« カタカナ禁止の理由 | Main | 元技能実習生は採用しない方針のBPO企業 »

正しく品質保証したつもりなのに衝突する恐れ

先日オフショア大學では、きちんと品質保証をやったことがない若手の技術者を対象に論理思考講座を実施しました。そこで出題された演習問題と質疑応答の様子を紹介します。


【演習】要求仕様「3,000円以上購入した顧客は送料無料」が実装されたソフトウェアの機能を検証するテスト項目を作成しなさい。(ただし異常系エラー処理のテストは無視してよい)


教科書的な答えは以下の通りです。


【解答】限界値分析による下記3項目を検証すればよい。

・2,999円の品物を購入した時、送料無料とならないことを確認
・3,000円の品物を購入した時、送料無料を確認
・3,001円の品物を購入した時、送料無料を確認


腕に覚えのある一部の技術者は、短時間のうちに上記のような解答を導き出しました。もちろん、これは実務者としては大正解です。

ところが、純粋な論理思考の観点だと、この解答は不十分と言わざるを得ません。なぜならば、次の素朴な疑問に論理的に解答できないからです。


素朴な疑問
「なぜ、3,002円以上の時も送料無料が100%保証されるのですか?」


意地悪なオフショア大學講師は、わざと慇懃無礼な態度で受講者に同じ質問を投げかけました。すると、勝ち気な性格の若者が即座に反論しました。


講師「例えば、なぜ 5,000円の時にも送料無料が保証されますか」
若者「はぁ? 5,000 は 3,001よりも大きいからですが、何か?」
(本人に悪気はないが、不躾な印象を与えてしまう発言)

講師「私は論理思考の観点で質問しています。なぜ、限界値分析による3項目のみの検証で、正数すべての場合でも正常動作すると保証されるのですか?」

若者「Integer型の最大値を考慮せよ? という意味ですか」
講師「違います」

講師「3項目しか検証していないのに、なぜ他のすべての場合も大丈夫だと結論づけたのですか? 演繹的な論理展開ですか? それとも帰納的な論理展開ですか?」

若者「・・・」
講師「・・・(ニヤ)」(じわじわとプレッシャーを強める)


■ 問いかけ

上記の事例を読んで、後の設問に答えなさい。

<問1>純粋な論理思考のクイズです。本文に登場する素朴な疑問に解答しなさい。

「なぜ、3,002円以上の時も送料無料が100%保証されるのですか?」


<問2>本文の演習問題は単純ですが、現実には「技術者にとっては簡単なのに、顧客にとっては理解困難」という状況が数多く存在します。以下の質疑応答は非技術者の顧客と若手プログラマとの間で交わされたと仮定します。このQ&Aのリスクを挙げなさい。

顧客「なぜ 5,000円の時にも送料無料が保証されるのですか?」
若手「はぁ? 5,000 は 3,001よりも大きいからですが、何か?」


問いかけの答はオフショア大學講座で発表します。公式メルマガでもHintsを紹介しています。

|

« カタカナ禁止の理由 | Main | 元技能実習生は採用しない方針のBPO企業 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« カタカナ禁止の理由 | Main | 元技能実習生は採用しない方針のBPO企業 »