« インド人に依頼したつもりなのに相手は全く受け入れない | Main | 組織が大きく変わる「最高の報酬」 トータル・リワードを活用した行動科学マネジメント »

品質意識を高めたい、集合研修とeラーニングの比較

先月末から、オフショア大學第6期が始まりました。最近は、東京在住の受講生よりも、他国や他地域からの受講生が圧倒的多数を占めるようになりました。eラーニングの特性を最大限に活用しています。

オフショア大學第6期生から投げかけられた興味深い問題提起をいくつか取り上げます。

「海外では、責任範囲以外の人に情報伝達しても全く無意味」

「インド人に依頼したつもりなのに相手は全く受け入れない」

「一般に、中国人は手戻りを極端に嫌います」

「海外の技術者は、日本品質のことを過剰品質(コストを度外視した品質)だと考えているフシがありますが、私は同意しません」

「海外オフショア拠点では横のつながりが弱い。横展開するときには、リーダーにきちんと伝えます。ただし、横展開の弱さは日本国内でも観察されるので、必ずしも国民文化の違いではないような気がします」

「オフショア子会社に無理難題を押しつける、逆に納期遅延を嫌いオフショア子会社ら未完成品が納品されるなど、グループ企業ならではの甘えが感じられる」

オフショア大學eラーニングでは、このような問題提起に対して講師が一つひとつ丁寧に回答します。また、他受講生も、じっくり時間をかけて、体験談に基づく追加情報や助言を与えます。時間制約がゆるいeラーニングの特徴を生かした学習スタイルです。

講師からの助言例: オフショア開発の問題解決では、「文化の差」「意識のずれ」は根本原因になりません。なぜなら、「文化」や「意識」を根本原因にしてしまうと、その後に科学的な解決法を導くことが難しいからです。ゆえに・・・・・・を心がけてください。
このように「緊急度」は低いものの、「重要度」は極めて高い課題解決に直結するリーダー人材育成は、eラーニングが最も得意とする領域の一つです。

eラーニングは決して万能な学習手段ではありません。例えば、「緊急度」の高い課題解決には向いていません。特に、ブレーンストーミング的な活発な議論にはeラーニングは不向きだと考えられます。eラーニングは、極めて低コンテクストな学習環境なので、相手の感情を読み取ったり、相手のかゆい所に手が届く配慮に欠けます。

だからこそ、伝統的な集合研修(OffJT:Off the Job Training)やOJT(On the Job Training)は今でも有効です。特に、これまで前例のないオフショアPMO業務などの職務適応では、ケース学習や課題解決型学習を取り入れた集合研修が向いています。

緊急かつ重要な課題を抱えるオフショア開発コーディネータは、今月末に開催される集合研修(二日間集中コース)への参加をお薦めします。

集合学習やOJTは、初めての海外赴任や初めての外国人部下受け入れなど、いわゆる異文化職場適応の促進にも向いています。実際、経験者から直に声をかけてもらう効果は計りしれません。

周りに経験者がいない領域での職務適応や職場適応が求められる局面では、まず集合研修を施して本人の臨戦態勢を整えます。その後のフォロー研修では、費用対効果に優れたeラーニングを併用するとよいでしょう。

新しい仕事(オフショアPMO業務等)で徐々に実績を出し始めたら、思い切って社内外で発表する機会を設けます。これが、変化の激しい時代にあったオフショア開発コーディネータ育成の代表的なプロセスです。

ただし、集合研修やOJTは極めて高コンテクストな学習環境になりがちなので、講師や教材との相性が悪いと学習の費用対効果は得られません。

よくある失敗例: 経営幹部育成を目的に、70歳を超える名物経営者をお招きしてありがたい「経営講和」を頂いた。ところが、精神論(状況依存の強い高コンテクストな教え)ばかりで、その場の講演は盛り上がったけど、後には何も残らなかった。

■ 問いかけ

<問1>次の課題解決アプローチの問題点を具体的に指摘しなさい。

問題:中国で内部設計レビュー漏れが多く指摘された
原因:「動けばいい」的な発想で、レビューを軽視する風潮
再発防止策:前工程でのレビューを重視する意識付けを強化する


<問2>中国オフショア拠点のキーパーソンに設計レビューのやり方を学習してもらいたい。集合研修とeラーニングとでは、どちらがより効果的ですか?

<問3>
品質意識が低いと評される中国オフショア拠点を立て直したい。この役割を担うオフショア開発コーディネータを育成するためには、集合研修とeラーニングとでは、どちらがより効果的ですか?

|

« インド人に依頼したつもりなのに相手は全く受け入れない | Main | 組織が大きく変わる「最高の報酬」 トータル・リワードを活用した行動科学マネジメント »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« インド人に依頼したつもりなのに相手は全く受け入れない | Main | 組織が大きく変わる「最高の報酬」 トータル・リワードを活用した行動科学マネジメント »