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パイロット組織でありがちな失敗

オフショア大學受講生との質疑応答より。
(Q. 受講生 A. オフショア大學講師)


Q.当社は今年になってようやくオフショア開発に着手しました。発注先は中国です。これから受け入れが始まるところなので、まだ深刻な問題は発生していません。転ばぬ先の杖となるような失敗例や助言などがあれば教えてください。


A.正直、驚きました。この時期、はじめてのオフショア発注先が「中国」なのは珍しいと思います。2015年夏、未だにこのような相談がオフショア大學に届きますが、多くは中国以外の地域が対象です。特にベトナムへの発注が目立ちます。

オフショア開発に着手したばかりのパイロット組織で特に留意してほしい失敗パターンを以下にまとめます。

・初回の試行プロジェクトは成功するも二回目は大失敗

・日本側の過剰サービスで現場が疲弊気味 「ここまで詳しく書くなら自分でコーディングしたほうが早い」

・オフショア先が不慣れな仕事だと的はずれな見積もりがなされる

・小規模ラボ契約による一過性の成功状態

・一部費用をプロジェクト予算外で処理して数字のつじつま合わせ

・オフショア先ですぐに人が入れ替わるため今以上に成長しない

・日本側でオフショア推進するトップが交替した途端に国内回帰


■ 問いかけ

<問1>本来ならプロジェクト予算に含めるべき工数なのに、そうすると「赤字プロジェクト」となってしまうため、わざと一部経費をプロジェクト外で処理することがあります。

特に、オフショア開発をはじめたばかりのパイロット組織では、成功体験を欲しがるあまりプロジェクト予算管理を粉飾しがちです。

では、オフショア発注前提で準備中のパイロット組織で、仕様&設計レビュー工程からオフショア先キーパーソンに参画してもらいました。正式契約前の仕様レビューの工数を、いったい誰が負担すべきでしょうか。

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幅広く情報収集するには

オフショア大學受講生との質疑応答より。
(Q. 受講生 A. オフショア大學講師)


Q.これまで細々と中国オフショア開発に取り組んでまいりました。最近、中国側パートナーから人月単価のアップ要求が届きました。にもかかわらず、中国では高い人材流動に悩まされています。今後のオフショア推進戦略を検討するにあたり、どうやって幅広く情報収集すればいいでしょうか。中国では既存パートナーとの取引を継続するので、ベトナムや他地域の情報を希望します。


A.相談者は、ネット検索しても見つからない現場の本音や最新動向分析を入手したいと仮定します。この場合は、オフショア発注内容や自社の状況によって、情報収集の手段は変わります。


1)オフショア大學のコミュニティを活用する
2)ベンダー主催の無料セミナーや相談会を活用する


手段1が相応しいのは、以下の条件のいずれかを満たす組織です。

・大企業、大企業の系列企業
・∨字モデル開発を前提とする業務系
・組込系
・日本語コミュニケーションにこだわる、日本的商慣習にこだわる


手段2が相応しいのは、以下の条件です。

・軽いWeb系・SNS系・スマホ・ゲーム系


相談者の会社は「大企業の系列/∨字モデル/日本流にこだわり」の三条件を満たすので、手段1が相応しいでしょう・・・と私は助言しました。


■ 問いかけ

<問1>オフショア関連情報を収集するために、オフショア大學のコミュニティを活用するメリットを挙げなさい。


<問2>オフショア関連情報を収集するために、ベンダー主催の無料セミナーや相談会を活用するメリットを挙げなさい。


<問3>ネット検索では得られない現場の本音や最新動向分析を具体的に挙げなさい。

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オフショア活用実績評価を上から指示されたが

オフショア大學受講生との質疑応答より。
(Q. 受講生 A. オフショア大學講師)


Q.私は開発とオフショアPMO を兼務しています。先日、経営側からオフショア活用の実績を評価しなさい、と指示されました。どれだけコスト削減できたのか、どれだけ生産性が向上したかを数値で示せとのこと。ですが、当社は、国内開発でもまともに測定していないので困っています。(メーカー系ソフトウェア開発子会社)

オフショア大學セミナー

A.プロジェクト評価や組織全体の効果測定については、巷に溢れるマネジメント関連書籍をご参照ください。そこに、要点は書かれています。一般的なソフトウェア工学の視点で問題点を洗い出すとよいでしょう。

オフショア大學主催セミナーでは「業績評価」という使い古された概念の重要性を強調します。例えば以下の問いかけに対して、即答できるオフショアPMO はどれだけいるでしょうか。

・オフショア活用に関する実績評価と業績評価の違いは?
・実績、業績、結果と成果、この4つの違いを説明しなさい
・オフショアPMO が重視すべきは実績評価と業績評価のどちら?


オフショア大學の門をたたくオフショアPMO の多くは元技術者です。そのため、彼らはプロジェクトマネジメントに関する知識はあるものの、それ以外の幅広いビジネス知識、例えば組織行動学に基づくモチベーション管理、等についてはほぼ素人同然です。

あるいは、知識があっても実務運用できないレベル、すなわち、オフショアPMO コンピテンシーが発揮されない状態であると言えます。


■ 問いかけ

<問1>オフショア活用に関する実績評価と業績評価の違いは?

<問2>実績、業績、結果と成果、この4つの違いを説明しなさい。もし可能なら、組織行動学の言葉を使って厳密に用語定義しなさい。

<問3>オフショア実績評価で着目すべき指標をたくさん挙げなさい。

<問4>オフショア業績評価で着目すべき指標をたくさん挙げなさい。

<問5>オフショアPMO が重視すべき評価指標は実績と業績のどちらですか?

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オフショア大學講座体系

オフショア大學講座体系

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