再発防止策の形骸化?
中国オフショア委託先では、以前に指摘された問題が何度も繰り返し発生して、発注者側の神経を逆なでする「再発防止策の形骸化」がよく観察されます。
発注者の怒りの弁:
「なぜ、同じ問題を繰り返しますか?」
「おたくでは本当に再発防止策を実施していますか?(怒)」
中国オフショア委託先で同じ問題が繰り返し発生する根本原因は何ですか。下記の選択肢の中から、多くの現場で共通する最有力候補を1つ選びなさい。

協力:クリックアンケート http://clickenquete.com/
※以下、2011年1月31日追記:
<答え> (4)
まず(2)は除外。(3)の着眼点はよいが、情報共有や横展開が苦手という中国人気質との関連性が薄いため不正解とした。ただし、コンピテンシー採用の観点では(3) は重要な指摘である。
一般に、(1)は大正解だと考えられる。だが、以下3つの理由から、本誌ではあえて不正解とした。理由1は、人材定着率が高い組織であっても、同じ問題が繰り返し発生する傾向があると思うから。
理由2は、「人材流動が激しい」の定義が曖昧だから。例えば、人材流動率12%の職場は、果たして「人材流動が激しい」だろうか。誰が、何を基準に判断すればよいのか疑問である。
理由3は、中国企業の「人材流動の激しさ」は、単なる前提条件として素直に受け入れた方が賢明だから。中堅/幹部社員の人材流動は致命的だが、5年生及以下の従業員の人材流動はある程度やむを得ないと割り切るべきだと思う。
よって、本ブログでは(4) を正解とする。すると、人材流動とは無関係な無数の「同じ問題が繰り返し発生する」事象を理解できるようになる。例えば、「会議後はホワイトボードを消すように注意したのに、一向に改善されない」「作業遅延が発生したら、結果だけではなく理由を週報に明記するよう何度も口酸っぱく指導したのに、一向に改善されない」など。
有効な再発防止策の1つは、議事録や作業履歴を逐一記録し、報告させること。前出のとおり、激しい人材流動を前提として、担当者に依存しない制度や監視コントロールの仕組みを作ること。ただし、管理者の人材流動については、別途抜本的な対策が必要であることは言うまでもない。
その他の正解候補としては、「有識者によるOJT 不足」が挙げられる。特に、幹部社員といわれる30歳以上の中国人管理者は、過去に経験豊富な先輩から懇切丁寧に赤ペンチェック指導を受ける機会が決定的に足りないまま一直線に出世の階段を駆け上がってきたため、人材管理に偏重したマネジメント姿勢が目立つ。「急成長の歪み」と言ってしまえばそれまでだが。








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