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中国人SEにとって日本人はよいコーチになれるか?

私は、3月27日からフィリピン・セブ島に滞在しています。こちらでは、オフショア大學教育コンテンツの英語化を進めています。資料の英語化だけではなく、私の英語スパルタ特訓もセブ島出張の大事な目的の一つです。セブ島では、毎日英語のマンツーマン授業を受けています。私の希望により、授業はコーチング形式で行われます。例えば、私が強く関心をもつ事項を予め選んでおき、先生が抽象的な質問を私に投げかけます。以下の質問が代表例です。

"What is the definition of honesty?"
"What is the differences between honesty and truthfulness?"
(→中国ビジネスとコンプライアンスの関係について持論を語る)

この授業では、正しい答えは一切求められません。私にとっては、正しい答えよりも、回答に至る論理思考プロセスがより重視です。英語マンツーマン授業の先生も、私との問答を通じて、異文化理解が深まったと喜んでくれています。TOEIC得点アップを狙った若い韓国人学生と、私の授業は全く方針が違うのです。

さて、そこで1つ質問です。
業務経験豊富な日本人が、対日オフショア業務で働く若い外国人マネージャ候補に「日本語でコーチング」することは可能でしょうか。すなわち、外国語によるコーチングの効果について、あなたの考えを整理しましょう。

1つ参考までに。
米国Goolgeの社内調査によると、技術者として採用されたGoolge社員がよい上司となるためには、8つの模範的行動特性を身に付けなくてはならないそうです。8箇条のうち、最も重要な行動特性とは、「第1条 Be a good coach」だと規定されています。第1条では、更に2つの具体的な行動指針が示されています。

1-1 Provide specific, constructive feedback, balancing the negative and the positive.

1-2 Have regular one-on-ones, presenting solutions to problems tailored to your employees' specific strengths.

Source: The New York Times http://www.nytimes.com/2011/03/13/business/13hire.html

この2つの行動指針を中国オフショア開発に従事する日本人窓口(リーダー)に適用すると、こうなります。

・あなたの中国とのコミュニケーション時間配分を見直しなさい。もし、あなたから中国への一方通行的な情報伝達や指示命令の割合が多いなら、あるいは、相手の問題点を指摘するばかりのレビュー会議が多ければ、いますぐ態度を改めなさい。これからは、相手を勇気づけ、中国チームを活性化させるためのレビュー/フィードバックを増やしなさい。

・日本からの突発的な業務連絡に怯える中国人SEは少なくない。なぜなら、日本人が口を開くと、常に品質や生産性についての改善要求ばかりだから。もし、あなたに心当たりがあれば、いますぐ態度を改めなさい。これからは、相手を勇気づけ、中国チームを活性化させるためのレビュー/フィードバックを増やしなさい。

・若い中国人SEを崖から突き落とすと、ライオンの子供のようように這い上がってくることはない。さっさと見切られて、優秀な技術者が他社に流れるだけである。「石の上にも三年」「俺の背中を見て育て」という美学を大切にする人は、いますぐ方針を改めなさい。

・あなたは、中国側スタッフの大勢と1対1で話せる人間関係を築きなさい。会議では「中国側」と呼ばずに、相手の名前を中国語発音で呼びかけなさい。

・毎週の管理帳票を埋めることが目的化していると感じているなら、今すぐ態度を改めなさい。あなたは、常に問題解決の観点から、中国側キーマンとコミュニケーションしなさい。定例の進捗会議で、中国から「問題や課題はありません」との回答が届いたら、それは、あなたの側に問題があると自覚しなさい。潜在的リスクや今後の挑戦課題を気軽に話せない雰囲気を作っているのは、日本人窓口(リーダー)であるあなたの側の責任である。

■ 問いかけ ■

<問1>上記の行動指針をあなたの組織で横展開できるようにチェックリスト化しなさい。

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