟性や行間を読む力は「魅力的品質」か?

トップの主張
我が社は品質第一です。オフショア開発でもバグゼロを目指します。

あくまでも一般論ですが、「品質第一」というセリフは上位者の思考停止を意味します。

理由1:品質の定義が曖昧
理由2:プロジェクト成功要因の優先度はトレードオフで決まる


●理由1:品質の定義が曖昧

品質は、当たり前品質と魅力的品質に大別されます(*1)。ISOでは、ソフトウェア品質を6つのカテゴリに分類します。
・機能性
・信頼性
・使用性
・効率性
・保守性
・移植性

あなたの会社がどの品質特性(ベクトル:vector)で、どれくらいの水準(スカラー量:scalar)を目指しているのか、利害関係者の合意形成が求められます。

*1)オフショアプロジェクトマネジメントSE編、技術評論社(2009)

<ケース1>
あるオフショア受託企業では、日本での勤務経験を持つ幹部を複数揃えていて、日本的な「お客様は神様」を合い言葉に臨機応変に対応する柔軟さを自社の「魅力的品質」だと自認しています。ところが、お客様の側は「日本文化の理解」や「お客様は神様」の精神なんて、必要最低限レベルの「当たり前品質」と考えているかもしれません。もしそうなら、極めて重大な認識の乖離です。


●理由2:プロジェクト成功要因の優先度はトレードオフで決まる

現実には「出張禁止」「コンプライアンス」「親会社の都合」云々と様々な制約があり、結局は品質より大事なことがたくさんあります。


■問いかけ

あるオフショア受託企業では、日本での勤務経験を持つ幹部を複数揃えていて、日本的な「お客様は神様」を合い言葉に臨機応変に対応する柔軟さを備えています。お客様が仕様書で表現できない「行間」を読んで、あうんの呼吸によってシステムを作り上げます。

これは「魅力的品質」ですか? それとも「当たり前品質」ですか?

◆魅力的品質
◆当たり前品質
◆その他

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○コメントボード

締切:2009年06月11日18時00分
協力:クリックアンケート

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琉球大学APITT

今朝は、普段からお世話になる琉球大学APITTに顔を出して、講義以外の話題で盛り上がりました。私の知らないところで、地域密着型の活動が進められていました。頼もしいです。

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オフショア危険プロジェクトのリスク転嫁

リスク転嫁
リスク転嫁とは、リスクが顕在化したときの影響や対応責任を第三者へ移転する対策です。自動車事故にあっても治療費が補償される「自動車保険」のようなリスク対策です。

次の相談を読んで、後の設問に答えなさい。

私は、日本企業でオフショア開発を推進する担当者です。 長期化する不況の影響で、当社がラボ契約する中国パートナーの稼働率は著しく低下しています。そんな折、長年取引のある重要顧客から、超特急の小規模案件の話が舞い込んできました。

詳しく話を聞いてみると、当社の中国ラボでは未経験の技術が使われます。ところが、ラボ側の営業はやる気満々で、どうしても受注したいと圧力をかけてきます。

私としても、中国ラボを維持するために、何とか仕事を取りたいですが、大きな受注リスクに悩んでいます。どのようにリスクを対策すればよいでしょうか。

オフショア大學第5期では、オフショアプロジェクトの切り出しに際するリスク管理を学んでいます。今週の講義では、リスク回避、軽減、受容のアイデアを検討していますが、その一方でなかなかリスク転嫁の良策が思い浮かびません。

その理由の一端は「モラルハザード(morale hazard)」で説明できます。最近、マスコミやビジネス書でモラルハザードの誤用が目立ちますが、本来は顧客のリスク転嫁を引き受ける保険業界で使われていた用語です。

「モラル」といっても、モラルハザードは必ずしも倫理・道徳観の欠如・崩壊を意味するとは限りません。ところが、「言霊(ことだま)の国」日本の職場では、リスク転嫁策を口にする者は、道徳観に欠けるものとして後ろ指を指される雰囲気があります。

「モラル・ハザード」は本来は保険業界で使われていた用語で、保険によって保険事故が補償されることが、被保険者のリスク回避行動を阻害するという現象を指す。 例:自動車保険において、保険によって交通事故の損害が補償されることにより、加入者の注意が散漫になり、かえって事故の発生確率が高まる場合。 (出典:wikipedia

※余談ですが、モラルとモラールは違う用語です。まれに本誌でも「モラール」を使いますが、誤解なさらぬように。


■問いかけ

上記の相談に対して、適切な「リスク転嫁策」を助言しなさい。

<状況>
・稼働率が低下したラボ拠点あり
・重要顧客から小規模、短納期、未経験技術を使う案件の相談あり
・ラボ側はやる気満々
・相談者本人も、ラボ存続のために可能なら案件受注したい

<あなたのリスク対策は?>
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・

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大規模プロジェクトとモラルハザード

オフショア案件の切り出し/受託を検討する際に、最も重視する判断基準を挙げなさい。オフショア切り出し基準の「減点要因」と「加点要因」をそれぞれコメント欄に追記しなさい。

◆プロジェクト規模
◆言葉が通じるかどうか
◆対象システムの複雑さ
◆開発プロセスの定式化
◆仕様書等ドキュメントの整備状況
◆ミッションクリティカルかどうか
◆日々の相互確認、相互連携の度合い
◆技術や情報、ノウハウの入手可能性
◆アプリケーションやモジュールの独立性
◆業界知識や独自仕様のカスタマイズの度合い
◆法的な制約
◆戦略的重要性
◆拠点間の距離の近さ
◆固有の知的財産
◆プロジェクト予算の余裕

○結果を見る


締切:2009年06月09日18時00分
協力:クリックアンケート


読者アンケートの中間結果では、クリック総数は少ないですが、オフショア案件の切り出し判断基準として「プロジェクト規模」を挙げる人が多いようです。

ところが、ドイツの研究によると、プロジェクト規模とオフショア成功は相関するようですが、同様にオフショア失敗との相関も確認されました。つまり、プロジェクト規模が大きいほどオフショア成功しやすいが、同時に大規模プロジェクトの失敗数も少なくない(というか多い)。

あなたは、この研究結果をどう分析しますか?

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オフショア切り出し判定基準

それぞれの意味の違いを述べなさい。

・リスク管理
・リスクマネジメント
・リスクコントロール
・リスク評価
・リスクアセスメント
(オフショア大學講義より)


次のリスクの事前評価(risk assessment)に関する問いかけに答えなさい。

<問いかけ>
過去にあなたが体験したオフショア開発プロジェクトを1つ選びます。もしも、オフショア未体験なら、国内協力会社との分散開発でも構いません。あるいは、身近な同僚の体験談でも構いません。

可能な限り、あなた自身が「貢献した」「頑張った」「苦労した」のどれかに該当するプロジェクトから選びます。当該プロジェクトにおけるリスクの事前評価の体験談や教訓を思い出して書きなさい。切り出し判定、メンバの人選など、何でも構いません。

あなたがオフショア側なら、案件受託リスクに関するアセスメントを検討しなさい。

<回答例>
我が社では、国内協力会社との仕事と比べて「楽」かどうかが重要な判断基準です。机上の計算でコスト削減効果があると判っても、国内開発より面倒ならオフショア委託したくありません。


■問いかけ

下記の複数選択によるアンケートに答えなさい。

オフショア案件の切り出し/受託を検討する際に、最も重視する判断基準を挙げなさい。オフショア切り出し基準の「減点要因」と「加点要因」をそれぞれコメント欄に追記しなさい。

◆プロジェクト規模
◆言葉が通じるかどうか
◆対象システムの複雑さ
◆開発プロセスの定式化
◆仕様書等ドキュメントの整備状況
◆ミッションクリティカルかどうか
◆日々の相互確認、相互連携の度合い
◆技術や情報、ノウハウの入手可能性
◆アプリケーションやモジュールの独立性
◆業界知識や独自仕様のカスタマイズの度合い
◆法的な制約
◆戦略的重要性
◆拠点間の距離の近さ
◆固有の知的財産
◆プロジェクト予算の余裕

○結果を見る
○コメントボード


締切:2009年06月09日18時00分
協力:クリックアンケート

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沖縄高級果物ネット販売

Photo

今日の午前は沖縄県庁でいつもの件で打ち合わせ。

午後も引き続き沖縄県庁ですが、話はがらっと変わります。知人の紹介で興味を持った、沖縄の高級果物をネット販売しているサービス業者を沖縄県の物産関係者に引き合わせます。

沖縄産高級果物の有力な仕入れ先を探しているそうです。南国臭いパッションフルーツなんていかがでしょうか。親戚の庭に青い実がぶらさがっていました。収穫はだいぶ先でしょうが。

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