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遠隔拠点をつなぐ会議の基本作法

オフショア開発の会議には3つの制約事項があります。1つ目が言葉の壁。2つ目は文化の壁。そして3つ目は遠隔コミュニケーションの壁です。これら3つの制約が複合するためオフショア開発の会議は難しいと考えられます。今日は、遠隔拠点をつなぐ会議の基本作法を列挙します。


(1)目的、目標、運営規則の共有化

・会議を始める前に目的と落とし所を明確化します。そのためには、事前にアジェンダを作成して、遠隔拠点で待ちかまえるメンバに周知しておきます。


(2)合意形成プロセスの統一

・会議の席で「本音と建て前」を使い分ける日本人は、公式会議を確認のための単なる通過儀礼として考えることがあります。必ずしも事前の「根回し」を否定するわけではありませんが、遠隔拠点で待ちかまえるメンバに不平等感を与えないよう細心の注意を払います。

・各拠点で個別議論が起こったら、予め決められた運営指針に則って即座に交通整理します。遠隔会議中の個別議論は、時間を浪費する大敵です。


(3)対人関係の円滑化

・日本語が苦手な外国人に無理やり発言を促さなくてもいいですが、後から意見を吸い上げる仕組みを作って不公平感をなくすこと。

・会議を取り仕切る者(モデレータ、ファシリテータ)が参加者の個人的事情(性格・業務内容・稼働状況)をある程度は把握しているとよいでしょう。特に複数拠点から複数名が参加する電話会議では、互いに顔が見えないので、会議に参加せず内職するものが続出します。

・レビュー会議などで、対象議題への関心が薄い者が途中退席するルールを認めます。


(4) 通訳活用

・通訳方法のタイプを事前に決めておきます。通訳の目的が「言葉の壁」を超えるだけなら、会議中の逐次通訳を徹底させます。通訳の目的がブリッジSEによる業務遂行なら、予め定められた意思決定フローや合意形成プロセスに従わって通訳させます。


(5)振り返り

・議事録を残します。

・中国語や英語で会話された部分があれば通訳者に概要を確認します。日本語だけで会話が進んだ部分があれば、同じようにオフショア委託先に概要を申し伝えます。

■問いかけ

<問1>アジェンダに記載すべきことをまとめなさい。

 例:議題、時間配分、参加者属性、参加者に期待すること

<問2>TV会議の途中で、偉い人が飛び入り参加しました。そして、これまでの合意形成プロセスを無視した流れを作ります。あなたが会議運営者なら、どう対応しますか。

<問3>オフショア先のプロマネと電話会議中、相手は別の人とチャットしているようです。ときどき、会話がうまく成立しません。あなたは、どう振舞いますか。

<問4>日本人が丁寧な言葉遣いで話しかけているにも関わらず、オフショア委託先の通訳はフレンドリーかつ直接的な強い表現で応対します。「じゃ、いいよ」「これは対応しません」「日本が仕様変更です」あなたは、どう振舞いますか。

<問5>オフショア委託先との電話会議が終わったあと、誰が議事録を書くべきでしょうか。

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