中国プラスワン戦略の選択肢
去年12月に開催された第46回オフショア開発勉強会では、脱中国を加速させる社会全体の潮流を分析しました。さらに、オフショア開発に特化した中国プラスワン戦略についても議論しました。
以下は「対日オフショア開発」の観点から語学力/対応規模/技術力/市場魅力をまとめた比較表です。
もし、あなたの会社が「日本語」にこだわるなら、選択肢は中国か越南に絞られます。口頭会話は日本でも、現地とやりとりする文書の一部を英語化できるなら、フィリピンも選択肢に加わります。
もし、あなたの会社が「日本語」にこだわり、かつ、毎月 100人月以上を継続的にオフショア発注したいなら、短期的には中国以外に選択肢はありません。
一方で、もしあなたの会社が小規模Webアプリやゲームを主体とするなら、中国よりも越南の方がオフショア開発による便益を享受できるかもしれません。
もし、あなたの会社が「英語」を使う覚悟を決めたなら、あらゆるオフショア受託国を活用できるようになるでしょう。
印度では、少々値が張るものの、高い技術力を誇る経験豊富な技術者を大量活用できます。フィリピンでは、大量確保は難しいものの、中国並みの労働コストで中級以上の技術者を雇えます。もちろん、中国にも英語が得意なソフトウェア技術者はそれなりに存在します。
あまり知られていませんが、緬甸人技術者の英語力はインドやフィリピンに引けを取りません。いわゆるエリート層だけではなく、街を流すタクシーの運転手ですら英語を話します。発音や語彙力は、人によってまちまちですが。
■ 問いかけ
<問1>上記比較表では、中国の技術力は「中」と評価されています。この評価を分析しなさい。
<問2>上記比較表では、越南の日本語力は「△+」と評価されています。この評価を分析しなさい。
<問3>上記比較表による越南全体の評価を分析しなさい。
<問4>上記比較表の「緬甸」とは何ですか?
<問5>日本企業がオフショア開発のパートナーとしてインドを選択する理由は何ですか?
<問6>一般に懸念される中国リスクを列挙しなさい。
<問7>上記比較表にあなたは同意しますか? 異論反論があればお気軽にお寄せください。
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