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もし中国人件費が高騰しつづけたら再びベトナムか?

最近よくある質問より。

Q1. 今後、中国オフショア開発はこれまで同様に発展しますか? 人件費の高騰により、中国活用のメリットが薄れるのではないかと懸念しています。

Q2. 今後、中国オフショア開発はこれまで同様に発展しますか? 政治リスクの懸念から、中国発注を心配する声があがっています。

Q3. もし中国オフショア開発が使えないとするなら、今後はどのような選択肢がありますか? 


質問Q1に対するオフショア大學の模範回答例を紹介します。(Q2とQ3への回答は後日)

A1. 短期的には「Yes=これまで同様に発展」、長期的には「不明」というのがオフショア大學の見解です。

今後の中国オフショア開発動向を占うためには、発注量を左右する要因とプロジェクト成否を左右する要因をそれぞれ分析するとよいでしょう。

最も分かりやすい要因は「発注単価≒人件費」です。重要なのは、技術者の人件費そのものではなく、あくまでも人月単価です。

実は、中国へのオフショア発注単価(チーム単位の人月価格)は、ここ10年間ほぼ横ばいの状態が続いています。よって、今後も、短期的には、中国への発注単価が急騰することはありません。

一方、中国企業で雇用する技術者の人件費そのものは、ここ10年でそれなりに上昇しています。ただし、それを上回る企業努力、例えば生産性向上や中国国内での内陸シフト、のおかげで、チーム単位での発注単価の上昇は抑えられているのです。更に加えて、去年までは、円高による為替メリットも享受してきました。

ところで、中国オフショア開発の長期的な見通しは「不明」としか言いようがありません。なぜなら、長期に渡る為替変動や地政学的リスクを予測できないからです。

オフショア大學講座では、以下についてさらに詳しく解説します。

・中国人SEの階層別、給与水準の推移
・発注単価と人件費がどれくらい違うか
・中国での生産性向上の取り組み
・中国国内の内陸シフトの様子
・中国以外のオフショア発注国の可能性


ここで1つ、お知らせ。

オフショア大學設立以来の協力会社テクノロジックアート(東京/長瀬社長)が、ベトナム×アジャイル開発に関するセミナーを主催します。オフショア大學は後援として、当セミナーを応援します。

中国オフショア開発の代替候補地として再び脚光を浴びるベトナムですが、何事にもメリット/デメリットや隠れている落とし穴があります。

「アジャイル開発」の先端企業として知る人ぞ知るテクノロジックアート社によるベトナム現地法人での体験談や、ベトナム国内の技術者コミュニティ活動状況など、一風変わった視点によるベトナムの実態を知ることができます。

ちなみに、久しぶりに当ブログ管理人も当セミナーで講演します。

第2回ベトナムオフショアセミナー
~オフショアプロジェクトで機能するアジャイル開発~

日時:2013年5月15日(水) 13:45~16:30(13:30から受付開始
会場:東京都/文京シビックセンター5F 会議室C)
受講料:無料

申し込み&問い合わせ
http://www.tech-arts.co.jp/news-and-topics/events/2013/20130515.html

■ 問いかけ

<問1>2000年以降、中国での地政学的リスクがオフショア開発に与えた影響を時系列に整理しなさい。憶測や誹謗中傷ではなく、客観的な事実を列挙すること。

<問2>ベトナムオフショア開発と中国オフショア開発を、客観的な事実データに基づいて比較しなさい。

<問3>あなたの会社で、突然、中国オフショア開発が使えなくなったと仮定します。今後はどのような選択肢がありますか? (例:担当役員が変わり国内協力会社への発注を増やす意向/中国グループ会社で日本人出張者が伝染病にかかる)

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