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オフショア保守を阻害する4つの理由

最近の私の研究テーマは、オフショア保守の中国定着です。中国でのオフショア保守を阻害する要因は主に4つあります。

1)保守には将来性がないと感じている
2)保守そのものがつまらないと感じている
3)保守は開発より難しい
4)対日オフショアがそもそもつまらないと感じている

初めの3つはオフショア保守特有の阻害要因であり、最後の4)はソフトウェア工場モデルを採用する対日オフショア業務に共通する阻害要因です。

一口に「オフショア保守」といっても業務内容は様々です。パッケージ製品の改修やバージョンアップ対応、企業内情報システムの維持管理・ヘルプデスク機能、BPOを伴なう企業変革アウトソーシングの後方支援など。

このように中国オフショア保守の種類は複数あれど、次の点だけは共通します。

中国で「日本と同じような改善活動」は再現不可能

■ 問いかけ

<問1>先述した中国オフショア保守の阻害要因1)2)4)が正しいと仮定します。中国人気質と中国IT人材市場の最新動向(※)を踏まえて、有効な対策を考えなさい。

1)保守には将来性がないと感じている
2)保守そのものがつまらないと感じている
4)対日オフショアがそもそもつまらないと感じている

※米系Offshoring企業や中国ローカル企業にも豊富な転職先あり。大都市だけではなく田舎の地方都市にも転職先あり、など。

<問2>先述した中国オフショア保守の阻害要因3)が正しいかどうかを検証しなさい。もし阻害要因3)が正しければ、、中国オフショア拠点と日本企業の人口ピラミッドや経験年数の違いを踏まえて、有効な対策を考えなさい。(一般論ではなく、オフショア保守の対象業務を限定して考えること)

3)保守は開発より難しい

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【写真ツアー】2010中国(如皋)軟件和服務外包峰会

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オフショア開発はソフトウェア工場が相応しいか?

最近「ソフトウェア工場」というキーワードが気になっていたので、昨夜その定義を調べました。すると、少なくとも2つの異なる定義が存在することが分かりました。

1)日立、NEC、富士通、東芝などのソフトウェア工場(1970年代)
2)MicrosoftのSoftware Factories(2004年)

日本語では上記1)2)ともに「ソフトウェア工場」ですが、両者は全く別物だと考えた方が安全です。本稿では1)の「ソフトウェア工場」とオフショア開発との相性について考察します。便宜上、日本型ソフトウェア工場と呼びます。

日本型ソフトウェア工場の特徴は、以下の通りです。あまりにも当たり前すぎて、ブログ読者にとっては拍子抜けかもしれません。

・ソフトウェア工学に基づく開発プロセスと中間成果物の標準化
・開発支援ツールの利用促進と標準化
定量的な品質管理

あえて「日本型」ソフトウェア工場と名付けたからには、いかにも日本的な特徴が気になります。そこで、私が思いつくままに、普通のソフトウェア工学書には載らない特徴を列挙します。

・同一企業集団による事業の垂直統合化
・従業員の価値観の標準化
・均質化された大量の大卒ホワイトカラー人材を安く使える
・主要顧客の囲い込みによる受注変動幅の安定化
・(   a   )を前提とする現場OJT主義
・(   b   )を前提とする外注業者の活用

前半の3つの特徴は、いわゆる建前、もしくは「表の特徴」です。一方、後半の6つの特徴は、隠れた本音、もしくは「暗黙の前提条件」といって差し支えないでしょう。

日本の一人当たり県民所得推移

■ 問いかけ

<問1>
日本型ソフトウェア工場の「表の特徴」を全て洗い出しなさい。

<問2>
日本型ソフトウェア工場が機能するための「暗黙の前提条件」を全て洗い出しなさい。
Hints: 上記(a)(b)に入る言葉を探す。

<問3>
「中国オフショア開発組織は日本型ソフトウェア工場であるべき」との意見に賛成ですか? 反対ですか? 

賛成
反対
その他

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締切:2010年06月04日18時00分
協力:クリックアンケート http://clickenquete.com/

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オフショア保守担当者を悩ませる4つの課題

最近は、中国オフショア保守に関する問い合わせが増えています。一般に、中国でのオフショア保守で求められる役割は以下の通りです。これらの役割は、情報システム保守でも、組込系ソフトウェア製品保守でも同様だと考えられます。

・対日窓口
・インシデント分析/障害分析
・分析報告書作成
・プログラム修正工数の見積もり
・プログラム修正
・テスト
・テスト結果報告書作成
・翻訳/通訳

一般に、ソフトウェア保守で難しい業務は、障害分析(インシデント分析)とテストです。これは、中国オフショア保守でも同様です。

以下、中国オフショア保守でよくある課題を列挙します。

1)障害分析の深堀りが足りない
WHYを1~2回しか繰り返さないので、根本原因分析に至らない。

2)見積精度が狂うと、すぐに待機やリーダー負荷集中が発生する
小規模かつ短納期の障害対応を複数抱えることが日常茶飯事と化すソフトウェア保守では、ちょっとした見積もり誤りによって担当者の待機(私の仕事は終わりましたのでゲームします、他メンバーは残業対応なのに・・・)が発生する。偏った人員配置によって、一部のメンバー(通常はリーダー)への負荷が集中してしまい、全体の進捗が滞ってしまう「リーダー・ボトルネック」現象が生じてしまう。

3)不十分な回帰テスト
分散環境ゆえに、最終顧客での運用形態がイメージできないオフショア保守では、プログラム修正後にテスト漏れが発生することが多い。テストデータ不備、テスト項目漏れ、不十分なテストシナリオなどが主な原因である。

4)過剰な回帰テスト
分散環境ゆえに、最終顧客での運用形態がイメージできないオフショア保守では、プログラム修正後のテストで万全を期すために、全機能を人海戦術によってテストすることがある。日本側は「テスト観点を絞り込んで、無駄なテストを省くように」と何度も要望するが、「3)不十分な回帰テスト」を恐れる一部の中国側リーダーは知恵を絞るのではなく、汗をかく方を選んでしまう傾向がある。

このようなオフショア保守の課題については、6月開講のオフショア大學「品質講座」でも紹介します。乞うご期待。

■ 問いかけ

中国オフショア保守で作成される各種報告書に関する課題を書き出しなさい。日本語の課題や技術課題など、できるだけ細かい粒度で具体的に書きだすこと。

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オフショア開発やりがい成熟度の三段階

「日本向けオフショア開発の仕事はつまらない」という中国人SEの不満をよく耳にします。中国人SEが日本向けオフショア開発がつまらないと感じる理由は、主に3つあると思います。

1)挑戦的な技術課題が少ない
2)ハイリスク、ローリターンである
3)仕事の裁量権が小さい

あくまでも私見ですが、オフショア開発がつまらない3つの理由のうち、最も重要なものは(3)です。

中国では「裁量権を与える=放任」が一般的ですが、実際には中国に仕事を丸投げしても、仕事の面白さが増すことはありません。オフショア開発のやりがいを高める有効な対策は、組織の成熟度によって変わります。次の三段階が参考になるでしょう。

<オフショア開発やりがい成熟度に応じた対策>
第一段階:未成熟組織ではつべこべ言わず「目標管理」
第二段階:目標設定を現場に「権限委譲」
第三段階:自主的「コミュニティ」を運営し知見共有化を促進

オフショア開発を面白くするキーワードは、高い交流頻度によるビジネス目標の共有化です。決して「最新技術の習得」や「快適な職場環境」「良好な人間関係」ではありません。確かにこれらの要素は大切ですが、十分条件ではありません。

オフショア開発におけるビジネス目標の共有化とは、現場メンバー全員が顧客視点に立って定性的目標や対象ソフトウェアの社会的意義を理解することです。

×バグ密度○件/ks を守る。なぜなら規則だから。
△バグ密度○件/ks は日本の「当たり前品質」に過ぎないと自覚
◎バグ密度○件/ks を必達。そうしないと製品リコールが発生する

■ 問いかけ

<問1>
あなたの組織では、バグ密度目標は存在しますか?(Y/N)
※あなたの答えがNなら、まずは目標管理から始めましょう。

<問2>
バグ密度目標は、顧客のビジネス目標と合致しますか?(Y/N)
※あなたの答えがNなら、目標設定の妥当性を現場に自主点検させましょう。そして、現場に目標設定プロセスの一部を委任しよう。

<問3>
バグ密度などの各プロジェクト評価指標は、対象ソフトウェアの社会的意義を根拠に設定された値ですか?(Y/N)

<問4>
あなたの組織では、上記質問に全員が正しく答えられますか?(Y/N)

<問5>
現在、あなたの組織の「オフショア開発やりがい成熟度」は何段階ですか?(1/2/3)


補足:
目標管理とは「Management by objectives」の日本語訳です。よって「目標による管理」がより正確な日本語表現となります。このような曖昧な日本語訳のせいで、現場では次のような運用ミスがしばしば発生します。

×目標管理=目標達成度合いを管理すること
×目標管理=目標をコントロールすること
×目標管理では、ノルマを達成すれば自動的に高評価が得られる

目標管理の定義から、この3つは全て間違っていることが分かります。目標管理という用語は誤解を招きやすいので、私ならわざわざ「目標を使って□□□□□□を管理すること」と具体的に書き下します。その方が分かりやすいでしょ。

なお、上記の□に入る答えは自分で考えてくださいね。しつこいですが、念のため以下を確認してくださいませ。

×目標管理=バグ密度目標を達成させるための仕組み/信賞必罰
△目標管理=バグ収束曲線を描いて、未来のバグ密度を予測する
◎目標管理=・・・・・・・・・

にしても「オフショア開発やりがい成熟度」って変な用語ですね、我ながら。一般に、従業員を目標管理でガチガチに縛っている間は、なかなかやる気は高まらないもの。米国人のDaniel Pink さんも、そうおっしゃっています。

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オフショア開発がつまらない3つの理由

「日本向けオフショア開発の仕事はつまらない」という中国人SEの不満をよく耳にします。日本人気質と中国人気質の違いを知れば知るほど、確かにその通りかもしれないと自嘲気味に頷く私。

中国人SEが日本向けオフショア開発がつまらないと感じる理由は、主に3つあると思います。以下、架空の中国人SEの気持ちを代弁します。以下の文章は、あくまでも幸地の妄想です。

1)挑戦的な技術課題が少ない

最先端の知識やツールを駆使して、SEが試行錯誤を繰り返しながら市場に新しい価値を提供する・・・。日本から受託したオフショア開発では、まずこのような仕事にはお目にかかれません。
自分に絶対的な自信を持つ一部の中国人SEにとって、枯れた技術を使い、全く顔が見えない日本人発注者の曖昧な仕様に振り回される対日オフショア開発は、退屈なブルーカラー業務だと感じられます。

2)ハイリスク、ローリターンである

世界標準と比べて少なくとも1桁は低いバグ摘出率が求められる日本向けオフショア開発では、バグゼロを達成したからといって誰からも褒められません。連日、残業を重ねて品質基準を満たしたからといって、臨時ボーナスが支給されることもありません。逆に、プロジェクトのQCD目標が一つでも未達成だと、日本人からこっぴどく叱られます。
一方で、中国市場向け電子商取引サービスを構築運営する中国人SEは、頑張れば頑張るほど売上が伸びます。中国のITベンチャー企業では、自社のサービスが市場にどれだけ受け入れられたかによって評価が決まります。だから、最近では、オフショア開発ベンダーから中国市場向けITベンチャーへの転職が増えています。

3)仕事の裁量権が小さい

多くの日本企業では、工場の生産ラインを参考にしてソフトウェア開発の各種プロセスを設計しています。すなわち、日本人は、SEの業務と工場の肉体労働を同一視します。
したがって、対日オフショア開発では、やれレビューだ、やれコーディング規約だ、やれ日報だと、優秀な大卒エリートを揃えた中国人SEの仕事に干渉してきます。日本人は形式にこだわりすぎです。そこまで中国人が信用できないのなら、なぜ日本人はオフショア開発をやりたがるのでしょうか。

■ 問いかけ

あなたは、「日本向けオフショア開発の仕事はつまらない」という中国人SEの不満を理解できますか。理解できませんか。

理解できる
理解できない
その他

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締切:2010年05月26日18時00分
協力:クリックアンケート http://clickenquete.com/

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次のリーダー候補は子育て中の女性SE

2008年のリーマン・ショック以降、激減していた中国オフショア開発の発注量ですが、ここにきて明確な回復基調をみせています。ただし、その恩恵は2年間の不況を乗り切った一部の優良なオフショア企業に集中しています。

ところが、急激な人員拡大によって、再び中国ソフトウェア現場が乱れ始めています。特に、未熟者をリーダーに抜擢する人事の影響は深刻です。

ある中国オフショア企業では、日本語が堪能なリーダー経験者が常に複数案件を掛け持ちする状況が続いています。この会社では、日本と中国の窓口は優秀なリーダーに一本化すべきというのが基本方針です。よって、日本語リーダーへの負荷集中は避けられません。

前出の通り、ここ最近、中国オフショア開発への関心が再び高まってきています。

そこで、この会社では、将来の日本窓口役として期待される30代の女性SEを選抜しました。日本語能力3級ではありますが、技術力と管理経験の両方を備える期待のリーダー候補です。

ところが、この女性SEは既婚者であり、かつ、幼い子供までいます。そのため、普段の彼女は定時の5時半にはきっかり仕事を終えて、家路につきます。

この会社では、SEがリーダーに抜擢されると、日本語能力を鍛えるために3ヶ月近くの日本研修が推奨されます。ですが、今の状況では日本研修は難しいような気がします。

彼女が日本窓口として独り立ちしない限り、この会社では次の新しい仕事がもらえません。いったい、どうすればいいでしょうか。

■ 問いかけ

あなたは、中国オフショア拠点のプロジェクトマネージャから上記の相談を受けました。あなたがオフショア発注側の窓口なら、どう答えますか。

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2010年オフショア回復基調の兆し

2008年のリーマン・ショック以降、激減していた中国オフショア開発の発注量ですが、ここにきて明確な回復基調をみせています。ただし、その恩恵は2年間の不況を乗り切った一部の優良なオフショア企業に集中しています。

・2004年~2006年

猫も杓子も「オフショア」の拡大期。ところが、2007年頃から、円安と人件費高騰で35%の減益に苦しむ中国の姿が目立ち始める。

・2008年~2010年冬

世界同時不況の影響でオフショア発注量は激減。中国人SEの稼働率は半減。かろうじて生き残った一部のオフショア企業も、その間はメンバー流出を最小限に抑えつつ、小規模・短納期・不安定な請負ソフトウェア開発で食いつなぐ。その一方で、間接業務の中国委託(BPO)が花開き、多くのオフショア開発ベンダがBPOに活路を見出そうと躍起になる。

・2010年春以降

日本の国内外注を抑えつつ、中国オフショア発注量は増加傾向。ところが、新規案件に投入できるリーダー人材不足が再び表面化。かつての中国オフショアを前提としたお膳立てられた案件は少なく、国内外注やインドIT勢と真っ向勝負させられる。日本語対応可能なリーダー人材がいないために、新規受注を断念せざるを得ない中国企業も相次ぐ。


2008年から2009年末にかけて、多くの中国オフショア企業ではSEの新規採用を手控えました。そのおかげで、オフショア開発プロジェクトの人員構成は安定するようになりました。

<安定要因>
・低い人材流動
・有能なリーダーの配下に経験者がほどよく配置された人員構成
・派遣中心のイケイケドンドン企業が倒産、廃業したことにより、オフショア業界の過当競争が緩和


ところが、今年のオフショア回復基調のせいで、再び中国ソフトウェア現場が乱れ始めています。

<混乱要因>
・20代経験者を中心とした引き抜きで再び人材流動が高まる
・新規受注が増えたせいで未熟者をリーダーに抜擢する人事が横行
・客から奴隷扱いされる日本向けオフショアよりも、発展著しい中国内需案件を好む心理変化


■ 問1
あなたは、中国オフショア拠点のプロジェクトマネージャから上記のような環境変化の報告を受けました。あなたがオフショア発注側の推進責任者なら、今後2~3年間のオフショア推進戦略をどう練りなおしますか。

■ 問2
あなたは、本稿の内容に同意しますか。それとも、不同意ですか。業務系/組込系/グローバル製造業/国内限定サービス業・・・、など業種業態によって、オフショア回復基調に対する意見は異なるはずです。

ここで、読者アンケート。

2010年5月現在、ソフトウェア開発の外注政策に関する実態調査です。オフショア発注/国内外注の最新動向について、以下の選択肢から、あなたの意見にもっと近いものを1つ選びなさい。

オフショア回復基調は本物×国内外注も回復
オフショア回復基調は本物×国内外注は停滞
オフショア開発は停滞気味×国内外注は回復
オフショア開発は停滞気味×国内外注も停滞
その他

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締切:2010年05月18日18時00分
協力:クリックアンケート http://clickenquete.com/

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電話会議の運営マニュアル

私が主宰するオフショア大學では、4月の異文化コミュニケーション講座が無事に修了しました。5月はドキュメント講座、6月はオフショア品質講座が続きます。

大型連休の最終日はオフショア大學レポート課題の提出日でした。課題は「電話会議の運営マニュアル作成」です。

<出題> 国際拠点間の電話会議を効率良く運営するためのマニュアルを作成しなさい。マニュアルは次の3部構成とする。

(1)共通内容
(2)オフショアメンバー向け内容
(3)日本メンバー向け内容

マニュアルなので、漠然とした原理原則よりも、チェックリストとしてすぐに活用できる粒度の細かい内容が望ましい。全社展開したいので、特定の業種・技術・案件に依存しない内容が望ましい。

今回は5つのグループに分かれてレポート課題に取り組みました。提出された電話会議運営マニュアルは、どれも異文化コミュニケーション講座のノウハウが反映された実践的な仕上がりとなりました。各レポートから、興味深い箇所を一部抜粋します。

<会議Agenda>
□アジェンダに指定された記録係が議事録をとる
□議事録はチャットツールなど利用して皆でリアルタイムで確認できるようにする
□会議過程をビデオあるいは音声で記録し、終了後に全員が確認で
きるように保存する

<会議進行技法>
□海外拠点との電話会議の場合は「時差」に気をつける。
□電話会議の場合は、会議システムから均等の位置に配置されるように座席配置を検討する。会議システムから少し離れることにより相手に聞こえづらい場合がある
□電話会議は特に耳に神経を集中させるので疲労の度合いが通常の会議などよりも高い。長時間になる場合は疲労により聞き漏らしが発生するため、1時間に1回は休憩時間を設ける。休憩時間を含む場合は、再開時間を決めてから休憩に入る事を心掛ける。

<問答技法>
□日本メンバの発言内容が聞き取れない、理解できない場合は必ず再度確認をすること。安易に「はい」「わかりました」のような発言をしない。
□通訳を通さずに中国語での言いっぱなし発言をしないこと。相手に不信感を与えます。
□不確かな情報は、「確定ではないが」と前置きして話す。話した後に「実は」と前の話を修正しない。

(・・・その他、百数十項目あり)

■ 問いかけ

オフショア開発での定例電話会議で役立つアイスブレーキングの技法を考案して、電話会議運営マニュアルに追加しなさい。

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贈与品にレシートを添付する感性

私が主宰するオフショア大學の異文化コミュニケーション講座に大きな影響を与えたお友達から聞いた小話より。

中国のとある学校で生徒達が先生への「感謝の気持ち」として、日本旅行をプレゼントしたらしい。ここまで聞くと、先生に日本旅行を贈るとは凄い!と思う。だが、凄いと思うだけで、何の参考にもならない。

ここからが面白い。

旅行券と一緒に支払い明細が記録された「レシート」が添付されていたそうだ。日本人ならこういうことはしないだろうが、中国では添付しておいた方がいい。

日本では絶対にありえない話だ。この感覚がわからないと中国人とは親しくなれない。
 (日本在住/東方紅さん

知識として上記感覚は理解できますが、私がその真髄を理解するには時間がかかりそうです。この小話とは別の観点となりますが、私が中国式「品質管理プロセス」として面白いと感じた事例を1つ紹介します。

中国の庶民的なレストランでコーラを頼むと、わざわざ客の前でプシュっとフタを開けます。そして、店員が親切にグラスに飲み物を注いでくれます。 中国の庶民的なレストランでミネラルウォーターを注文したときにも、同様にわざわざ客の目の前でペットボトルを開封して、親切にグラスに水を注ぎます。

当初、私は何でこんなに非効率的で、しかも、ありがたみの無い作法なのだろうと訝しがりました。でも今は、このような中国式品質管理プロセスの心が理解できます。

■ 問いかけ

2つの小話から推測される日本と中国の品質意識の違いを短く要約しなさい。

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