春節明けの人材流出リスク
この時期、毎年恒例の中国事業リスクと言えば、春節明け人材流動ではないでしょうか。
低賃金労働者を多く抱える製造業では、春節休暇で田舎に帰省した労働者が「仕事に戻ってこない」との現象が毎年のように繰り返されます。
2013年冬、某人気商品の重要部品を製造するある日系下請け工場では、春節休みを最低限の三日間だけにして製造ラインの稼働率を高めようとしました。工場労働者を田舎に帰省させない・・・との目論見もあったそうです。
その結果はまだ分かりません。続報が入り次第、本誌でお伝えします。
中国のソフトウェア企業でも、春節明けの人材流動が懸念されます。ただし、日系企業で働くソフトウェア技術者が「春節明けに田舎から戻ってこない」とはさすがに聞いたことはありません。
■ 問いかけ
<問1>中国のソフトウェア企業では、春節明けの人材流動が大きなリスクです。主な理由を挙げなさい。
<問2>中国のソフトウェア企業では、春節明けの人材流動が大きなリスクです。あなたの会社・取引先の状況はいかが?
◆既に退職者あり
◆他部署の退職者を穴埋めする社内異動あり
◆リスク顕在化を懸念
◆特に問題なし
◆状況が分からない
◆その他
締切:2013年02月28日18時00分
協力:クリックアンケート http://clickenquete.com/
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Comments
上海のオフショア先とソフトウェア開発の仕事を六年間しており、離職者は常に一定数でていますが、特に春節明けに多いということはありません。
Posted by: 小林保雄 | February 21, 2013 07:54 PM
小林保雄さん、貴重なコメントありがとうございます。一部の状況だけで判断して「中国はこうだ!」と過度に一般化するのは危険ですね。私も常に気をつけなきゃ。
一般の中国企業で当てはまる現象、工場労働者に当てはまる現象、そして、大卒技術者に当てはまる現象、日系企業スタッフにのみ当てはまる現象、加えてバラエティに富んだ地域文化による差異、それぞれを的確に見極めないと。
で、私が実際に遭遇した現象:
春節前に貰った賞与と来期の給与額に満足できないキーパーソンが、同部署の仲間を引き連れて同時期に離職。転職先はバラバラですが、一緒に会社を辞める現象は「春節明け」に限らず、あちこちで確認されています。
Posted by: 幸地司 | February 21, 2013 07:59 PM