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海外でも日本並み品質なのに値下げ要求される

オフショア大學への相談より。

私は中堅SI企業のセールスエンジニアです。

近年、当社はアジア新興国に進出するお客様に小判鮫のようにくっつき、現地でのシステム構築や保守運用を請け負っています。

場所はアジア新興国であるにも関わらず、システム要件やサービス品質は日本にいるときと同等水準が求められます。

それなのに「ここはアジア新興国だから」といって、お客様の現地法人からは大幅な値下げ要求が突きつけられています。

現地人件費の安さを考慮すると、私も多少の値下げはやむを得ないと感じています。とは言え、現地人材を使いながら日本と同じような高品質サービスを提供し続けられるかどうかは甚だ疑問です。


■ 問いかけ

<問1>この後、相談者がとるべき対応を検討したい。可能性のある選択肢をすべて洗い出しなさい。

例:選択肢1:値下げに応じる
  選択肢2:値下げに応じない
  ・・・

<問2>もし、値下げに応じたときのリスクを挙げなさい。

<問3>もし、値下げに応じないと決断したなら、お客様の現地法人に対してどのような便益を提供しますか。トレードオフやギブ・アンド・テイクを意識して考えなさい。


* Hints はオフショア大學公式メールマガジンをご覧ください。

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海外顧客へのプレゼンに万全を期すも失敗

オフショア大學への相談より。

私は、日本のSI企業でグローバル対応可能なシステム導入を提案営業しています。ある日、アジア某国の研究機関から「システムを提案してくれないか」と依頼がありました。当社製品を導入してくださった実績のある有力者からの紹介案件です。

しかも、この研究機関から複数のキーパーソンが来日するとの情報を事前にリークしてもらいました。研究者らが集うシンポジウムへの参加が目的とのこと。

これ幸いにと、当社は営業・技術・R&D部門の上級管理職が首を揃えてシンポジウム会場を訪問し、来日したキーパーソンらにご挨拶しました。そして、入念に段取りされた流れにしたがって、当社システムの導入案をプレゼンしました。

プレゼンと質疑応答の公用語は英語でした。プレゼンは、技術出身で英語も得意な当社の中堅エース営業に担当させました。


・・・後日談

当該案件を紹介してくださった方によると、当社のプレゼンはお客様の心にあまり響かなかったそうです。

むしろ、若干の不信感すら残ってしまったようです。

■ 問いかけ

<問1>上記相談によると、プレゼンは失敗でした。一体なぜでしょうか。考えられる原因をできるだけたくさん挙げなさい。

<問2>上記相談のプレゼンが失敗した原因は、国民文化の違いで説明できます。この主張に賛成しますか?(Y/N)

<問3>上記の失敗事例から得られる教訓をまとめなさい。

* Hints はオフショア大學公式メールマガジンをご覧ください。

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日本製部品を海外パートナーに担いでもらう提案

オフショア大學への相談より(※)。


私はアジア新興国で国内市場の開拓に従事しています。

当社はシステムの一部分として組み込まれるソフトウェア部品を扱っています。

そのため、海外で売上を伸ばすためには、現地の有力パートナーのメニュー表に予め当社製品を加えてもらわないといけません。いわゆる、現地パートナーに担いでもらう営業方針です。

現地パートナーの営業責任者は、高品質な当社製品を高く評価しています。ただし値段が高すぎるため、ソリューション全体のバランスが崩れることを懸念しています。

実際、地元政府や現地見込客との商談でも、値段の話題になった途端に表情が一変します。「これじゃ全く話にならん」という態度です。

私も現地感覚だと「日本製は高すぎる」という自覚はあります。成功した他社事例など、何か有益な情報や助言をいただけますか。

※機密情報保持のため話をかなり脚色しています


■ 問いかけ

<問1>相談者が求める有名な成功事例を1つ挙げなさい。

<問2>日本製部品を海外パートナーに担いでもらうには、どう提案すればよいでしょうか。適当に条件を設定して、相談者に助言しなさい。


* Hints はオフショア大學公式メールマガジンをご覧ください。

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海外代理店による初のパッケージ導入

オフショア大學受講生からの相談より(※)。

私の会社では、10年間の取引実績がある中国オフショア開発委託先と販売代理店契約を結んで、自社パッケージ製品の中国国内ソリューション展開を図っています。

今年度の導入目標は5件ですが、実績は1件にとどまっています。

実績1件は、中国オフショア開発委託先の人脈を使って、ある国営企業の系列会社に試験導入しました。

試験導入といっても、実際には相応のカスタマイズが発生します。

そこで中国代理店では、不慣れなソリューション案件を成功させるために、日本向けオフショア開発で実績あるリーダー陳さんを客先に出向させて常駐作業させることにしました。

陳さんは、客先で頻発するカスタマイズ要求に現地でリアルタイムに応えることにしました。

ところが、客先で実際に起こっている多くの出来事は、日本側に伝わってきません。

対日業務で大活躍したリーダーが現場を指揮しているはずなのに、状況はなかなか好転しません。

このままでは、日本側からの支援も滞ってしまいます。

そこで急遽、日本人担当者が中国に飛んで、現地状況を確認することになりました。

現地に入ってプロジェクト点検を始めた日本人担当者は、現場のあり得ない状況に思わず言葉を失いました。

※機密情報保持のため話をかなり脚色しています。どうかご了承ください。


■ 問いかけ

<問1>現地でプロジェクト点検を始めた日本人担当者が真っ先に目撃した「現場のあり得ない状況」とは何だと思いますか? 


<問2>対日業務で大活躍したリーダーが現場を指揮しているはずなのに、この試験導入案件では苦労しています。なぜだと思いますか?


<問3>販売代理店契約を結んで「年間導入目標5件」を掲げた現地パートナーですが、このままだと目標達成できません。この後、事態はどう進展するかを予想しなさい。


問いかけの Hints はオフショア大學公式メールマガジンに記載されています。

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インド人出張者の受け入れNG対応

来週の月曜日、インドのオフショア委託先から次期プロジェクトの打ち合わせのために初来日します。男性(36歳・ムンバイ出身)です。

あなたは、インド人出張者の受け入れ担当です。彼は次期プロジェクトのキーパーソンです。

技術はピカイチですが、日本語は全くできません。風のうわさによると、今さら日本語を覚える気もないそうです。

■ 問いかけ

<問1>あなたは、初日の歓迎会のお店を探しています。無難なお店と危ないお店を、それぞれ以下の選択肢から1つ以上選びなさい。またその理由を述べなさい。
なお、参加者は英語が(少し)話せる人に限定したため、合計4名の少人数だと仮定します。

(a) 焼肉バイキング
(b) ビュッフェ形式のレストラン
(c) 個室のある落ち着いた雰囲気の洋風居酒屋
(d) 会社近くにある食べログ高評価のインド料理店


<問2>あなたが世話をするインド人出張者は、会社が契約するウィークリーマンションに3ヶ月の予定で滞在します。
日本に不慣れな訪日外国人は、日常生活でもよくトラブルを起こします。あなたは、彼のお世話係として、どのような点に注意すればいいでしょうか。


答えの Hints はオフショア大學公式メールマガジンをご覧ください。

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ベトナム人出張者の受け入れNG対応

来週の月曜日、ベトナムオフショア委託先から若い技術者が「日本研修」という名目で初来日します。男性(27歳・ハノイ出身)です。

あなたは、ベトナム人研修生の指導係です。研修生はこれからの1年間、あなたの会社で研修を受けながら、日本の仕事のやり方を覚えます。

若手技術者が日本に到着した後、ベトナム委託先は研修生の面倒をほとんど見てくれません。

風の噂では、他社でも同様に研修生の放置プレーが目立つそうです。


■ 問いかけ

<問1>あなたは、初日の歓迎会のお店を探しています。無難な料理と危ない料理を、それぞれ以下の選択肢から1つ以上選びなさい。またその理由を述べなさい。以下は、全て創業◯◯年の老舗専門店だと仮定します。

(a) しゃぶしゃぶ
(b) トンカツ
(c) お好み焼き
(d) 焼き鳥


<問2>あなたの会社では、半年前に同じベトナム委託先から別の研修生を受け入れています。こちらも20代のベトナム人男性です。現在は他部署に配属されているため、普段はほとんど交流機会はありません。
せっかくなので、彼も歓迎会に参加してもらおうと思います。同じ会社から派遣された研修生同士、これから仲良くしてもらいたいと思います。念のため、留意すべき点があれば指摘しなさい。

参考:須田健太郎(2016)、インバウンド市場の現状と訪日客の特徴、BBT


答えの Hints はオフショア大學公式メールマガジンをご覧ください。

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ミャンマー人出張者の受け入れNG対応

来週の月曜日、ミャンマーオフショア委託先の事業部長と上級技術者が訪日します。

目的は新規プロジェクト立ち上げに伴う顔合わせと知識移転です。

事業部長はこれまで何度も訪日経験がありますが、上級技術者は初訪日とのこと。ちなみに二人とも女性です。

あなたは、日本側のプロジェクトリーダーとしてミャンマー人出張者の受け入れを担当します。この二人をうまく歓待して、パートナーとの信頼関係を築くのがあなたに与えられた重要なミッションです。

初日の夜は、あなたがミャンマー人出張者の歓迎会を主催します。


■ 問いかけ

<問1>初日の歓迎会で出してよい無難な料理と危ない料理を、それぞれ以下の選択肢から1つ以上選びなさい。またその理由を述べなさい。

(a) 中華料理
(b) タイ料理
(c) しゃぶしゃぶ
(d) イタリアン


<問2>来週、会社の近くにあるホテルはどこも満杯で予約がとれません。以下の選択肢から、より好ましい対応と好ましくない対応をそれぞれ1つ以上選びなさい。またその理由を述べなさい。

(a) 会社近くにようやく一部屋だけ確保できたので相部屋にしてもらう
(b) 満員電車を乗り継いで片道45分かけて通う部屋を確保
(c) 比較的混まない路線を使って片道 60分ほど離れた二つのホテルにそれぞれ1部屋ずつ確保
(d) 片道 90分ほど離れた始発駅にあるホテルを確保


参考:須田健太郎(2016)、インバウンド市場の現状と訪日客の特徴、BBT

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