微妙な距離感を醸し出す“that”
突然ですが、問いかけ。
あなたは、オフショア先から、現地テストを再現するために必要なデータを送付してもらいたい。過去に何度もメールで指示したけど、オフショア先から見当違いのデータばかり送付されてきた。この度、ようやくあなたが欲しいデータが入手できそうな予感。
以下の状況において、(a)と(b)の意味の違いを述べなさい。
(a) This is the data which I wanted to analyze.
(b) This is the data that I wanted to analyze.
上記を単なる暗記問題と考えるか、それとも Global English の根幹をなす重要知識と考えるかは、あなた次第です。答えを今すぐ知りたい人は、以下を読み飛ばして、問いかけまでお進みください。
※
今月末の公開講座において、オフショア大学英語講師は「that のコアは Global English の根幹をなす重要知識」との立場で十分に時間を割いて説明してくれるでしょう。講座では、このような会話が予想されます。
講師「that の意味は何ですか?」
A「アレ、ソレ?」
B「this が手前のコレ、that は向こうのソレ」
C「関係代名詞でも使えます」
D「who, whom, or which に置き換え可能」
E「他にもいろいろ辞書に載ってますよ」
講師「例えば、次の電話口での決まり文句。手前のコレだから Y の主語は this ですか? なぜ it じゃないの? 同様になぜ that ではダメなのでしょうか?」
X: May I ask who's calling?
Y: This is ◯◯ speaking. (◯◯=話し手の名前)
ABCDE「うーーん」
講師「受験英語では、辞書に載る機能を全て丸暗記させられましたが、Global English では that のコアを理解すればOK。一つのコアを展開して、複数の機能を説明します。
that のコアは微妙に遠くにある距離感です。物理的な距離もあれば、抽象的な距離もあります。
this と that の違いは、距離が近いか遠いか。それが転じて、具体的か抽象的かの違いにもなるし、時には、(自分を間近に感じで)興奮か(自分から距離を置く感じで)冷静かの違いをもたらすこともあります」
■ 問いかけ
<問1>シェークスピアの下記有名な台詞では、なぜ“this is the question”じゃないのか? 意味の違いを分析しなさい。
To be or not to be, that is the question.
「生きるべきか死ぬべきか、それが問題だ」
<問2>that のコアを意識して、電話でよくある次の会話の this と that の違いをあなたの言葉で述べなさい。
X: May I ask who's calling? どちら様でしょうか?
Y: This is Higa speaking. 比嘉です。
X: .....................? 先日もお電話があったようですが
Y: That was our call. それは、弊社からのご連絡です。
※上記英文は必ずしも「自然」な表現ではありませんが、学習意図を強調するためにあえて単純化しました。ご了承ください。
<問3>以下の状況において、(a)と(b)の意味の違いを述べなさい。
あなたは、オフショア先から、現地テストを再現するために必要なデータが送付してもらいたい。過去に何度もメールで指示したけど、オフショア先から見当違いのデータばかり送付されてきた。この度、ようやくあなたが欲しいデータが入手できそうな予感。
(a) This is the data which I wanted to analyze.
(b) This is the data that I wanted to analyze.
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