« May 2014 | Main | July 2014 »

ヒヤリハット以上、過酷事故未満

関西国際空港で深刻な事故につながりかねないヒヤリハットなミスが発生しました。離陸のため滑走路手前で待機していたハワイアン機と管制官とのやり取りより:

管制官「ホールド ポジション」

操縦士「よっしゃ!ポジション アンド ホールド ですね」 (規則通り復唱)

管制官「?? なんか復唱が微妙に違うけど、まいっか」

飛行機は管制官の指示に反し滑走路に入り待機。管制官はびっくり仰天。おい、ちょっと待て!・・・みたいな。

参照:管制の指示、似た英語と勘違い - 時事通信 6月27日(金)10時9分配信

飛行機

<問いかけ>今後、関西国際空港ではどのような再発防止策が取られるでしょうか。頭の体操だと思って、まずは自力で考えてみましょう。

| | Comments (0)

報連相の効果的指導法

オフショア開発の現場で「報連相」はNGワードです。なぜなら、

・「報連相」のような抽象的な高コンテクスト用語は外国人には通じないから

・優秀なビジネスパーソンは報連相などせず即断即決する、というのが一般的な中国企業的価値観だから

Photo

報連相のようなマイクロマネジメントは、優秀なビジネスパーソンの面子を潰す行為だと誤解される恐れがあります。

報連相は「言ってはいけない」というよりも「言っても無駄」なNGワードに相当します。念のため、日本向けオフショア開発をするなら、海外でも報連相が必須であることは疑う余地はありません。言い方の問題です。

■ 問いかけ

<問1>日系現地法人で働く中国人ホワイトカラー従業員(技術者・高級スタッフ等)に「報連相」を指導したい。ただし、報連相はNGワードであると仮定。どうすれば、効果的に現場指導できますか。

孫子の兵法を引用して報連相の重要性を説く
PMBOK(C)の知識を引用して報連相の重要性を説く
米国企業での活用事例を紹介して報連相の重要性を説く
報連相を中国語で発音し、書面には「菠菜」を併記する
報連相を怠った際の罰則規定を強調する
報連相した中国人を皆の前で大袈裟に褒める
その他

※菠菜=ほうれん草

結果を見る
コメントボード

締切:2014年07月08日18時00分
協力:クリックアンケート http://clickenquete.com/


| | Comments (2)

海外とのTV会議で役に立たないアイスブレイク手法

次回のオフショア開発勉強会では、現場でよくある現象を四択問題にまとめて、一挙大公開します。

社内教育にそのまま流用! オフショア開発「あるある」四択問題

日時:2014年7月14日(月) 18:20-20:20
詳細&申込み→ http://www.offshoringleaders.com/seminar20140714/

 

実は、オフショア大學による四択問題作成に関しては、既に大手メディアや出版社との間で事業企画の話が進んでいます。

そのため、第49回オフショア開発勉強会では、こちらから最新の叩き台を提示するとともに、参加者の皆さんから幅広くご意見やご助言をいただく双方向学習の場としたいと考えております。

というわけで、今日からしばらく勉強会の宣伝を兼ねて、オフショア開発「あるある」四択問題を出し続けたいと思います。いつものように、四択問題の答えは、勉強会当日、会場にて発表します。

■ 問いかけ

以下の設問は、当ブログでお馴染みの読者アンケートとは異なり、明確な答えが1つ存在します。

・アンケート:そもそも正解なし。実態把握や意識調査が目的
・四択問題 :正解あり。知識学習が目的

オフショア開発「あるある」四択問題に挑戦しよう!


<問1>中国オフショア開発での定例TV会議でアイスブレイクしたい。以下の選択肢から、最も役に立たないものを1つ選びなさい。

d)覚えたての下手な中国語でスピーチする
c)米国で活躍する日本人大リーガーの活躍を紹介する
a)日本語が下手でも、参加者は全員、日本語で挨拶させる
b)相手の関心をひくため、わざと日中対立に関するNewsを振る

※アイスブレイク=参加者の緊張をときほぐし、円滑に会議しやすい雰囲気作りのための一連の施策。緊張して凍りついた空気を溶かすイメージ。

※参考:電話会議の運営マニュアル


<問2>中国オフショア委託先で同じ問題が繰り返し発生する根本原因は何ですか。下記の選択肢の中から、多くの現場で共通する最有力候補を1つ選びなさい。

a)人材流動が激しいから
b)論理思考力が足りないから
c)コツコツ改善するやり方が嫌いだから
d)エビデンスとなる事実データが組織に残っていないから

※参考:再発防止策の形骸化?


<問3>真冬の大連出張時、初めて中国出張する日本人が注意すべきことは何ですか。以下の選択肢から、最も発生頻度が高いトラブルを1つ選びなさい。

a)刺身など海産物による食あたり
b)悪天候による飛行機の遅延/欠航
c)寒さと急激な気温差による体調不良
c)夜の接待で馬鹿騒ぎして公安にお世話になる

※参考:真冬の大連出張のトラブル


<問4>日本語と中国語には同形異義語があります。オフショア開発のproject現場で最も誤解を生みやすいい同形異義語を1つ選びなさい。

a)愛人
b)大丈夫
c)曖昧
d)問題

※気になる正解は第49回オフショア開発勉強会にて

| | Comments (0)

現場で最も誤解を生みやすい同形異義語

【問いかけ】日本語と中国語には同形異義語があります。中国ビジネス現場で最も誤解を生みやすい同形異義語を1つ選びなさい。 (あなたのご意見に最も近い選択肢を1つ選んで、ポチッとクリック!)

愛人
大丈夫
曖昧
問題
その他

結果を見る

締切:2014年07月04日18時00分
協力:クリックアンケート http://clickenquete.com/

| | Comments (0)

米国-インド間オフショア開発の成功事例に学ぶ

オフショア大學受講生との質疑応答より。
(Q. 受講生 A. オフショア大學講師)

Q.米国-インド間のオフショア開発が成功しているとの噂話をよく耳にします。日本企業が学ぶべき点は何でしょうか? 

A.まず、米国-インド間のオフショア開発の成功要因を分析して、次いで、日本-中国(その他オフショア委託国)間のオフショア開発でも使えそうな知見を拾い上げるとよいでしょう。

011439

■ 問いかけ

<問1>米国-インド間のオフショア開発の成功話をよく耳にします。最も重要な成功要因はどれでしょうか。

英語を共通言語とするから
時差をうまく活用しているから
大規模・長期間の仕事が多いから
請負開発よりも製品開発の方が多いから
米国在住インド系技術者が活躍しているから
客先常駐のブリッジSEを有効活用しているから
発注者の重要人物がインド駐在する期間が長いから
もともと互いに役割と責任を明確化する商習慣だから
ドキュメントを厳密に書く習慣が徹底されているから
単発請負契約よりも長期のラボ契約やODCが主流だから
その他

結果を見る
コメントボード

締切:2014年07月04日18時00分
協力:クリックアンケート http://clickenquete.com/


<問2>上記の特徴のうち、日本のオフショア開発でも、すぐに使えそうなものはどれか? 一般論で構わないので、重要順にいくつか挙げなさい。

<問3>上記の特徴のうち、あなたの会社のオフショア開発でも、すぐに使えそうなものはどれか? 適切に状況設定して、重要順にいくつか挙げなさい。理由も分析しなさい。

| | Comments (0)

計画的だが発注量の「山谷」が懸念

オフショア大學受講生との質疑応答より。
(Q. 受講生 A. オフショア大學講師)

Q.人材流動が高い中国で定期的な(四半期ごとなど)案件を任せたい場合、以前の技術者がいないなどの問題を軽減するにはどうすれば良いか?

坂道

A.これは難問です。四半期ごとに仕事はあるものの、年間を通じて継続的な発注量が確保できない前提。つまり、計画的ではあるものの、発注の「山谷」がどうしても避けられない場合の効果的な中国オフショア開発のやり方について。

あくまでも一般論ですが、以下の対策が有効だと思われます。

・他部門に頼み込んで年間を通じて継続発注できる仕事量を確保

自部門だけでは仕事量不足でも、他部門からオフショア継続するための仕事量を確保する方針。社外と連携する手もあります。

・山谷のある発注でも満足する少数精鋭のパートナーを選定

小規模の中国パートナーにとっては、予め人員確保の目処がつけられるため、誠実に対応してもらえる可能性が高まります。

・そもそも、人材流動しないキーパーソンを選定

例えば、実際に現場で手を動かせる技術出身の経営幹部がいる小規模パートナーに目をつけるとよいでしょう。なぜなら、経営幹部は人材流動しないので、ノウハウ蓄積の課題は解決されるから。

■ 問いかけ

<問1>「四半期ごとに仕事はあるものの、年間を通じて継続的な発注量が確保できない」との前提。人材流動やノウハウ流出が懸念。この種のオフショア開発が成功する確率は何%でしょうか。

0%
25%
50%
75%
オフショア開発の成否とは無関係
その他

結果を見る
コメントボード

締切:2014年07月03日18時00分
協力:クリックアンケート http://clickenquete.com/

<問2>「四半期ごとに仕事はあるものの、年間を通じて継続的な発注量が確保できない」と前提で、いかにも失敗しそうな要件をいくつか挙げなさい。

| | Comments (1)

オフショア先の技術者が専門家志向になる可能性

オフショア大學受講生との質疑応答より。
(Q. 受講生 A. オフショア大學講師)

Q.中国やベトナムのIT系学生の質が上がり、インドのような専門家(スペシャリスト)志向になることはないか?(Y/N)

※この質問の背景を知りたい方は以下の過去記事をご覧ください。
中国人は金融系オフショア開発がお嫌い?


A.全体の傾向としては「No」。インドと中国では、社会慣習に基づく職業観が違うからです。ただし、幸いなことに、以前と比べて中国では、専門家志向の強い技術者を採用、育成しやすい環境に変化しつつあります。一方で、ベトナムでは、さほど大きな変化は生じていないとの印象を持っています。

なぜ、以前と比べて、中国では専門家志向の強い技術者が増えているのでしょうか。主な理由は、技術者を取り巻く労働環境、および、転職市場環境の変化にあると考えます。


・高就職率・高収入を好んで、IT系学生の大量輩出が続いた

必ずしも「上昇志向」の強くない者も Software技術者を目指し、それなりに現場で実績を重ねて、一人前の技術者として30代を迎えられる労働環境が整った。


・仕事の増加率が陰り、役職者(課長以上)のポスト不足が懸念

かつての日本と同様、誰でも技術者として真面目に頑張れば、30代で必ず課長になれた時代が過ぎ去ろうとしてる。要するに、中国オフショア企業でも、ポスト不足のリスクが顕在化しつつある。現実を直視する一部の中堅技術者は、Bossを目指すよりも、このまま技術を極めるキャリアを選択するようになった。


【アンケート】他人を蹴散らし、我先に出世の階段を駆け上がりたい中国人の心理を読み解く。でも、もしかしたら、技術者のキャリア観は、ちょっとずつ変化しているかも?

主張「金融系オフショア開発は中国人SEに嫌われる」が正しいと仮定します。最も説得力のある理由を、選択肢から1つ選びなさい。

技術力より品質が大切だから
先端技術より枯れた技術が好まれるから
扱う業務知識は一朝一夕には身につかないから
文書作成に手間がかかるから
その他
そもそも、主張に不同意(金融系オフショア開発は嫌われない)

結果を見る
コメントボード

締切:2014年06月26日18時00分
協力:クリックアンケート http://clickenquete.com/


■ 問いかけ

<問1>10年前と比べて、2014年のIT系学生の質は上がっている

・日本の場合(Y/N)
・中国の場合(Y/N)
・ベトナムの場合(Y/N)


<問2>あなたは、以下の主張に同意しますか?(Y/N)

「中国のIT系学生の質が上がりインドのような専門家志向になる」


<問3>あなたは、以下の主張に同意しますか?(Y/N)

「ベトナムのIT系学生の質が上がりインドのような専門家志向になる」


<問4>オフショア委託先で働く20代中盤の技術者を、これから10年間、現場でバリバリ技術職として稼働させたい(中国人/ベトナム人)。つまり、10年後、30代中盤でも現場で手を動かす現役バリバリのオフショア技術者を計画的に育成したい。例えば、35歳の凄腕プログラマがオフショア委託先で、堂々と働いている状況。どのような施策が有効ですか。

| | Comments (0)

中国人は金融系オフショア開発がお嫌い?

オフショア大學受講生との質疑応答より。
(Q. 受講生 A. オフショア大學講師)

Q.中国人SEは、汎用性に乏しい技術を嫌う傾向があると教えていただきました。講座では「固有技術に縛られる組込みソフトよりも、 Java + OSSによる Web開発が好まれる」と例を挙げていました。当社のオフショア開発は、地道にコツコツと業務知識を蓄積しなくてはいけない金融系アプリ開発です。中国人SEに嫌われるのではないでしょうか?

金融系オフショア開発

A.あえて二者択一するなら回答は「Yes」。ご質問の通り、金融系アプリ分野のオフショア開発は、中国人SEに嫌われる恐れがあります。ここでは、質問の範囲を、中国国内のシステム開発ではなく、対日オフショア開発における金融系アプリ開発に限定します。

もし本当に、金融系オフショア開発が中国人SEに嫌われるとしたら、それは以下の理由が考えられます。

・技術力より品質が大切だから
・先端技術より枯れた技術が好まれるから
・扱う業務知識は一朝一夕には身につかないから
・コーディングと同等かそれ以上に文書作成に手間がかかるから


■ 問いかけ

<問1>主張「金融系オフショア開発は中国人SEに嫌われる」が正しいと仮定します。最も説得力のある理由を、選択肢から1つ選びなさい。

Se


<問2>もし、本文の主張「金融系オフショア開発は中国人SEに嫌われる」が必ずしも正しくないなら、一体なぜでしょうか? 問1のアンケート設問を踏まえて分析しなさい。

| | Comments (0)

テストや品質の意識乖離(過去記事リスト)

オフショア大學受講生との質疑応答より。
(Q. 受講生 A. オフショア大學講師)


Q.オフショア開発のテスト(単体、結合)について、日本と海外勢との間に意識乖離はありますか?(ある/ない)

A.ある。一般に、テストに限らず「品質意識」全体に関して、日本と海外オフショア委託先との間には大きな意識乖離があります。まず、日本と海外オフショア委託先の品質意識の違いは、主に2つの原因から生じます。

1つ目は国民文化の違い
2つ目は経験不足による考慮不足


日本と海外オフショア委託先の品質の違いについて、2014年6月現在、オフショア委託先の成熟度がよほど低くない限り、必ずしも「国民文化の違い」が主たる原因ではないと考えた方が無難でしょう。

まずは、両国のプロジェクトメンバーの平均年齢、職務経験を比較してください。同時に、プロジェクトメンバーの人口ピラミッドを図示するとよいでしょう。もしかしたら、あなたのプロジェクトでも、「経験不足」による考慮不足が、品質の違いをもたらす原因かもしれません。


以下、参考までに、オフショア開発におけるテストや品質意識に関する役立つ過去記事をいくつか拾い上げます。事例や詳細解説に興味のある方は、後でじっくりご覧ください。

日本と中国の品質作り込みに関する考え方の違い
→システム全体を俯瞰しないまま、近視眼的にテストする中国オフショア委託先。どのように改善すればよいでしょうか?

レビュー結果をMLで全体通知したら個人の面子は潰れるか?
→中国オフショア拠点で集団レビューが機能しない原因の1つは、従業員の面子が邪魔をするからです。すなわち、改善活動という組織の全体最適よりも、個人の面子を守るという個別最適を優先してしまう国民性が影響していると考えられます。

ソフトウェア品質に関する「暗黙の前提条件」の誤差調整
→中国側の視点では、日本人は費用対効果を分析せぬまま割に合わない品質向上の努力を繰り返しているように感じられます。最近「ガラパゴス化」と揶揄される日式家電の過剰高機能化も好例です。

「高品質は暗黙の前提条件」を中国は受入れるべきか
→日本都合の厳しい納期に間に合わせた根性は有り難いが、品質劣化は認められない。もし品質水準を保てないなら、コーディング生産性が高いとは言えない。

日本的柔軟性や行間を読む力は「魅力的品質」か?
→コメント欄が盛り上がっています。

■ 問いかけ

<問1>2014年現在、中国オフショア委託先でのテストにおいて、最もよくある問題は何でしょうか? 設問では、あえて対象業務/利用技術やツール等を限定しません。あなたの実体験を元にお答えください。

20140612_2


<問2>中国オフショア委託先でのテストでよくある問題の傾向は、10年前と現在とで違いますか?(同じ/違う)


| | Comments (4)

こちらから相手の個人領域に足を突っ込む

オフショア大學受講生との質疑応答より。
(Q. 受講生 A. オフショア大學講師)


Q.中国人は嘘つきというのではなく、悪意がないのに進捗などで「問題なし」と報告することに対して、どのようにガードをかければよいでしょうか?

酒

A.二つの側面から対策するとよいでしょう。

1つ目は、国民文化に依存しない純粋なマネジメント視点での対策。
2つ目は、中国文化を考慮した異文化コミュニケーション視点での対策。

(前号の続き、第三弾)

第一弾:悪意なき「問題なし」へのマネジメント視点対策
第二弾:悪意なき「問題なし」への異文化視点対策


・個人領域に足を突っ込む

×「お客様に迷惑をかけないよう報連相をしっかり」

◯「これは日本的な報連相ですが、あなたの市場価値を高めます。もしあなたが転職する際には、日本人に叩きこまれた進捗管理の経験がきっと役立つでしょう」と個人能力向上を強調

ほとんどのオフショア受託国では会社より個人を優先する国民文化を有します。極言すると、日本だけが組織優先文化だと認識するほうが安全でしょう。

極めて単純な手ですが、オフショア委託先のリーダーと個人的に親密になればなるほど、進捗報告の精度も相関して高まります。特に、報連相の「相談」が機能してくるはずです。


ここからは中国限定。中国人との信頼関係構築の際に注意して欲しいのは「信頼≒親密」との事実。

もしあなたが中国人と信頼関係を築きたいなら、まず親密になることを優先してください。あなたが誠実な仕事態度を貫いたとしても、中国人との信頼関係はなかなか築けません。正直さや誠実さといった日本文化の特徴を捨てる必要は全くありませんが、優先順位を間違えないようご注意ください。

■ 問いかけ

<問1>「現場の中国人技術者のプレゼントを贈ったら、その後の進捗報告の信頼度が高まる」。本文によると、このような因果関係が成り立つような気がします。あなたは、この主張に同意しますか?(Y/N)


<問2>「現場の中国人技術者らと酒を酌み交わしたら、その後の進捗報告の信頼度が高まる」。本文によると、このような因果関係が成り立つような気がします。あなたは、この主張に同意しますか?(Y/N)


<問3>「オフショア委託先の若手技術者らと意図的に非公式会話を交わしたら、その後の進捗報告の信頼度が高まる」。本文によると、このような因果関係が成り立つような気がします。あなたは、この主張に同意しますか?(Y/N)


●過去関連記事

身内的親密関係なくしてオフショア成功なし
異文化間ビジネスにおける信頼関係の3要素
国際電話会議で非公式会話を意図的に交わすタイミング

| | Comments (0)

悪意なき「問題なし」への異文化視点対策

オフショア大學受講生との質疑応答より。
(Q. 受講生 A. オフショア大學講師)


Q.中国人は嘘つきというのではなく、悪意がないのに進捗などで「問題なし」と報告することに対して、どのようにガードをかければよいでしょうか?


A.二つの側面から対策するとよいでしょう。

1つ目は、国民文化に依存しない純粋なマネジメント視点での対策
2つ目は、中国文化を考慮した異文化コミュニケーション視点での対策。

前号の続き

今日は、2つ目の対策について。

中国文化を考慮した異文化コミュニケーション視点での対策ですが、性善説を前提とするプロジェクトの進捗会議では、そこまで気を使う必要はありません。

2つ目の対策が必要な局面は以下の通りです。

・価格交渉や納期交渉など厳しい衝突が懸念される場面
・海千山千の経営層や政府筋のワガママ連中を相手にする局面
・「報連相」の相談がとても重要な局面

ここでも、書店に山積みされる中国ビジネス書に載る知識や技法が大いに役立ちます。単純ながら効果絶大の技を1つ紹介します。


・用語を厳密に定義

×問題ありますか?
◯問題(problem)、リスク(risk)、課題(challenge)をそれぞれ教えてください。

「問題があるか」と問われたら、人はつい嘘を付いてしまいます。あるいは「いまは遅れているけど残業すれば挽回可能」と自分勝手に解釈して、「問題なし」と根拠なき自信で笑顔を振りまきます。一般の中国人リーダーが無邪気に振いがちな悪癖です。なぜなら、中国ビジネス慣習では、それが好ましい態度だからです。

ところが、問題とリスク、挑戦課題を明確に定義すれば、面子を重んじる中国人技術者であっても、安心して事実を報告できるようになります。

いささか理想主義かもしれませんが、進捗報告の際に以下のような発言が中国人リーダーから引き出せるようになるはずです。

「今は大きな問題はありません。小さい問題はありますが中国側で対処可能です。ご心配なく。ただし、◯◯についてはリスクがあるので日本側のご支援をいただけませんか。◯◯については、挑戦課題として事前に中国側で先行調査したいと思います」

用語定義する際には、相手は大学を卒業したばかりの新米リーダー候補と見なして、丁寧に説明するとよいでしょう。権威に弱い中国人には、PMBOK のリスクマネジメントを引用した説明がより効果的です。できれば、会社のためではなく「あなた個人」の成長のために私はわざわざ時間を割いてあげる、との態度を醸し出すと教育効果は倍増します。


■ 問いかけ

<問1>「問題なし」と根拠なき自信で笑顔を振りまくのが中国ビジネス慣習では好ましい態度である。同意しますか?(Y/N)

<問2>中国人は権威に弱い。オフショア開発分野に限定しても、この主張は成り立ちますか?(Y/N)

<問3>権威に弱い中国人の特徴を利用して、いかにも日本的な「報連相」を若手中心のオフショア現場に根付かせる方法を検討しなさい。

<問4>中国には、ごくまれに進捗会議中の「問題ありますか」を ProblemではなくQuestionと誤解するリーダーがいます。いったい、なぜでしょうか。


●過去関連記事

悪意なき「問題なし」へのマネジメント視点対策
上海で質問したら「没問題」問題の原因は個人にあり=40%
「質問あるか?」が「有没有問題?」と訳される

| | Comments (0)

« May 2014 | Main | July 2014 »