過去の炎上プロジェクトを回想する
【問題】
以下は、かつて炎上したプロジェクトで苦労した自らの経験を回想する元プロジェクトマネージャーのセリフです。炎上プロジェクトで経験した知見をまとめて、関係者に周知するために文章化しているところです。以下を英訳しなさい。
炎上プロジェクトに新しいメンバーを追加投入した時、既に既存リーダーが離職することが決まっていた。
Hints: 過去を回想するときには「had been -ed 文型」を使うといいでしょう。
Note: オフショア大學では、受験英語でありがちな英文法解説には触れません。英文法を復習したい方は別途、オフショア大學にご相談ください。従来の文法学習とは異なる視点で大人のためのやり直し英語学習法を伝授します。
■解答
炎上プロジェクトに新しいメンバーを追加投入した時、既に既存リーダーが離職することが決まっていた。
When a new member was assigned to the death march project, a departure of the current leader had been decided for the near future.
補足:「炎上プロジェクト」
炎上プロジェクトを the death march project と訳しました。これは「馬から落馬」と同じような重複表現である恐れがあります。なぜなら、death march だけで「プロジェクト」の意味を含むからです。念のため、Google で death march project をフレーズ検索したところ、多数の文例がヒットしたので特に問題なしと判断しました。
補足:「追加投入」
「新しいメンバーを追加投入」の「追加」は無視しました。新しいメンバーが炎上プロジェクトに assign されるということは、「追加」であることが明白なので。
補足:「―にメンバー投入」
―にメンバー追加を assign to と表現しました。既に「アサイン」が和製英語として定着しているので、assign の選択はさほど難しくありません。
英語が苦手な人にとって悩ましいのは、むしろ assign の後に続く前置詞の選択ではないでしょうか。今回は前置詞 to を用いましたが、英語初学者は for, in, on との意味の違いが分からないでしょう。
技術者にとって、最も簡単な解決策は、Google で assign to/assign for/assign in/assign on をそれぞれフレーズ検索することです。できれば、assign to the project とより長いフレーズで検索してください。さらにお勧めなのが、コロケーション辞典で assign と相性のよい前置詞を調べることです。この辺の詳細は、別途セミナーで実演解説します。
ちなみに、相手が非英語ネイティブのアジア人なら、assign to でも assign for でも、何ら問題なく会話が成立すると思います。
補足:「assign が思いつかない場合の対処法」
メンバー追加に相当する動詞 assign が思いつかない場合、一体どうすればよいでしょうか。普通の技術者にとって大事なのは、単語が思い出せない時のとっさの対応力です。
理想的には「辞書を引け/オンラインで用例を検索」ですが、即時対応が要求される会話やインスタントメッセージでは自分が使いこなせる基本単語で代用しなくてはいけません。例えば、assigned to の代わりに in や on が使えます。英語上級者なら、他にも簡単な表現を思いつくでしょう。
When a new member was assigned to the project ...
→ When a new member was in the project ...
→ When a new member was on the project ...
(もちろん、in と on では微妙に意味は異なります)
補足:「リーダーが離職」
既存リーダーが離職するは、a departure of the current leader と訳しました。離職/転職/人材流動という言葉をよく使う人は、いくつか典型的な言い回しを覚えておくといいでしょう。以下は、約996万の例文を収録した weblio からの抜粋です。
離職理由は何ですか。
What is the reason you are leaving your job?キーパーソンの離職原因
Reason for key person departures離職率
Turnover rates人材の流動化
the mobility of human resources
human resource mobility
補足:「―することが決まっていた」
「―することが決まっていた」を be decided と訳しました。例文は過去の回想シーンなので、過去完了形を用いて had been decided です。
例文のように、リーダ離職が決定事項であり、そこに向かって着々と状況が進んでいるならば、be going to も使えます。一方で will を使うと、違うニュアンスが相手に伝わってしまいます。
a departure of the leader is decided
the leader is going to leave the current project
the leader will leave the current project
学校では「will と be going to は同じ意味」と教わった人がいるかもしれませんが、実務ではこのような微妙な違いが大きな誤解を招く恐れがあるのでご注意ください。
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