オフショア先の技術者が専門家志向になる可能性
オフショア大學受講生との質疑応答より。
(Q. 受講生 A. オフショア大學講師)
Q.中国やベトナムのIT系学生の質が上がり、インドのような専門家(スペシャリスト)志向になることはないか?(Y/N)
※この質問の背景を知りたい方は以下の過去記事をご覧ください。
・中国人は金融系オフショア開発がお嫌い?
A.全体の傾向としては「No」。インドと中国では、社会慣習に基づく職業観が違うからです。ただし、幸いなことに、以前と比べて中国では、専門家志向の強い技術者を採用、育成しやすい環境に変化しつつあります。一方で、ベトナムでは、さほど大きな変化は生じていないとの印象を持っています。
なぜ、以前と比べて、中国では専門家志向の強い技術者が増えているのでしょうか。主な理由は、技術者を取り巻く労働環境、および、転職市場環境の変化にあると考えます。
・高就職率・高収入を好んで、IT系学生の大量輩出が続いた
必ずしも「上昇志向」の強くない者も Software技術者を目指し、それなりに現場で実績を重ねて、一人前の技術者として30代を迎えられる労働環境が整った。
・仕事の増加率が陰り、役職者(課長以上)のポスト不足が懸念
かつての日本と同様、誰でも技術者として真面目に頑張れば、30代で必ず課長になれた時代が過ぎ去ろうとしてる。要するに、中国オフショア企業でも、ポスト不足のリスクが顕在化しつつある。現実を直視する一部の中堅技術者は、Bossを目指すよりも、このまま技術を極めるキャリアを選択するようになった。
【アンケート】他人を蹴散らし、我先に出世の階段を駆け上がりたい中国人の心理を読み解く。でも、もしかしたら、技術者のキャリア観は、ちょっとずつ変化しているかも?
主張「金融系オフショア開発は中国人SEに嫌われる」が正しいと仮定します。最も説得力のある理由を、選択肢から1つ選びなさい。
◆技術力より品質が大切だから
◆先端技術より枯れた技術が好まれるから
◆扱う業務知識は一朝一夕には身につかないから
◆文書作成に手間がかかるから
◆その他
◆そもそも、主張に不同意(金融系オフショア開発は嫌われない)
締切:2014年06月26日18時00分
協力:クリックアンケート http://clickenquete.com/
■ 問いかけ
<問1>10年前と比べて、2014年のIT系学生の質は上がっている
・日本の場合(Y/N)
・中国の場合(Y/N)
・ベトナムの場合(Y/N)
<問2>あなたは、以下の主張に同意しますか?(Y/N)
「中国のIT系学生の質が上がりインドのような専門家志向になる」
<問3>あなたは、以下の主張に同意しますか?(Y/N)
「ベトナムのIT系学生の質が上がりインドのような専門家志向になる」
<問4>オフショア委託先で働く20代中盤の技術者を、これから10年間、現場でバリバリ技術職として稼働させたい(中国人/ベトナム人)。つまり、10年後、30代中盤でも現場で手を動かす現役バリバリのオフショア技術者を計画的に育成したい。例えば、35歳の凄腕プログラマがオフショア委託先で、堂々と働いている状況。どのような施策が有効ですか。
The comments to this entry are closed.








Comments