マレーシアIT事情クイズ(1)

先週、マレーシア・ペナンの政府系教育機関 JMTi (Japan - Malaysia Technical Institut) で日本のオフショアリング事情について講演しました。

まず、日本の高齢化と人手不足の話題を取り上げて、なぜITグローバル開発が日本企業の重要課題になりつつあるのかを歴史的観点から聴講者に理解していただきました。

次いで、IPA等の調査データを引用しつつ、要所でオフショア大學の独自見解を交えたところ、マクロ統計では発見できない知見が得られたと聴講者からの評判もまずまずでした。

私が紹介した内容は以下の通りです。

【データ系】
・日本国全体の人口動態
・日本国内のIT市場動向
・日本国内のオフショア市場動向
・オフショア主要国の人月単価
・日本IT技術者が所属する企業の内訳

【分析系】
・中国とベトナムの成功要因
・フィリピンとミャンマーの阻害要因
・日本独特の商習慣
・オフショア開発の戦略シフト
・マレーシアがやるべき3つのステップ

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マレーシアの聴講者は、前半のIT産業動向について強い関心を示しました。ところが、意外にも人月単価に関してはほとんど関心を示しませんでした。

講演後の個別 Q&A では「どうやれば日本顧客と接触できるか?」「日本で需要の高い技術領域は?」などの質問が相次ぎました。

モーリシャスから参加したあるIT担当役人からは「ぜひモーリシャスにいらしてください、ホテルなどはこちらで手配しますから」と嬉しい社交辞令をいただきました。

■ 問いかけ

<問1>オフショア大學訪問団がマレーシア・ペナンを訪問した際、現地のIT技術者について最も驚いたことは何でしょうか? 一般論ではなく、オフショア大學訪問団の独断と偏見に基づく答えを予想しなさい。

(1) ほぼ全員が流暢な英語を話すこと
(2) 英語と中国語の両方を話す技術者が豊富にいること
(3) 英語がほとんど話せない技術者が2割程度いること
(4) C言語やCOBOLなどレガシー技術の教育が盛んなこど
(5) IT技術者の過半数が女性だったこと

<問2>オフショア大學訪問団がマレーシア・ペナンを訪問した際、いろいろな光景に出くわしました。以下のうち、「間違い」を1つ選びなさい。ただし一般論ではなく、オフショア大學訪問団の独断と偏見に基づく答えを予想しなさい。

(1) コーヒーを飲む現地メンバーが多かった
(2) 夜の会食なのに現地メンバーは全く酒を飲まなかった
(3) 出会った多く人が「日本人は礼儀正しい」と発言した
(4) 日常のお買い物の多くがスマホ電子決済に対応していた
(5) ペナンのマレー鉄道はほぼ時刻表通りに運行されていた

<問3>オフショア大學訪問団がマレーシア・ペナンを訪問した際、いろいろな英語を耳にしました。以下のうち、「間違い」を1つ選びなさい。ただし一般論ではなく、オフショア大學訪問団の独断と偏見に基づく答えを予想しなさい。

(1) それなりにきれいなイギリス英語の発音だった
(2) 女性の二人称を「He」と間違う(本来は She)
(3) マレー系なのに「オッケーら(OK了)」と言う
(4) 単語を繰り返す(can can can:できるできる)

*Hints: オフショア大學公式メールマガジンに詳細な補足説明が追記されています。

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【情報求む】ミャンマー訪問先

ブログ管理人の幸地司です。

2013年7月、当ブログの管理会社であるアイコーチ株式会社が創立10周年記念を迎えました。各方面からのお祝いのお言葉、まことにありがとうございます。

おかげさまで今期(2012年9月期)も増収増益を確保できそうです。お客様とパートナーに恵まれました。

過去1年は中国一辺倒でしたが、今夏から再び東南アジアに目を向けます。対象地域はベトナム・ミャンマー・そしてインドです。

ここで1つ、皆様に相談があります。

今年は、ミャンマーを訪問したいと考えています。もし、お近くにミャンマー関係者(オフショア委託先、現地子会社、IT関連業)がいらっしゃれば、是非ご紹介ください。

取材を兼ねた会社訪問と簡単なインタビューをさせていただきたく。

情報提供やご紹介の連絡先はこちらです。
   → info @ ai-coach.com

どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

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今年読んだ本ベスト10

私が今年読んだ本のベスト10を紹介します。第1位から第7位までは2010年出版、第8位以降は今年読んだ「過去の本」です。分厚いビジネス書にやわらかいハウツー本、専門書、ゆるい中国関係書などが無秩序に並んでいます。

ストーリーとしての競争戦略
中国人の本音
感動の会議! リーダーが会議で「人を動かす」技術
PMO導入フレームワーク
図解 ディベート入門
モチベーション3.0
ひねもすのたり中国語
トヨタの口ぐせ
毛沢東の私生活(上)(下)
影響力の武器 実践編

<番外編>
生き残るSE

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丸投げ禁止

東京都建設局、味のある仕事をしていますね。
・コストの上昇
・品質低下
・責任の放棄
・優良企業の発達阻害

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よい子のための「なぜ地震になると略奪?」

<問>.あなたは小さな子供から「なぜ、外国では地震になると略奪が起こるの?」と質問されたとする。その子をGlobal人材に育てたいなら、どう答えるべきか?

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SEの「品質」力

SEの「品質」力

内容紹介
本書は、SEの方々に、品質管理への入り口をくぐっていただくことを念頭に置いています。第1章では品質管理の難しさと重要さにまつわる話題を取り上げています。第2章では初級SEにありがちな誤解を解き、その代わりに持つべき考え方を示します。第3章は開発現場で使える、実践テクニックとしての問題解決ツールについて説明しています。第4章はチームマネジメントの観点から、品質問題を致命的なレベルまで悪化させてしまう落とし穴をあげます。第5章はまとめとして品質管理の要点を述べます。

単行本(ソフトカバー): 224ページ
出版社: 技術評論社 (2010/3/4)
言語 日本語
ISBN-10: 4774141879
ISBN-13: 978-4774141879
発売日: 2010/3/4

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朝青龍のaccountability

日本の国技のトップで活躍してきた朝青龍が引退を発表しました。泥酔時の不適切な行為の責任を取るためだと報道されています。

この場合の責任は、responsibility に相当します。日本社会では、昔からresponsibilityは厳しく追及されました。

一方、朝青龍のaccountability の方はうやむやにされたままです。いわゆる説明責任と訳される accountability ですが、こちらは日本ではあまり周知されてこなかった概念です。

「男は言い訳せずに黙って切腹」みたいな美学。

日本人と中国人は、どちらも「面子」をとても大切にします。ところが、日本人の面子と中国人の面子は、明らかに異なります。

例えば、日本人は面子を守るために responsibility に厳しい。すぐに謝る、すぐに辞任する、さっさと腹を切る、など。その一方で、中国人は面子を守るために accountability を徹底します。

Accountabilityを重視しない平均的な日本人はこう言います。

「中国人は失敗しても、すぐに言い訳を並べる」

これまでは、真面目な日本人といい加減な中国人という対立軸で語られてきました。これからは、説明責任(accountability)と面子をセットで考えた方が、新しい異文化理解の道が開けてお得かもしれません。

平均的な中国人が約束の時間に遅刻した時、遅刻行為を謝罪する前にまず言い訳します。それは、説明責任(accountability)を果たすことによって、待たされた相手の面子を守れると考えているからです。

つまり、あなたは約束時間を簡単に破られるような「軽い」人物ではありませんよ、というメッセージを投げかけることで、相手の面子を守るという考え方。

これって、教科書的な日本人にとっては??な発想ですが、実際には無意識のうちにビジネスシーンで活用されています。日本人が、約束時間に遅刻した際に言い訳をせず、ただ「すいませんでした」と詫びるだけだと、かえって印象が悪くなることも珍しくありません。

きっと人間にとって、responsibility と accountabilityはある種のトレードオフなのだと思います。例えばこんな感じで。

<責任割合の勝手ランキング>

日本:responsibility=90, accountability=10
中国:responsibility=60, accountability=40
米国:responsibility=40, accountability=60

↑正しいような、間違っているような、不思議な感覚(幸地)

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来週上海でオフショア交流会します予告

来週早々に上海入りして、現地でイベント運営を直接指揮します。先ほど、オフショア大學事務局にチケットを手配してもらいました。

すると、
なんと、

11/2(月)お昼便で上海入り。
帰国日は11/12(木)。

これは急ですな。

ということは、今日が最後の平日だ。ちゃちゃとお役所系の仕事を済ませます。銀行系は処理済み。月末処理に、集客や告知、問い合わせ対応など。さらに、拙著のPR活動も地道に続けます。

有難いことに、オフショア大學への問い合わせも急増中。景気復活の兆しは見えないものの、とりあえず「底を打った」という判断があるのかもしれません。つまり、今より悪くなることはない。

というわけで、教育コンサルの具体的案件の打診が増えてきました。教育コンサルって、意外に経済の先行指標かしら?

・・・

たった今、思いつきました。

来週、11/3(火)夜、上海市内にてオフショア開発交流会を主催します。場所、時間帯、参加費など全て未定(^^;)。決まったら、すぐに案内しますね。

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久しぶりの中国講演(幸地)

こんにちは、ブログ管理人の幸地司です。

11月はオフショア開発シンポジウムの連続です。どちらかと言えば、イベント企画運営は得意な私ですが、日中連続開催は初体験です。

第一弾は中国浙江省烏鎮シンポジウム
第二弾は東京大会

ところが、第一弾と第二弾の間にもう一つ大会が加わりました。

中国江蘇省無錫シンポジウム(初公開)

開催日をおさらいすると、以下の通りです。

11/7(土) 浙江省烏鎮
11/10(火) 江蘇省無錫
11/17(火) 東京・飯田橋

もう大変! というわけで、来週早々には私も現地入りして、大会運営を直接的に指揮します。なお、無錫大会では、私も久しぶりに講演します。中国では1年振り、いや、2年振りの講演でしょうか。今から楽しみです。

<幸地の講演テーマ>
(その1)世界同時不況に苦しむ日本企業のOutsourcing戦略と日本人管理者の心理分析 in 無錫
(その2)オフショア事業推進の成熟度アセスメントに役立つ診断技法 in 東京

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手帳のスイッチングコスト

曼荼羅
あなたは、仏教の曼荼羅(まんだら)をご存じでしょうか。

私がビジネスと曼荼羅の深い関係を知ったのは、好川哲人さんが主催する某PMセミナーでした。確か2005年頃に受講したような記憶があります。

最近では、私が主催する仕様書セミナーでも曼荼羅を引き合いに出すようになりました。線形的な論理思考と全体思考的な発想法の違いに触れて、「東洋精神と西洋精神の違い」を解説します。

とはいえ、私は仏教についてはまるで素人なので、さすがに新著オフショアプロジェクトマネジメント(技術評論社)には書きませんでした。

先日、仏教の曼荼羅をモチーフとするマンダラチャートと呼ばれる思考法のイベントに出席しました。そこで、曼荼羅を使った様々なビジネス応用事例を目撃しました。

あたらしもの好きな私は、さっそくその場で曼荼羅を基盤とする来年度の手帳を購入。これまで長年「7つの習慣」でお馴染みのフランクリン手帳を使ってきましたが、ここらで気分転換を図ってみようと思います。

ビジネスパーソンなら誰しも肌身離さず持つ手帳ですが、そのスイッチングコストは意外に低いかも。実際、紙の手帳を辞めてケータイやiPhoneに移行する人も少なくなさそうだし。

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