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インド流「斬新な応急処置」=「その場しのぎ」

オフショア大學受講生との質疑応答より。
(Q. 受講生 A. オフショア大學講師)


Q.私の会社では、2年前からインドオフショア開発に取り組んでいますが、彼らのいい加減な対応には、ほとほと手を焼いています。

オフショア大學講義でもあったように、基本的に彼らはどんな状況でも「No」とは言いません。積極的といえば聞こえはいいですが、要するに、リスクが全く考慮されていない幼稚な印象です。

次に、上からの指示に盲目的に追従する態度にも疑問を感じます。日本側から要請があれば、インド側では昼夜問わず働きます。一部メンバーは土日も働きます。こうした頑張りはそれなりに評価しますが、肝心の品質はボロボロ。時には、念入りに確認した納期すら守られません。

プロジェクトの進捗状況が芳しくないとき、日印双方のリーダーが何度も対策を検討しますが、一向に改善される兆しがありません。ところが、上位マネジメントにエスカレーションして、上からトップダウンでインド側にクレームすると「途端に納品される」なんてこともしばしばです。


A. 「いい加減な対応」に困り果てるオフショア開発担当者・・・。過去に何度も聞いたことがある状況ですね。

インドにはインド固有の、中国には中国固有の、日本には日本固有の事情があります。いずれにせよ、オフショア開発では「いい加減なオフショア側」「融通の利かない日本側」で言い争うおなじみの風景が今日も繰り広げられます。

中国では「上に政策あれば下に対策あり」との言葉が有名です。中国語では「上有政策、下有対策」と表現します。


一方、インドには「○○○」という表現があり、肯定的には「斬新な工夫による応急処置」を意味します [1]。対照的に「その場しのぎ」「あらゆる抜け穴を見つけ出し組織やシステムを出し抜く」と否定的な意味としても捉えられます。


・肯定的な例

その辺に転がっている部品を組み合わせて車を自作して、不十分な公共交通手段を補完する。圧力鍋を利用してエスプレッソ・マシンを自作し屋台販売する、占星術で運勢が悪いと預言された場合に手っ取り早く現状打破する、など


・否定的な例

手抜き工事やいい加減な施工(建築)、汚職・賄賂 [2]


・肯定か否定かどうか判断が難しい例

許認可権限を握る役人に賄賂を渡したくないために法律の抜け穴を目ざとく見つける、出会った翌日にその日限定で社員となり日本企業との会議に出席 [3]。


参考文献
[1] インド人コンサルタントが教えるインドビジネスのルール
[2] 官僚主義と腐敗、そして“ジュガード”(アクセンチュア)
[3] ジュガードという思考法。悪しき習慣かイノベーションか、スタンフォード大Dスクールにも事例あり。

■ 問いかけ

<問1>肯定的には「斬新な工夫による応急処置」、否定的には「その場しのぎ」を意味するインド固有の概念は何ですか?


<問2>問1の答であるヒンディー語の単語を使って、日-印オフショア開発でありがちな会話を作成しなさい。

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