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語彙コントロール

日本、インド、中国で活躍するIT業界の大ベテランで、以前にオフショア開発勉強会でゲスト講師を務めたこともある竹田孝治さんがこう言います。

外国人に向けた日本語資料を出すとき、私はカタカナを使わない。ところがコンピューター用語は圧倒的にカタカナが多い。元々が英語だからである。それなら最初から英単語を使ったほうがいい。

彼らに日本語資料を理解してもらいたいなら、彼らが理解できる漢字だけを使うべきである。インド企業の翻訳チームは日本語能力試験2級を目指して勉強している。それなら2級で勉強する約1000字だけを使って文書を作った方が彼らにわかりやすい。

簡単な文章にする必要がある。「問題がないとは言えない」――。こんな二重否定の文章は使わないに限る。

出所:竹田孝治のインドIT見聞録(第91回)を参考に一部修正

優れた語学教師は、常に「語彙コントロール」を意識します。特に外国語を学び始めたばかりの初学者を相手にする際には、語学教師は相手が知っている単語や文法だけを使って教育指導するよう心がけます。やむを得ず新出語を用いる際には、必ず学習者の理解度を確認するものです。

同様に、オフショア開発に参画する日本人SEも、外国人を意識して語彙コントロールすべきだと竹田孝治さんは説きます。

さらに、たとえコミュニケーション相手が日本人であっても、身内だけでしか通用しない略語・社内用語・業界隠語の利用は慎むべきだと考える人も少なくありません。

■ 問いかけ ■

あなたのチームに日本語学習歴1.5年、日本語能力検定2級を持つ中国人SEが加わることになりました。来日経験はないと仮定します。

語彙コントロールの観点から、下記の日本語を仕様説明会議で使ってよいかどうかを検討しなさい。可能なら、理由を明記すること。

問題例:「辞書を引く」
答:利用可。「引く」は特殊な表現だが、初学者なら真っ先に学ぶ表現なので問題なく使える。

(1) 息抜き
(2) DB設計書の頭から突き合わせる
(3) この設定はデフォルトでOKです
(4) 「~ながら」という言い方
(5) 「~まい」という否定表現
(6) 「~なんです」「~したんです」という強調表現
(7) 「小生は~」という一人称表現
(8) プレゼン
(9) アテンド
(10) 検討

ヒントは、来週のオフショア開発勉強会にて。今月ゲスト講師は日本語教師の専門資格を持っています。

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