« PDCAのPDは得意、CAは苦手 | Main | 日本語力が弱いは問題か? »

報告で円グラフは使うな

前回記事の「問いかけ」より。

プロジェクト終了後の振り返り会で、オフショア委託先から、当該プロジェクトの障害分析報告として以下が提出されました。

・当該プロジェクトで発生した障害の一覧表(エクセルシート)
・障害種類別の円グラフ(1つ)
・発生原因別の円グラフ(1つ)

あなたなら、どのような観点で上記三要素を評価しますか。そして、どのような言葉を選んで、相手に評価をフィードバックしますか。できるだけ、中国固有の事情(PDCAのPDは得意、CAは苦手)を考慮して回答しなさい。

●問いかけのヒント

・「円グラフ」に着目

オフショア開発を支える20代の若い中国人技術者は、学生時代からまともな文書作成法を学んでいません。さらに、会社に入ってからも、日本人が好む図解技法を鍛える機会にも恵まれませんでした。

さらに、新聞のような長い文章を好む中国人/短く箇条書きで簡潔に表現して欲しい日本人、基本は放置プレーの中国式OJT/先輩が時間をかけてじっくり赤ペンする日本式OJT、という文化的相違も文書作成技法の成熟過程に大きく影響します。

オフショア大學では、対日オフショア開発で活躍する中国人技術者に対して、「日本向け報告書では図表を多用せよ」と口酸っぱく指導します。

すると、まず円グラフを活用する中国人技術者が増えます。ところが、この円グラフが曲者です。彼らの円グラフは文書の見栄えをよくするためだけに使われて、分析ツールとしては全く機能していないのが現実です。

そこで、オフショア大學では「報告で円グラフは使うな」と補足説明します。

日本のものづくり現場には「QC7つ道具」などの先人の知恵が浸透していますが、意外なことにソフトウェア業界では知られていません。そのせいか、ソフトウェア技術者は円グラフ以外の便利な分析ツールを使いこなせないようです。

かといって、ソフトウェア開発プロジェクトで抽象的なマネジメント論が機能するわけでもなく、結局のところ、汎用性に乏しい属人的技法のオンパレード、というのが中国に限らず日本のソフトウェア開発現場の実態ではないでしょうか。

■ 問いかけ

オフショア大學では、若い中国人技術者に対して「報告で円グラフは使うな」と強く指導します。その根拠をあなた自身の言葉で説明しなさい。

|

« PDCAのPDは得意、CAは苦手 | Main | 日本語力が弱いは問題か? »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« PDCAのPDは得意、CAは苦手 | Main | 日本語力が弱いは問題か? »