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朝青龍のaccountability

日本の国技のトップで活躍してきた朝青龍が引退を発表しました。泥酔時の不適切な行為の責任を取るためだと報道されています。

この場合の責任は、responsibility に相当します。日本社会では、昔からresponsibilityは厳しく追及されました。

一方、朝青龍のaccountability の方はうやむやにされたままです。いわゆる説明責任と訳される accountability ですが、こちらは日本ではあまり周知されてこなかった概念です。

「男は言い訳せずに黙って切腹」みたいな美学。

日本人と中国人は、どちらも「面子」をとても大切にします。ところが、日本人の面子と中国人の面子は、明らかに異なります。

例えば、日本人は面子を守るために responsibility に厳しい。すぐに謝る、すぐに辞任する、さっさと腹を切る、など。その一方で、中国人は面子を守るために accountability を徹底します。

Accountabilityを重視しない平均的な日本人はこう言います。

「中国人は失敗しても、すぐに言い訳を並べる」

これまでは、真面目な日本人といい加減な中国人という対立軸で語られてきました。これからは、説明責任(accountability)と面子をセットで考えた方が、新しい異文化理解の道が開けてお得かもしれません。

平均的な中国人が約束の時間に遅刻した時、遅刻行為を謝罪する前にまず言い訳します。それは、説明責任(accountability)を果たすことによって、待たされた相手の面子を守れると考えているからです。

つまり、あなたは約束時間を簡単に破られるような「軽い」人物ではありませんよ、というメッセージを投げかけることで、相手の面子を守るという考え方。

これって、教科書的な日本人にとっては??な発想ですが、実際には無意識のうちにビジネスシーンで活用されています。日本人が、約束時間に遅刻した際に言い訳をせず、ただ「すいませんでした」と詫びるだけだと、かえって印象が悪くなることも珍しくありません。

きっと人間にとって、responsibility と accountabilityはある種のトレードオフなのだと思います。例えばこんな感じで。

<責任割合の勝手ランキング>

日本:responsibility=90, accountability=10
中国:responsibility=60, accountability=40
米国:responsibility=40, accountability=60

↑正しいような、間違っているような、不思議な感覚(幸地)

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