26歳中国人プログラマ集団を垂直立ち上げする学習方式
先週末は、東京都内某所で中国人若手プログラマ30名弱を相手に異文化コミュニケーション基礎研修を行いました。
受講生は日本語能力検定試験1級保持者ばかりですが、平均年齢は26歳。すなわち職歴2~3年、そろそろプログラマとして独り立ちが期待される若手技術者達です。
近頃オフショア大學に、若い中国人プログラマ集団をどうやって効果的に育成すればいいかという相談が持ちかけられます。
日本語研修やビジネスマナー研修・プログラミング実習に偏った企業研修から脱却して、いち早く対日業務で通用する技術者集団を作り上げるにはどうすればよいかという悩みです。
なぜ、開発コーディネータの短期集中トレーニングを得意とするオフショア大學にこのような相談が持ちかけられるのでしょうか。
その理由は、拙著オフショア開発に失敗する方法(ソフト・リサーチ・センター)で導入した「中国ソフトウェア産業の就業人口ピラミッド」の影響ではないかと分析しています。

先週末の異文化研修では、いきなり14問からなる抜き打ち試験を実施しました。受講生らは、電子辞書を片手に30分間、黙々と試験問題を解き続けました。
<問題例1>以下の片仮名を漢字、もしくは、短い文章で書き直しなさい。ただし、片仮名やalphabetsは利用不可です。
(a) リーダー
(b) チーム
・・・・・・
(e) コミュニケーション
先に抜き打ち試験、後から答え合わせと解説。そして、最後に教科書を配付しました。受業の終わりには、「○月○日~までに□□を完璧に習得しておくように」と申し伝えました。
昔の科挙の影響かもしれませんが、現代の中国人プログラマは分厚い教科書を読み込む能力に長けています。はっきり言って、同世代の日本人従業員では、全く太刀打ちできないほどの高い水準です。
その一方で、これまで中国の教育方針は、「開発言語偏重」「暗記一辺倒」と批判されました。そこで今回は、依頼企業と相談して、入社2~3年生を対象に新しい人材育成の取り組みに挑戦しています。
対日実務経験の不足が懸念される若手中国人プログラマに対しては、オフショア大學eラーニングで採用される事例研究は相応しくありません。同様の理由から、アクションラーニング(action learning)と呼ばれる課題解決型のチーム学習も荷が重すぎます。
かといって、単純なマナー研修では、日本人が求める高コンテクスト(high-context)なビジネス技能は身につきません。
座学だけで、彼らに日本の商慣習が身につけば言うことありませんが、実際には不可能です。ところが、今どき外国人従業員を丁寧にOJTで育成するほどお人好しの会社はありません。なぜなら、OJTだと費用対効果が得られないからです。
そこで、一から外国人従業員を育てるくらいなら、最初から日本人SEを使った方がましだという考え方が主流になっています。
というわけで、オフショア大學でも、短期間で中国人若手プログラマを垂直に立ち上げる新しい学習方式を実験することになりました。それが先週末から始まった取り組みです。以下、ネタばれしない程度に新しい人材育成の取り組みを紹介します。
・教育 → 学習
・教科書暗記 → 集合研修 → OJT → 事例研究 → □□□□
・丁稚奉公 → 弱肉強食系競争 → 報酬マネジメント活用
・左脳型 → 左脳右脳連動型
・強制型(伝統的守離離) → 納得型(現代版守離離)
・基本理論重視 → 手っ取り早い技法重視 → 物語重視
・年功経験重視 → 知識スキル重視 → コンピテンシー重視
(十分ネタばれか!?)
■ 問いかけ
<問1>
中国人若手プログラマに「コミュニケーション」を別表現で言い換えさせたところ、第三位と第二位はそれぞれ「やりとり」と「意思疎通」でした。では、圧倒的多数を占めた第一位の答えは何でしょうか?
第一位( ) ・・・もろ直訳ですね。危険。
第二位( 意思疎通 )
第三位( やりとり )
<問2>
職歴3年の中国人プログラマ(26歳)に対して、あなたはコミュニケーションの意義や実践法をどう伝えますか。具体的な指導案を考えなさい。











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