« April 2011 | Main | June 2011 »

フェルミ推定が苦手な理由

突然ですが問題:

中国にある日本料理店の数を推定しなさい。
・・・
・・・
・・・

近年、フェルミ推定(フェルミ問題)と呼ばれるこの種の問いかけが流行っています。単なる頭の体操だけではなく、有名企業の採用試験でも使われているようです。

フェルミ推定とは、調査が難しい量を、いくつかの仮定をもとに短時間で概算する論理思考の応用技法です。この名前は、イタリアの物理学者 Enrico Fermi(1901-1954)に由来します。

オフショア大學の調べによると、フェルミ推定を知る中国人SEは全体のわずか5%程度に過ぎません。恐らく、フェルミ推定を紹介する中国語文献が不足しているのでしょう。

平均的な日本人と同様に、多くの中国人SEはフェルミ推定が苦手です。意外に感じられるかもしれませんが、オフショア大學によると、フェルミ推定成功の鍵を握る下記2要件を満足できない中国人SEが大勢いることが確認されました。

成功の鍵1 正解(result)よりも論理展開(process)
成功の鍵2 論理展開や前提条件の根拠を説明できること

■ 問いかけ

<問1>日本語を全く知らない中国人SEが、日本語能力試験 N1 レベルに認定されるために必要な勉強時間数を推定せよ。

<問2>身近にいる中国人SEに問1を挑戦してもらい、フェルミ推定の観点から論理思考プロセスを評価せよ。

<問3>オフショア大學の調べによると、多くの中国人SEはフェルミ推定が苦手です。同意しますか(Y/N)。答えの根拠も併せて述べなさい。

<問4>フェルミ推定の考え方で、中国にある日本料理店の数を推定しなさい。

追伸:
念のため注意。
フェルミ推定の技術は、大学受験テクニックと同様に、十分に訓練すればパターン学習可能です。逆に、フェルミ推定に不慣れだと、論理思考が一般水準であっても根拠の弱い回答になりがちです。

フェルミ推定を論理思考力測定の手段として過信してはいけません。もちろん、フェルミ推定を勉強することによる弊害は小さいので、興味ある人はぜひ独自に学習してください。

| | Comments (0)

親に結婚しろと言われたので退社して田舎に戻る

米国Goolgeの社内調査によると、技術者として採用されたGoolge社員がよい上司となるためには、8つの模範的行動特性を身に付けなくてはならないそうです。

<参考>
脱マイクロマネジメント
中国人SEにとって日本人はよいコーチになれるか?

第3条は「Express interest in team member's success and personal well-being」。更に2つの行動指針が示されています。

3-1 Get to know your employees as people, with lives outside of work.
3-2 Make new members of your team feel welcome and help ease their transition.

この行動指針を中国オフショア開発に従事する日本人窓口(リーダー)に適用すると、こうなります。

・「中国側」「日本側」という言葉遣いを禁止せよ。
・相手の名前を中国語発音で呼びかけなさい。
・プロジェクト目標と中国メンバー個人目標の整合性を図ること。

今後は、中国でも統合的視点からの人材フローマネジメントが求められます。中国では、もともと採用と放出は日本より得意なので、これからは人材惹きつけ(Retention)に本腰を入れることになるでしょう。転職防止は、人材惹きつけの大切な目的の一つです。

これまで、中国企業の人材惹きつけ策といえば、金銭対策に偏重しがちでした。最近は、個人の「キャリア向上」が日常的に使われるようになりましたが、明らかに明示的かつ金銭報酬に直結した短期的発想が大半を占めます。

今後、中国オフショア企業の人材惹きつけ策は、金銭やキャリアといった目に見えやすい指標だけではなく、暗黙的報酬を含めた動的なポートフォリオで対策するようになるでしょう。

■ 問いかけ

<問1>
30歳過ぎても結婚できない真面目系中国人男性SEがいます。会社評価は高く、給与も平均以上。田舎の両親から「結婚相手を見つけてあげるから実家に戻りなさい」と指令がくだりました。さて、どうなるでしょうか。

<問2>
あなたのチームメンバーが、まさに上と同じ状況に直面していると仮定します。事態をいち早く察知したあなたは、どのように対応しますか。

| | Comments (0)

« April 2011 | Main | June 2011 »