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ストーリーとしてのオフショア開発戦略:2つの基本路線

先日、経営戦略について書かれたあるビジネス書を読んで深い感銘を受けました。この本で紹介された戦略論の観点から、オフショア開発を論じます。

●企業目標を達成するための2つの基本路線

全ての企業には、共通する最重要目標があります。それは、長期利益(持続的利益)を得ることです。戦略論の観点では、企業が長期利益を得るためには2つの基本路線から1つだけを選択します。

1)Willingness To Pay優位
2)コスト優位

前者は、顧客が喜んで買いたいと思えるほど魅力的な製品サービスを提供する路線です。一般には、狭い市場で高価格帯の商品サービスを販売することで長期利益を確保します。

後者は、競合他社よりも圧倒的な低コスト体質を目指す路線です。一般には、大きな市場で、低コスト体質を武器に低価格帯の商品サービスを大量販売することで長期利益を確保します。

●オフショア開発事業の収益構造

日本のオフショア開発は、ほぼ間違いなく「コスト優位」路線による長期利益の確保を志向します。ところが、「コスト優位」路線一辺倒だと、価格圧縮による疲労が組織中に蓄積されて、いつの間にか競争力が激減してしまいます。

そこで、最近のオフショア成功企業では、過剰な低価格競争を回避するためのに、他社との違いを鮮明にするSP(strategic positioning)を意識するようになりました。つまり、うちは「これはやらない」と明言しはじめたのです。

■ 問いかけ ■

戦略論の観点から導かれる1つの結論。

「コスト優位」路線によるオフショア開発で利益が得られないなら、「Willingness To Pay優位」路線をとるしかない。

ここで問いかけです。

<問1>あなたの会社では、オフショア開発は「戦術」ですか、それとも「戦略」ですか。企業戦略の観点から答えなさい。(二者択一)

<問2>あなたの会社のオフショア開発は、「コスト優位」路線ですか、それとも「Willingness To Pay優位」路線ですか。(二者択一)

<問3>「Willingness To Pay優位」路線によるオフショア開発の例を1つ挙げなさい。

参考文献:楠木建、ストーリーとしての競争戦略、東洋経済新報社
↑500ページを超える大作ですが名著です。オフショア大學の指導方針にも大きな影響を与えました。(幸地)

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